家賃は月収の何割が適当か…夫婦2人なら収入の3分の1も可能?

ライフステージ:結婚

「婚約指輪は給与の3カ月分」「友人の結婚式ならご祝儀は2万円でOK」などといった、いつの間にか記憶に刷り込まれた金銭相場を多くの方が共有していると思います。それらのなかにはきっと、「適正な家賃は月収の3分の1」も含まれている方もいるでしょう。

1人暮らしを始めようとしている新入社員や新婚カップルが物件を探す際、また、家の建て替えを考えている熟年夫婦のローン返済の目安にも、この「月収の3分の1」は大きく影響してきます。実際に「月収の3分の1」を基準にして物件を探した経験がある方も少なくないと思われます。

たとえば、月に手取りが21万円くらいの方の場合、計算上では、その3分の1である7万円が適正な家賃だそうです。

ちなみに東京などの大都市圏において、この7万円という数字は、物件のグレードにおいて非常に大きな分かれ目を指していることが多いように感じます。

2月、3月の引っ越しシーズンに時間や手間をかけて探せば、駅から近かったり、築年数が浅いといった好条件にもかかわらず6万円代という物件に当たることもあります。それでも、たいていはマンションではなくてアパートタイプが大半だと思われます。

ところが、家賃の条件を7万円代にまで上げると、好条件のマンション物件が急に増え始めます。また、エントランスロックやディンプルキーなどのセキュリティー面もグッと向上するため、とくに女性は「少々、高くても…」というように無理してでも借りる傾向があるようです。

そこで、少し節約すれば問題ないだろうと、7万5千円から8万円くらいのワンルームを借りてしまう方は少なくありません。しかし、これが後々、じわじわと家計を圧迫していきます。

もし8万円の部屋を奮発して借りてしまえば、手取りは残り13万円です。光熱費は電気・ガス・水道を合わせて1万円くらいにはなります。携帯やインターネットも合わせて2万円くらいにはなるでしょうから残りは10万円です。

残り10万円もあるなら楽に暮らしていけると考える方がいるでしょうが、会社勤めしていれば、食事は外食せざるえない場面も増えます。また、友人・恋人らとの交際費とは別に、仕事上で知り合った人たちと付き合う機会も多くなります。

さらに、スーツや靴もひと揃いというわけにはいきませんし、シワだらけなのもマズイですから、クリーニングや美容院代も学生の頃よりは増大するようです。そして、一人前の社会人として冠婚葬祭に出席することもあるため、急な出費に備えておく必要があります。

月収に対する家賃の割合は夫婦共働きでも4分の1程度が理想

このように細かく出費を考察すると、毎月赤字になる危険性が見つかることもあって、うれしいはずのボーナスで赤字を補てんしなければならないという悲惨な事態も想像できるのです。

どうやら「月収の3分の1説」は間違いで、3分の1ではなく「4分の1(25%)」や「5分の1(20%)」くらいに抑えることが望ましいのかもしれません。

もちろん、夫婦共働きで2人合わせた手取りが50万円を超える家庭もあるでしょうが、だからといって17万円の部屋が適切とは思えません。もしかしたら貯金もできない生活を強いられることも十分にあり得ます。

では、この「月収の3分の1説」はどこから出てきたのでしょうか。確たることはわかりませんが、どうやら昭和の高度成長期には月収の3分の1が家賃でも楽しく暮らせていたため、基本的な相場のようになったとされています。

当時、景気は右肩上がりで年功序列・終身雇用制の企業がほとんどだったことから、コツコツ働いていれば必ず給与はアップしていきました。また、住宅補助を支給する企業も多かったそうです。

社員であっても、契約・派遣などの不安定な雇用形態で働くことも珍しくない現代には、「月収の3分の1説」はそぐわなくなってしまったと言えるでしょう。

いま物件探しの真っ最中の方には、ぜひ「月収の4分の1」を家賃の条件とすることをオススメします。確実に部屋のグレードは下がりますが、クレジットカードで家賃を支払うことが可能な不動産業者もあるので、ポイントをためられることもあり、将来的には間違いなくお得だといえます。

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