StoryEssay / 2016 08,25Part.1

「僕の人生なんて、蹴られて転がる 石の様なもんだなって、思っていました。」

イベント運営会社に勤める勇次(33歳)は、大阪府豊中市で生まれ育ち、明治大学経済学部を卒業。学生時代から10年付き合った恋人とまさかの結婚1年で別れてしまった×1(バツイチ)男。これからお話しするのは、そんな勇次が離婚、転職、友人関係、恋愛、お金など様々な人生の局面で必死にリライフ(=人生の再生)を繰り返し、大きくなっていくヒューマンドラマです。

付き合って10年、当然過ぎる結婚という選択 気付かないところで変わっていたのかもしれない二人の価値観

Chapter.01

妻のめぐみはもともと大学の同級生。在学時代は親しいわけではなかったのですが、卒業後後輩の学園祭を見に行った時に偶然再会。いつもジーンズにスニーカーはジャックパーセルといった彼女が、ロングヘアにスカート・ハイヒール、恵比寿の西口にいそうなOLに進化していました。でもよく見ると昔と変わらない人懐っこい笑い方で。めちゃくちゃかわいいじゃん、と。学園祭の後みんなで飲みに行って意気投合。それから毎週のように遊ぶようになり、彼女の誕生日に僕から告白し、付き合うようになりました。

それから約10年。週末の夜はいつもどちらかの家で過ごし、連休にはいろんなところに旅行にいきました。めぐみが20代最後の夏に沖縄の竹富島の夜の海辺でプロポーズをしました。見たこともないほどの満天の星空で、あの時は最高でしたね・笑。10年の間にいろんなことがありましたけど、すごく彼女のことが好きだったんだと思います。

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大学を卒業後、僕は赤坂の氷川神社近くにあるイベント運営会社に入社。最初はきつかったけれどすぐに馴染んで、給料も仕事の幅とともにステップアップ。後輩たちにおごってやれるようにもなったし、年々下からの信頼も厚くなっていくのを実感していました。

人生の最高潮 表参道のレストランウェディングに見た、すべてがうまくいく、という幻覚

Chapter.02

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表参道の交差点から渋谷方面へ7分。カフェやアパレルショップが並ぶ街頭に急に開ける広い芝生の庭。白い清澄なテーブルクロスが陽光に輝くレストランウェディングでした。5月の爽やかな日差しのなかで、目に映る何もかもがまぶしく輝いて見えました、それはもうキラキラと。

僕の大好きなヤツらが大集合してくれました。二人のなれ初めVTRを撮るために内緒で沖縄まで撮影に行ってくれた大学同期の杉山。二次会の司会で「山本勇次の取説」までプレゼンしてくれた、会社の先輩の田中さん。昔の写真を丁寧に探し集めてスライドを作ってくれた幼なじみの啓太。関西から大挙して上京してくれた僕のご意見番たるおっちゃん・おばちゃんたち。大好きなメンバーが全員にこやかに笑ってくれて。心から「おめでとう!」って声をかけてくれて。人生でこんなに幸せを実感した瞬間はなかったですね。結婚って最高だな~って思いましたよ。

人生最高のゴール。だと思いました。でもスタートだったんですね。そしてそれが茨の道の始まりだったなんて、思いもしなかったんですよ。何で気付かなかったかって? 自分がまだまだ半人前だったからでしょうね。