住宅ローン返済に退職金を使うのは危険?…定年前に完済を

ライフステージ:子どもの成長定年
タグ: 住宅ローン

念願だった一戸建てや分譲マンション購入をし、身も心も晴れやかになっている方もいらっしゃると思います。しかし、その喜びと同時に住宅ローン返済という重みを背中にズシリと感じているのではないでしょうか。

借入金、頭金、金利、毎回の返済額などローンの条件によって人それぞれですが、おそらく30年くらいは、毎月コツコツと返済する生活が続きます。

また、さまざまな事情からローンの組み始めが遅かったなどの場合、退職金をすべて返済にあてても、なお定年退職後に支払いを継続しなければならないケースもあります。もちろん、金融機関側がある程度の可処分担保を抑えているからこそ許される返済計画なのでしょうが、それでも給与という定期収入が消えた状態でのローン返済は誰もが避けたいでしょう。

そこで、できることならひと月でも早くローンを返し終えるため、「繰り上げ返済」を活用する人が増えています。繰り上げ返済とは、月々の返済とは別に、まとまった金額をある時期に支払うことで、その後の返済の負担を軽くすることです。

繰り上げ返済のパターンには、大きく分けて2つあります。毎月の返済額が一定のままで残りの返済期間を短くできる「期間短縮型」と、残りの返済期間は変わらずに月々の返済額が下げられる「返済額軽減型」です。

ご自身の経済状況などを考慮して選択してよいと思いますが、ローンを完済するまでの総額を比較してみると、期間短縮型の方が減額させる効果は大きいようです。条件にもよりますが最大で1割ほども違いが出る場合もあるので、金融機関にてシミュレーションを依頼するのも検討するのはいかがでしょうか?

年収と家計と予算に合わせて、住宅ローンを繰り上げ返済する方法

また、繰り上げ返済を利用するのであれば、返済期間の早い時期であればあるほど、お得になります。住宅ローンは変動金利を選択していないのであれば、開始時がもっとも利息分の割合が高く、返済を重ねていくにつれて元金の割合が増すように設定されています。

つまり、元金を大きく減額できれば、本来であればかかるはずだったその分の利息も消えるので、トータルの返済額を大幅に引き下げられるのです。

もし頭金が当初の予定より少ない状態でローンを始めたとしても、早い段階で追加できるのであれば、繰り上げ返済を利用することで、計算上では当初から頭金を予定通りに入れていたのと等しい効果を得られることにもなります。

繰り上げ返済の手数料は大手都市銀行であると、窓口に置かれた専用パソコンでは5,000円ほど、窓口において書面などでの申し込みの際には1万5,000円ほどかかります。しかし、ネット上で手続きするのであれば、大半の銀行が無料です。セキュリティ面が不安でネットバンキングの利用に抵抗がある方も多いかもしれませんが、住宅ローンを始めると同時に、ネット上での繰り上げ返済の登録をおすすめします。

それから、今後、繰り上げ返済を利用したいとのお考えがあるなら、ぜひともシミュレーションをしてみてください。「繰り上げ返済 シミュレーション」などのワードでネット検索すれば、金融機関やローン会社が運営するサイトにいくつかヒットします。そこで、実際の借入金や借入期間、金利などを入力すれば、すぐに詳細な数字が出るので、それを参考にして検討してみる価値はあるはずです。

景気が回復傾向にあるとはいえ、今後も続くかどうかは誰にもまったく分かりません。退職金をあてにして住宅ローンを組んでいる方であれば、経営が傾いて退職金の額が予想よりも低くなったり、もしくは会社が破たんして退職金がもらえないといった事態も想定しておく必要があります。

余力のあるうちに、年収や家計、予算に合わせ、繰り上げ返済を活用して住宅ローンを完済し、穏やかな老後を目指してほしいと思います。

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