Lifestyle / 2016 10,10Vol.2

ビッグワンルームに溢れる
自転車とこだわり愛用品のやり過ぎハウス

大好きな自転車たちと、アクセサリーや靴、バッグなどの日用品が、所狭しと並べられた12畳のワンルームは、家主である山本さんの趣味があふれたコレクションルームだ。それらはインテリアでは無く、常に大好きな品を眺められるように収納されているだけだという。

山本 貴裕さん

31歳。東京都出身。趣味は自転車とファッション。クルマも大好き。漆や蒔絵など、日本の伝統工芸にも関心が高い。一人暮らし歴11年。現在のビッグワンルームマンションに引っ越してきて3年目。

念願のビッグワンルームへの引っ越しがキーポイント

Chapter.01

東京都の東側。下町風情が残る住宅街に佇む低層マンション。その一室が山本さんの自宅兼コレクションルームだ。

長らく理想として追い求めていた12畳のビッグワンルームの部屋を見つけたのは、3年ほど前。それまでは手狭なアパート暮らしだったこともあり、やっと広い部屋で大好きなものに囲まれて暮らせることとなった。以来、この部屋は山本さんの大好きな品々だけで構成されたコレクションルームとなり、安らぎの家となった。今までは奥にしまいこまれていて、この部屋に引っ越してきてから陽の目をみるようになったものも多い。

もともと手に入れる品にはこだわりがあった、という山本さん。インテリアのように愛用の品を飾ることができるこの部屋は、彼にとってまさにうってつけの場所なのだ。

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原点は自転車 とことんカスタムするのは“カッコイイ”を追求するため

Chapter.02

山本さんは、長い間自転車店のショップスタッフとして勤めていた。客にカスタムバイクを提案していた山本さんの愛車も、もちろんフルカスタムしてある。部屋に並ぶのはロードバイクとMTB(マウンテンバイク)が1台ずつと、小径車が7台の合計9台だ。どれも細部に至るまでカスタムが施されている。山本さんの大好きな色である赤と黒、そしてスワロフスキーなどのキラメキが自転車にあふれている。

自分の絶対的価値観がはっきりしている山本さんだけに、商品のセレクトやカスタムに迷いはない。標準的なスポーツバイク乗りからすると驚くようなカスタムも、山本さんはさらりとしてしまう。自分の求める“カッコイイ”のためなら、とことん突き進むのだ。

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独特な価値観は唯一無二の存在

Chapter.03

山本さんの価値観や美意識は、子どもの頃から一貫していたという。まさにブレることがないのだ。自分の大好きなスタイルのためには手を抜かない、そんな山本さんの追求は徹底している。他では見ることのできない自転車のカスタムやスタイルは、山本さんの大きな強みだ。そのため、今でも自転車ショップのスタッフ時代のお客さんや、友人などから自転車のカスタムを依頼されることもしばしばあるのだそう。

山本さんのすごいところは、カスタムにお金を惜しまないだけでなく、手間暇かけることも厭わないところだ。愛車のフォールディングバイク・ブロンプトンのフレームのロゴには自らひとつひとつ貼り付けた無数のスワロフスキーが輝く。自転車だけではなく、お気に入りの靴や服に一手間かけることも多いという。

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バッグや靴から始まって、身に付けるものは特にこだわりたい

Chapter.04

もともとファッションが大好きだったという山本さん。自分好みのものがなかなか手に入らなかったことから、20代の初めの頃にはバッグや靴をオーダーで作ってもらっていたという。そうしているうちに、オーダーやハンドメイドの商品のクオリティの高さにも関心がいくように。友人のつけていたシルバーアクセサリーの細工があまりにも素晴らしく、職人さんを紹介してもらって手に入れた品もある。

自分の気に入ったもののためには、日本中どこにでも出かけてしまうこともしばしばだ。黒革のショルダーバッグは、わざわざ神戸まで出かけてオーダーしたお気に入り。大好きな赤と星のモチーフでデザインしてもらい、サイドには傘を固定するフォルダーも作ってもらった。

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他にも山本さんの部屋にはところどころに配置された可愛らしいキャラクターと並んで、渋い万年筆や扇子などが置かれているが、不思議な調和がある。これもセレクトする山本さんの好みにブレがなく、それぞれのものをしっかりと使いこなしているからだろう。
「こだわったものだけに囲まれていると安らぐんですよ」と、楽しそうに山本さんは語ってくれた。

価値は自分が決める 安い高いは問題じゃない

Chapter.05

山本さんにとって大切なのは“自分にとって価値があるかどうか”。世間的な評価は問題ではない。そのかわり、気に入ったものにはとことんこだわる。

キラキラと輝くスワロフスキーやロックテイストな服やブーツなどが大好きな山本さんだが、伝統工芸の漆や蒔絵も大好き。金蒔絵の施された柄のついた和傘など、若者にしては渋いセレクトも、山本さんが持つと不思議とモダンな一品に見えるから不思議だ。もちろん手に入れたお気に入りの品々は、“見せる収納”で部屋に飾られる。だが飾るために手に入れたものはない。どれも気に入っているからこそ、惜しまず使うのが山本さんのポリシーだ。

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一つ一つ手間暇かけて作られた過程を考えると、より愛着が湧くという。この和傘も、出番の多い品だ。先日も壊れた部分があったそうだが、きちんと補修してもらえた。「ちゃんとした商品は、いつまでも修理してくれるのもハンドメイドの魅力の一つですよ」と、山本さんは語る。
漆や金蒔絵は遠く石川や福井、秋田の工房まで訪ねて、製作を依頼するという。職人さんやこだわりを持った人との会話もまた楽しいのだという。

出会いが新たな世界へ繋がり、まだまだ山本さんの部屋も変わり続けることだろう。

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