一軒家の平均価格に都内で格差…23区と各市の購入事情

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「東京都内で戸建てを購入する」というのはマイホームを求める人の多くが抱く「憧れ」ではないでしょうか。

「都内で一軒家なんてとても手が出ない、夢のまた夢」「都内で生活をしているうちは賃貸で十分だ」という声も聞こえてきそうですが、実はそうとも言い切れません。

たしかに、港区や渋谷区という人気エリアで一軒家を購入するというのは、経済的にかなり大きな負担を強いられますが、23区内には、それらの人気エリアとは住宅環境や条件が異なる区が多く存在します。

また、東京には「市」もあって、それぞれの自治体がさまざまな「補助」を用意しているのです。つまり、一口に「東京都内の戸建て」といっても、住宅環境には大きな違いがあるのです。

たとえば、地価を見てもそうです。平成30年の23区の平均地価は、港区は178万円 /m²を筆頭に、中央区の120万円 /m²、渋谷区は114万円 /m²となっています。(※1)

一方、23区のなかでも比較的地価が安いといわれる東部エリアを見ると、墨田区(39万円 /m²)、江東区(43万円 /m²)、江戸川区(33万円 /m²)、足立区(28万円 /m²)、葛飾区(30万円 /m²)など20万〜40万円代となっているのです。池袋や新宿へのアクセスのいい板橋(39万円 /m²)、練馬(37万円 /m²)も同様です。(※1)

23区内から市部へ目をやると、このような傾向はさらに加速していきます。中央線沿線で人気の高い三鷹市も39万円 /m²、環境の良さで知られる国立(33万円 /m²)や国分寺(28万円 /m²)、京王線沿線で静かな街並みが魅力の調布市(33万円 /m²)や府中市(29万円 /m²)もあります。(※1)

ちなみに、東京へのアクセスのよさから最近人気の、東急東横線の武蔵小杉駅がある神奈川県川崎市中原区の地価は37万円 /m²。同じく二子玉川と多摩川を挟んだところにある川崎市高津区は29万円 /m²です。(※1)

地価に関していえば、これらの郊外に家を購入することと、東京都内の市や東部エリアではそれほど大きな違いはないのです。

(※1)出典元:国土交通省 土地・建設産業局 地価公示「第6表 東京圏の市区の住宅地の平均価格等」(平成30年3月27日発表)参照

東京都内で戸建て購入、23区と各市の住宅環境や補助の違い

「東京都内の戸建て」といっても千差万別に住宅環境が異なるわけですが、違いはそれだけにとどまりません。マイホームを購入する際に出る「補助」にも大きな違いがあるのです。

たとえば、北区には親子、孫という三世代で住むための住宅を建設する場合に、一戸当たり50万円の補助が受けられる「三世代住宅建設助成」があります。もちろん、このほかにも区や市によってさまざまな補助があるので、ホームページ等で確認することをおすすめします。

さらに補助といえば、同じ東京都内でも子育てに関する補助には大きな違いがあります。23区内は小児医療助成が充実しており、原則として中学3年生までの医療費や入院費が無料となっています。また、北区は入院費に関しては、高校3年生まで対象が拡大されています。

しかし、入院時の食事代についてばらつきがあり、中央区、港区、新宿区、台東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、豊島区、練馬区、江戸川区は無料だが、千代田区、文京区、墨田区、江東区、渋谷区、杉並区、中野区、北区、荒川区、板橋区、足立区、葛飾区などは対象外となっているのです。

東京都内に勤務先のある人たちがマイホームを購入するエリアとして知られる神奈川県横浜市や川崎市の小児医療助成は、小学6年生まで(入院費は中学3年生まで)補助が出ます。子だくさんの家族がマイホームを購入する場合、このような小児医療助成の違いもふまえて、都内か都外かを検討されているようです。

マイホームを購入する際に、「東京都内」や「23区」という括りだけで選択肢を決めてしまわず、個々のライフプランや家族構成に合わせて、検討をしてみてはいかがでしょうか。

(最終更新日:2018年9月25日)

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