2018年度 基準地価格からみる不動産マーケット

ライフステージ:エリア投資

不動産価格を調査した公的な指標の一つ「基準地価格」の2018年版が、各都道府県から公表されました。「基準地価格」をもとに、7つのエリアに分けて、最新の不動産マーケットをお知らせいたします。ご自身で所有されている不動産や、購入を検討しているエリアのマーケットが、どのように推移しているのか等、今後のライフプラン形成に是非お役立てください。

三井不動産リアルティ鑑定室の見立て

東京圏の住宅地は、都心部、城南、城西エリアでは一部で高値に対する警戒感もみられるものの、概ね安定局面にあり、一方、相対的に割安感のある城東、城北エリアの上昇率は引き続き高く、東西の価格差が以前より少なくなってきています。今後については、引き続きオリンピックを見据えた市場の動きに関心が集まっていますが、低金利の継続、ローン控除等、住宅取得の外部環境は依然良好であり、かつ、良好な住宅ストックの充実等、内部的な好環境ともあいまって、当面、住宅市場は安定して推移するものと思われます。
3大都市圏、その他の政令指定都市の住宅地については、良好な取得環境から、引き続き、安定局面が続いていくものと考えられます。

平成30年地価調査結果の全体概要

全国平均では、全用途平均が平成3年以来27年ぶりに下落から上昇に転じました。
用途別では、住宅地は下落幅の縮小傾向が継続しました。商業地は2年連続で上昇し、上昇基調を強めています。工業地は昨年の横ばいから27年ぶりに上昇に転じました。
三大都市圏をみると、各圏域で住宅地・商業地とも上昇基調を強めており、大阪圏の住宅地は4年ぶりに横ばいから上昇に転じました。工業地も総じて上昇基調を強めています。
地方圏をみると、地方四市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)では全ての用途で三大都市圏を上回る上昇を示しています。また、地方圏のその他の地域においては全ての用途で下落幅が縮小しています。
全国的に雇用、所得環境の改善が続く中、低金利環境の継続等による需要の下支え効果もあって、交通利便性や住環境の優れた地域を中心に需要が堅調であり、全体として下落幅の縮小傾向が継続しています。

首都圏エリアの基準地価格

H30首都圏エリア

東京圏の住宅地の平均変動率は5年連続して上昇し、上昇幅も昨年より拡大しています。なお、半年毎の地価動向は、前半(H29.7~H30.1)が0.7%の上昇、後半(H30.1~H30.7)が0.8%の上昇となりました。

■東京都
東京都全体においては、住宅地・商業地・工業地のいずれも上昇傾向が続きました。住宅地では前年比2.4%、商業地では5.9%、工業地では3.8%の変動となりました。

■神奈川県
神奈川県全体においては、住宅地は昨年と同様に横ばいとなり、商業地、工業地は上昇傾向が続きました。住宅地では前年比0.0%、商業地では2.0%、工業地では2.2%の変動となりました。

■埼玉県
埼玉県全体においては、住宅地は昨年の横ばいから上昇傾向となり、商業地・工業地も上昇傾向が続きました。住宅地では前年比0.5%、商業地では1.3%、工業地では3.1%の変動となりました。

■千葉県
千葉県全体においては、住宅地は昨年と同様に横ばいとなり、商業地・工業地では上昇傾向が続きました。住宅地では前年比0.1%、商業地では1.6%、工業地では2.0%の変動となりました。

■茨城県
茨城県全体においては、住宅地・商業地のいずれも下落傾向が続きましたが、下落幅は縮小傾向となり、工業地は上昇傾向が続きました。住宅地では前年比△0.6%、商業地では△0.4%、工業地では0.8%の変動となりました。

関西エリアの基準地価格

H30関西エリア

大阪圏の住宅地の平均変動率は平成26年以来4年ぶりに横ばいから小幅な上昇に転じました。なお、半年毎の地価動向は、前半(H29.7~H30.1)、後半(H30.1~H30.7)ともに0.2%の上昇となりました。

■大阪府
大阪府全体においては、住宅地は昨年の横ばいから小幅な上昇に転じ、商業地、工業地は上昇傾向が続きました。住宅地では前年比0.2%、商業地では5.7%、工業地では0.8%の変動となりました。

■京都府
京都府全体においては、住宅地は昨年と同様に横ばいとなり、商業地・工業地では上昇傾向が続きました。住宅地では前年比0.0%、商業地では7.5%、工業地では4.0%の変動となりました。

■兵庫県
兵庫県全体においては、住宅地・工業地は下落傾向が続きましたが、商業地は上昇傾向が続きました。住宅地では前年比△1.1%、商業地では0.9%、工業地では△1.1%の変動となりました。

■奈良県
奈良県全体においては、住宅地は下落傾向が続きましたが、商業地、工業地は上昇傾向が続きました。住宅地では前年比△1.0%、商業地では0.7%、工業地では1.8%の変動となりました。

■滋賀県
滋賀県全体においては、住宅地は下落傾向が続きましたが、商業地・工業地は昨年の横ばいから上昇傾向に転じました。住宅地では前年比△0.8%、商業地では0.2%、工業地では0.6%の変動となりました。

中部エリアの基準地価格

H30中部エリア

名古屋圏の住宅地の平均変動率は6年連続して上昇が続いています。なお、半年毎の地価動向は、前半(H29.7~H30.1)、後半(H30.1~H30.7)ともに0.7%の上昇となりました。

■愛知県
愛知県全体においては、住宅地・商業地・工業地のいずれも上昇傾向が続きました。住宅地では前年比0.6%、商業地では3.1%、工業地では0.5%の変動となりました。

■岐阜県
岐阜県全体においては、住宅地・商業地・工業地のいずれも下落傾向が続きましたが、商業地・工業地の下落幅は縮小傾向となりました。住宅地では前年比△1.4%、商業地では△0.9%、工業地では△0.1%の変動となりました。

■三重県
三重県全体においては、住宅地・商業地・工業地のいずれも下落傾向が続きましたが、下落幅は縮小傾向となりました。住宅地では前年比△2.0%、商業地では△1.4%、工業地では△0.9%の変動となりました。

中国エリアの基準地価格

H30中国エリア

■広島県
広島県全体においては、住宅地は昨年の下落から横ばいとなり、商業地・工業地では上昇傾向が継続し、上昇幅も拡大しました。住宅地では前年比0.0%、商業地では1.3%、工業地では1.7%の変動となりました。

■岡山県
岡山県全体においては、住宅地・商業地は下落傾向が続きましたが下落幅は縮小傾向となり、工業地は昨年の下落から上昇に転じました。住宅地では前年比△1.0%、商業地では△0.2%、工業地では0.6%の変動となりました。

札幌エリアの基準地価格

H30札幌エリア

■北海道
北海道全体においては、住宅地・工業地は下落傾向が続きましたが、下落幅は縮小傾向となり、商業地は昨年の下落から横ばいとなりました。住宅地では前年比△1.0%、商業地では0.1%、工業地では△0.3%の変動となりました。

東北エリアの基準地価格

H30東北エリア

■宮城県
宮城県全体においては、住宅地・商業地・工業地のいずれも上昇傾向が続きました。住宅地では前年比0.9%、商業地では4.7%、工業地では1.3%の変動となりました。

九州エリアの基準地価格

H30九州エリア

■福岡県
福岡県全体においては、住宅地・商業地・工業地のいずれも上昇傾向が続き、上昇幅も拡大しました。住宅地では前年比1.1%、商業地では3.1%、工業地では1.4%の変動となりました。

〔参考ページ〕
国土交通省 平成30年 都道府県地価調査
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000091.html

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※本記事は記事執筆時点での情報に基づいています。