Lifestyle / 2016 09,26Vol.2

ビーチフロントで実現させた、シームレスな家とメローなスタイル。

住まいも生き方も開放感のあるスタイルを求めて辿り着いた湘南・辻堂の家。梅本さんが世界中を旅して見つけた「理想の暮らし方」について伺いました。

story_illust

世界中を旅して見つけた、理想の暮らし方

Chapter.01

29歳のときに1年間で世界28か国を巡る旅をした梅本さん。そこで出会った様々な人たち、サーファーたちからたくさんのインスピレーションを受け、帰国後、それまで暮らしていた都心では実現できなかった理想の暮らし方を求めて湘南に移住した。

梅本さんが世界中の暮らし方を見て、体験して感じたこと、それは“シームレス”という考え方。家だけでなく、暮らし方にも通じるものだった。「家の軒先にベンチが並べられて、老若男女関わらず自然と集まって、何もせずにただ外を眺めている人がいたり、ボードゲームで遊んでいる人がいたり、音楽をかけて踊っている人がいたり。そんな光景が街中ではなく、住宅街の中の日常的風景になっている。曜日も時間も関係なく、みんな何して働いているの? と思うことも多々ありましたが(笑)」。

留学していた頃のアメリカの記憶、そして世界を放浪していたときに出会った風景たち。燦々とした太陽、乾いた空気。家の外と内がシームレスにつながっていて、開放感のあるスタイルが目についた。どの国でも境界線を曖昧にしているなと思った。マンションの中でずっとテレビを見ている日本での生活よりずっといいなと感じた。そんな暮らし・家を求めて、辿り着いたのが湘南の家だった。

ボロボロの日本家屋をリノベーション

Chapter.02

都心の仕事場にも通いやすくて、開放的なイメージのあるビーチフロント。梅本さんの理想の暮らしのイメージに近いカルチャーをもつ土地を考えると、必然的にエリアは湘南に絞られていた。

そこで見つけた物件が四角い古びた家だった。雰囲気はあるけれど、「はじめて見たときに絶対イヤって思いましたね」と奥様。ぼろぼろさがイヤで、奥様は引っ越しの当日まで一度も訪れなかったほど。しかし一方、これをいかせばおもしろいかもしれないと思ったのが、ご主人と、ご主人がリノベーションを依頼した建築事務所のメンバーだった。古い家をリノベーションして住む文化が多い海外の住宅事情。アイデア次第で梅本さんのイメージする住まいが新築よりも実現しやすいかもしれないと。

story_img1

どこにいても開放的な家。メインリビングは屋外のテラス

Chapter.03

日本家屋特有の低い天井や暗い壁を取り払い、とにかく開放的な空間をベースにデザインされた。四角い間取りはいかしながらも、各部屋には必ず出入り口を2つ設けることで自由な動線をもたせた。
また、どの部屋も海側となる南向きに目線がいくように部屋をレイアウト。キッチンからは、テラスで遊ぶ子どもたちの姿が常に見えるようになっている。

「家の外と内に境界線をつくりたくなかった」とご主人。テラスと部屋の段差をなくし、サッシを開けると家の中にいても外で遊んでいるような自由さを実現させた。天気が良ければ食事はほとんどテラスでいただく。平日の朝も、出勤登校前に家族みんなで朝食をとりながらおしゃべりするのもテラス。冬でも石油ストーブを外に出して、子どもたちが寝た後は、夫婦でコーヒーをいれて星を見ながら語り合ったりと、家の中で圧倒的に一番滞在時間が長い場所になっている。この家では屋外がメインリビングだ。

story_img2

story_img3

ラフでありながらセンスよく、スタイリッシュな生活感を実現させた

Chapter.04

story_img4

2階の天井をぶち抜いてつくったバスルーム。空ともシームレスにつながる開放感が子どもたちに人気だ。ドアや窓壁などにはさまざまな素材を組み合わせ、古さと新しさを上手に融合させている。「引っ越してきたときは庭の手入れも含めて、それまでの都心での暮らしとのギャップが本当につらかった(笑)。でもいまは慣れてしまったのか、新築より汚れとか傷とかに気を使うことない暮らしが心地良くて……」と、はじめは反対していた奥様。

そんなラフなライフスタイルでありながら家の中は素敵にまとまっている。世界各国で見てきた様々な人の暮らし方。その中から自分に合うものをチョイスし、いまのライフスタイルに合ったモノ、雰囲気を暮らしの中に取り入れた。日用品でさえも部屋に合うパッケージデザインのものを選ぶ、徹底ぶりだ。

story_img5

story_img6

story_img7

story_img8

story_img9

story_img10

story_img11

story_img12

story_img13

家づくりをきっかけに暮らし方も変わった

Chapter.05

「毎週のように都心から海まで通っていたサーフィンも、湘南に引っ越してきてからの方が海に入る回数は減りました。あまり気を張らず、気が向いたときにふらっと入り、小さな波をゆっくりとパドルして、ロングライドを数本堪能して海から上がるといった、余裕のあるスタイルがいまは理想」。

梅本家と海は歩いて1分の距離。シームレスな家で暮らしていると、いい意味ですべてが曖昧になってくる。家と外。陸と海。平日と休日。それは梅本さんのサーフスタイルと同様、とてもメローなスタイル。メリハリではなく、すべてがゆる〜くつながる暮らし。都心では実現できなかったストレスフリーな生き方を、海外で体験した暮らし方を、湘南で実現させた。

story_img14

story_img15