マンションの耐用年数は47年!寿命の差は鉄筋コンクリートと配管

ライフステージ:暮らし

マンションの購入を検討している人は、「一生の買い物」という表現を使います。

「長期間の住宅ローンを払い続けるほどの高額な買い物である」ということもありますが、コンクリートなど耐久性の高い建材でつくられているということから、「耐用年数が50~60年はいくだろう」と思われていることも意味しています。

しかし、「一生」という言葉には注意が必要です。一口にマンションといっても、現実は一生どころか「60年も住み続けられない」耐久性のマンションもあるのです。

国土交通省が2002年に作成した報告書によると、マンションの平均寿命は46年、建て替え物件の着工時期の平均も築後37年となっています。

つまり、平均値がそのあたりということは、実際の寿命はさらに下回って、30~40年で耐用年数を迎えて限界が訪れてしまうマンションも存在しているということなのです。

では、寿命の短いマンションと寿命の長いマンションには、耐久性にどのような違いがあるのでしょうか。

そもそも、鉄筋コンクリート造りの建物の法定耐用年数は「47年」です。ではいくら頑張っても、47年で寿命がきてしまうのかと思うかもしれませんが、これは、あくまでも「法定耐用年数」のことです。

実際のマンションの寿命というのは、コンクリートの「水セメント比」や、鉄筋のまわりを覆うコンクリートの厚さ、あるいはメンテナンスによって大きなバラつきがあります。

そしてもう1つ大きなポイントは、排水管などの設備配管類がコンクリートに埋め込まれておらず、取り替え工事が可能かどうかということです。

設備配管類の耐用年数は25~30年。そこで、寿命がきたタイミングで容易に交換ができれば問題ないのですが、これがコンクリートに埋まっている場合は交換ができず、マンションそのものも取り壊しになってしまうのです。

結果的に、建物としての寿命はまだ先なのに、設備配管類の耐用年数が原因で、想定していたよりも早く、建物の限界がきてしまうのです。

マンションの限界と寿命、購入時に耐用年数をチェック

設備配管類というのは、人間の体でいえば血管のようなもので、破損したり、不具合があったりすると体全体(建物全体)に悪い影響を与えます。

ですから、普段からの点検や整備が重要です。つまり、寿命の長いマンションの条件の1つに、設備配管類の維持管理がしやすい構造になっていることが挙げられるのです。

ただ、マンションの購入時に、設備配管類のメンテナンスがしやすいかどうかを確認することはできるかもしれませんが、コンクリートの水セメント比率なんてまったくわからない、と心配される方もいるでしょう。

それを簡単にチェックするポイントが、住宅性能表示制度です。

これはマンションがどれほどの耐用年数があるのかということを、専門知識がなくてもわかるような表示をする仕組みで、大手デベロッパーの販売するマンションではほとんど採用されています。

この住宅性能表示制度で注目すべきは、「劣化対策等級」です。これは1~3等級のなかで、どれくらいで寿命がくる、耐用年数が期待できるのかという目安を示しています。

・等級3……おおむね3世代(75~90年)
・等級2……おおむね2世代(50~60年)
・等級1……建築基準法に定められた対策がなされている(最低基準)

これはあくまでも、日常のメンテナンスがある程度行われること、通常の自然条件が続くことを前提とした目安に過ぎず、マンションの寿命を保障するというものでもありません。

ただ、寿命の長いマンションを購入したいという人にとっては、耐用年数の目安として、大いに参考にしてもいいでしょう。

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※本記事は記事執筆時点での情報に基づいています。