2019年 地価公示価格からみる不動産マーケット

ライフステージ:エリア投資

不動産価格を調査した公的な指標の一つ「地価公示価格」の2019年版が、国土交通省から公表されました。「地価公示価格」をもとに、7つのエリアに分けて、最新の不動産マーケットをお知らせいたします。ご自身で所有されている不動産や、購入を検討しているエリアのマーケットが、どのように推移しているのか等、今後のライフプラン形成に是非お役立てください。

三井不動産リアルティ鑑定室の見立て

東京圏の住宅地価格は、都心部、城南、城西エリアにおいては高値警戒感が継続し、高すぎる売値の修正等は一部みられるものの、概ね安定局面にあり、相対的に割安感のあった城東、城北エリアの上昇率は相変わらず高く、東西の価格差の縮小現象は続いているものと思われます。また、オリンピックを間近に控えた市場の今後の動きについてですが、低金利の継続、ローン控除等、住宅取得の外部環境は依然良好であり、かつ、良好な住宅ストックの充実等、内部的な好環境ともあいまって、当面、住宅市場は安定して推移するものと思われます。消費税増税の駆け込みも特段生じていません。
3大都市圏、その他の政令指定都市の住宅地については、良好な取得環境から、引き続き、安定局面が続いていくものと考えられます。

平成31年地価公示の全体概要

平成30年1月以降の年間の地価について、全国の全用途平均は4年連続の上昇となり、上昇幅も3年連続で上昇し上昇基調を強めました。三大都市圏では、全用途平均・住宅地・商業地・工業地のいずれについても各圏域で上昇が継続し、上昇基調を強めました。地方圏(三大都市圏を除く地域)においても、全用途平均・住宅地が平成4年以来27年ぶりに上昇に転じました。
雇用・所得環境の改善が続く中、低金利環境の継続や住宅取得支援施策等による需要の下支え効果もあり、交通利便性や住環境の優れた地域を中心に需要が堅調に推移しました。

首都圏エリアの地価公示価格

東京圏住宅地は1.3%と6年連続の上昇となり、上昇幅も4年連続で拡大しました。

■東京都
東京都において、住宅地・商業地・工業地ともに上昇傾向が続き、上昇幅も拡大傾向となりました。住宅地では前年比2.9%、商業地では6.8%、工業地では3.0%の変動となりました。

■神奈川県
神奈川県において、住宅地は昨年の横ばいからわずかながら上昇に転じ、商業地・工業地は上昇基調を継続しました。住宅地では前年比0.3%、商業地では2.4%、工業地では2.1%の変動となりました。

■埼玉県
埼玉県において、住宅地・商業地・工業地ともに上昇傾向が続きました。住宅地では前年比0.7%、商業地では1.6%、工業地では3.0%の変動となりました。

■千葉県
千葉県において、住宅地・商業地・工業地ともに上昇傾向が続きました。住宅地では前年比0.6%、商業地では2.9%、工業地では1.9%の変動となりました。

■茨城県
茨城県において、住宅地・商業地は下落幅が縮小し、工業地は上昇基調が継続しました。住宅地では前年比△0.5%、商業地では△0.5%、工業地では0.7%の変動となりました。

関西エリアの地価公示価格

大阪圏住宅地の平均変動率は0.3%と2年連続の上昇となり、上昇幅も昨年より拡大しました。

■大阪府
大阪府において、住宅地は横ばいとなりましたが、商業地・工業地は上昇傾向が続き、上昇幅も拡大しました。住宅地では前年比0.2%、商業地では6.5%、工業地では1.5%の変動となりました。

■京都府
京都府において、住宅地・商業地・工業地ともに上昇基調が継続し、上昇幅も拡大しました。住宅地では前年比0.8%、商業地では9.7%、工業地では4.7%の変動となりました。

■兵庫県
兵庫県において、住宅地は下落傾向が続きましたが、商業地・工業地は上昇傾向が続き、上昇幅も拡大しました。住宅地では前年比△0.2%、商業地では2.4%、工業地では1.1%の変動となりました。

■奈良県
奈良県において、住宅地は下落傾向が続きましたが、商業地・工業地は上昇基調が継続し、上昇幅も拡大しました。住宅地では前年比△0.5%、商業地では0.9%、工業地では1.6%の変動となりました。

■滋賀県
滋賀県において、住宅地は下落傾向が続きましたが、商業地・工業地は上昇傾向が続きました。住宅地では前年比△0.6%、商業地では0.6%、工業地では1.0%の変動となりました。

中部エリアの地価公示価格

名古屋圏住宅地の平均変動率は1.2%と6年連続の上昇となり、上昇幅も2年連続で拡大しました。

■愛知県
愛知県において、住宅地・商業地・工業地ともに上昇傾向が続き、上昇幅も拡大傾向となりました。住宅地では前年比1.2%、商業地では4.6%、工業地では0.7%の変動となりました。

■岐阜県
岐阜県において、住宅地・商業地・工業地ともに下落傾向が続きました。住宅地では前年比△0.7%、商業地では△0.5%、工業地では△0.1%の変動となりました。

■三重県
三重県において、住宅地・商業地・工業地ともに下落傾向が続きましたが、下落幅は縮小傾向となりました。住宅地では前年比△1.0%、商業地では△0.8%、工業地では△0.7%の変動となりました。

中国エリアの地価公示価格

地方中枢都市(札幌市、仙台市、広島市、福岡市)の平均変動率は4.4%と6年連続の上昇となり、上昇幅も5年連続で拡大し、三大都市平均を大きく上回りました。

■広島県
広島県において、住宅地・商業地・工業地ともに上昇傾向が続き、上昇幅も拡大しました。住宅地では前年比0.9%、商業地では2.7%、工業地では1.6%の変動となりました。

■岡山県
岡山県において、住宅地は下落傾向が続きましたが、商業地・工業地は上昇基調が継続しました。住宅地では前年比△0.6%、商業地では0.7%、工業地では1.2%の変動となりました。

札幌エリアの地価公示価格

■北海道
北海道において、住宅地は昨年の横ばいから上昇に転じ、商業地は上昇基調が継続、工業地も昨年の下落から上昇に転じました。住宅地は前年比0.7%、商業地では3.2%、工業地では0.7%の変動となりました。

東北エリアの地価公示価格

■宮城県
宮城県において、住宅地・商業地・工業地ともに上昇基調を継続しました。住宅地では前年比3.5%、商業地では5.9%、工業地では4.8%の変動となりました。

九州エリアの地価公示価格

■福岡県
福岡県において、住宅地・商業地・工業地ともに上昇傾向が続き、上昇幅も拡大しました。住宅地では前年比2.6%、商業地では4.9%、工業地では2.6%の変動となりました。

〔参考ページ〕
国土交通省 平成31年地価公示
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000251.html
※掲載地図については(財)土地情報センター「地価公示時系列データ平成31年版」の対前年変動率をもとに色付けを行いました。なお、一部市町村においては標準値(調査地点)の設定がないため、色付けしておりません。

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※本記事は記事執筆時点での情報に基づいています。