【逗子】JOURNAL
 漁師で農家、イタリアンシェフの逗子的地産地消ライフ

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三浦半島の付け根に位置し、相模湾に面する逗子市。JR東海道線で品川駅から約50分、京浜急行線に乗れば羽田空港まで直通便があること、始発の便が多いことといったアクセスの良さから、近年、移住者も多い人気のエリアです。そんな海辺の街に、自ら栽培した野菜と、手にした魚介類を使ってイタリアンのひと皿に仕立てるシェフがいます。朝は小坪の漁港から海に出て、昼は葉山町にある畑で農作業、その後に店で仕込みを行なうという、「TRATTORIA LA VERDE」座間太一シェフの半日を追いかけました。


朝の心地よい潮風を切り裂くように、漁船は波間を進んでゆきます。岬を越えて目指すポイントに到着すると、船長は凪の海に浮かぶ「ヴ」の字の旗をひょいとつかみました。長いロープの左右にはタコ壺がひとつずつ、その間には10mおきにカゴが10個、海に沈めた全長110mの仕掛けをぐいぐいとたぐり寄せます。
「おお~っ、いきなり3つとは幸先いいなあ!」
カゴの中では立派なタコがうごめいていて、赤銅色に焼けた海の男は太陽のように笑いました。

刺し網漁やワカメ漁が盛んな小坪漁港。逗子市や鎌倉市など、近辺の食卓をにぎわせています。
水揚げされたばかりのタコ。小坪漁港はタコの名産地としても知られています。

逗子市でイタリアンレストラン「TRATTORIA LA VERDE」を営む座間太一さんの毎日は、とにかくエネルギッシュ。漁師として4~12月はタコ漁を行う傍ら、夏の間はイセエビ漁に精を出し、11月から4月半ばまではワカメ漁に励みます。その一方で、週に一度は片道60kmを運転して、津久井湖のほとりにある1000坪の畑へ。それとは別に、店で日常的に使う野菜を育てる葉山町の畑へも、毎日欠かさず足を運ぶとか。
「津久井湖の畑はもともと伯父がやっていたもの。伯父の手伝いをしたり、イタリアの野菜を育てたりしているうちに、『それじゃあお前が全部やってみろ』ということになって。もう7年になるのかな」

津久井湖周辺の農家仲間へのお土産にタコやワカメを持参すると、「これを持っていけ」と野菜を大量に渡されます。
「それもトラックいっぱいの量だから、漁師仲間にも配るわけ。今度はお返しに大量の魚をお土産にもらうから、それをふたたび津久井湖に……一体なにをやっているんだか、って話だけどさ」
漁船からトラックに乗り換えると、そんな心温まる話を聞かせてくれます。やがてトラックは、眺めのよい葉山町郊外の畑へ到着しました。

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