マンションの買い替えで「残った住宅ローン」…残債分の控除や優遇金利をフル活用する!

ライフステージ:子どもの成長転勤

マンションの「住み替え」を検討している方にとって、「残ったローン」がどれくらいあるか…という問題はかなりの頭痛のタネではないでしょうか。

住んでいるマンションを「売り物」として次の買主に引き渡す場合、抵当権というものを放棄しなくてはいけません。

これは住宅ローンの完済をして初めて外すことができます。つまり、マンションを売却して得たお金であろうとも、よそから借りてきたお金であろうとも、とにもかくにも「残ったローン」を帳消しにしなくては、「住み替え」はできないということなのです。

とはいえ、購入したときには新築マンションだったとしても、人が住み始めた時点で「中古物件」となって不動産価値は下がってしまいます。それが長く暮らしている場合はなおさらです。

そうなると、売却で得たお金も想定していたとおりになるとは限りません。手数料などもかかりますので、売却代金をすべてあてても、残った住宅ローンが完済できないという状況に陥るケースもあります。

このような状態を一般的に、「担保割れ」と呼びます。

もちろん、このマイナス部分を自己資金で補えることができればベストではありますが、それができない方にも実は心強い味方があります。

大手銀行などの金融機関が、住み替えのために新たに住宅ローンを組むのと、残ったローンの完済をするための資金を合わせて融資をしてくれるという「住み替えローン」を用意しているからです。

残ったローンにさらにローンを加えることに腰が引ける方も多いでしょうが、良い面もあります。

現在、金利が非常に低く、金融機関でもさまざまな優遇金利を実施していますので、過去に契約をした高い金利のローンを新たに低い金利で借り換えるという側面もあるのです。

もちろん、いい話ばかりではありません。次の家の購入代金以上の金額になるので、審査等も通常のローンよりも厳しい傾向にあります。

収入はもちろんのこと、勤続年数や自動車などほかのローンも影響を与えてくることにも注意すべきです。

また、子供の教育資金がかさむ世代の場合、新たなローンを組むわけですから、日常生活に影響がでないようなしっかりとした返済計画をたてることが、いままで以上に必要となってくるでしょう。

そう聞くと、やはり「担保割れ」をするようであれば、「住み替え」など夢のまた夢だと諦めてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。

買い替え時には「譲渡損失の繰越控除」と「住宅ローン控除」を賢く活用

実は売却時に損失が出てしまう人を救済するための措置として「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除」があります。

これは、居住用で所有期間が5年超の家を売却した年に「譲渡損失」が出た場合、給与所得などほかの所得と「損益通算」できるだけでなく、それでもなお譲渡損がある場合に、翌年以降3年間にわたって、ほかの所得から繰越控除できるという制度です。(適用条件あり)

また、それにくわえて「住み替えローン」という新たな住宅ローンを組むため、最初の住宅ローンと同様に、住宅ローン控除を受けることができます。これは先ほどの、「譲渡損失の繰越控除」と併用ができますので、ぜひ利用をしていただきたいと思います。

ただひとつ、注意をしていただきたいのは、「譲渡損失の繰越控除」にしても「住宅ローン控除」にしても、自分で申請をしなくては利用をすることはできないということです。

2つの申請を忘れてしまうと、住宅ローン控除は10年ですので、かなり大きな損をすることになります。損失がでるときこそ、税制優遇などをしっかりチェックをして、賢く乗り切っていただきたいと思います。

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※本記事は記事執筆時点での情報に基づいています。