【2019年最新版】住宅ローンの控除が適用される不動産の条件と期間延長について解説!

ライフステージ:暮らし
【2019年最新版】住宅ローンの控除が適用される不動産の条件と期間延長について解説!

不動産の購入には大きな出費が伴うため、住宅ローンを利用して購入する方が多くなっています。

実は、住宅ローンには条件付きで控除制度があり、利用すると大きな節税効果が見込めます。

この記事では住宅ローン控除が適用される条件、期間延長などについての説明、住宅ローン控除シミュレーションや気になるポイントを解説していきます。

ぜひ参考にしてみてください。

不動産住宅ローン控除とは

不動産住宅ローン控除とは

住宅ローン控除は正式名称を「住宅借入金等特別控除」といいます。

一定条件をクリアした不動産を住宅ローンで購入した場合、一定割合の金額が所得税から控除される制度です。

また、住宅ローン控除は「所得控除」ではなく「税額控除」であり、所得税から直接控除されます。

この制度を利用することで、不動産購入時の負担を軽減できます。

住宅ローン残高の1%が控除される

住宅ローン控除を利用すると、年末時点での住宅ローン残高の1%が所得税から控除されます。

たとえば、年末時点でローン残高が2,500万円であれば、1%にあたる25万円が控除される金額となります。

不動産は数千万円以上の買い物になる場合も多いため、たとえ1%であっても軽視できる額ではありませんよね。

控除される期間

住宅ローン控除が可能な期間は10年間です。

しかし、2019年10月〜2020年12月末までに入居した場合、消費税が10%に上がることへの負担軽減のため、控除期間が13年に延長されます。

住宅ローン控除は限度額が決まっている

住宅ローン控除の限度額は通常10年間で最大400万円です。

住宅ローン残高が4,000万円を上回っていたとしても、1年あたりの控除の上限は40万円までとなります。

なお、長期優良住宅や低炭素住宅といった優良住宅と認定されると1年あたりの上限が50万円、10年間で最大500万円の控除が受けられます。

参照URL:
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1214.htm
2019/09/20 時点

不動産住宅ローン控除とすまい給付金の違いは?

すまい給付金は、住宅購入時に現金が給付される制度で、住宅ローン控除を補う意味合いがあります。

給付される金額は年収などによって決定され、最大50万円となっています。

住宅ローン控除とすまい給付金はそれぞれの利用条件を満たしていれば併用可能です。

どちらも金額が大きいので見逃せませんね。

所得税だけでなく住民税からも控除される?

所得税だけでなく住民税からも控除される?

住宅ローン控除は原則、所得税から控除される制度です。

しかし、場合によっては所得税からだけでなく住民税からの控除も受けることができます。

住民税から控除されるのはどんなケース?

住宅ローン控除の金額が所得税から引ききれない場合、住民税から控除されるケースがあります。

たとえば、Aさんは年末時点でローン残高が4,000万円あり、40万円の控除を受けることが可能です。

しかし、Aさんの所得税額は38万円であり、2万円が引ききれません。

そのようなケースでは、引ききれなかった2万円は住民税から控除が行われます。

この仕組みは「平成21年度税制改正」によって、住宅ローン控除をより有効活用してもらう目的で制定されました。

住民税から控除されるのはいつから?

住宅ローン控除による住民税の控除が行われるのは、住宅ローンを組んだ年の翌年の6月です。

特別な手続きは不要であり、所得税から控除しきれなかった分が自動的に住民税から控除されています。

控除がしっかり反映されているか、「住民税決定通知書」を確認しておきましょう。

住宅ローン控除を受けるための条件は?

住宅ローン控除を受けるための条件は?

住宅ローン控除はすべての住宅不動産で適用できるわけではありません。

ここからは、実際に住宅ローン控除を受けるための条件を整理していきます。

住宅ローンを受けるにはどれくらいの年収が必要?

住宅ローン控除の対象は「年収3,000万円以下」です。

合計所得金額が3,000万円を超える年は控除を受けることができません。

合計所得金額には給与所得だけでなく、退職金や金融資産の売買によって得られた所得も含まれるので注意が必要です。

夫婦でローンを組む場合のポイント

住宅ローン控除は共働き夫婦であれば、二人とも控除が受けられます。

夫だけでは控除を余らせてしまうようなケースでも、妻の控除にも回せるので家計の助けとなります。

その際のポイントは、住宅不動産を購入する際に、夫婦で共同名義にすることです。

「連帯債務者」または「ペアローン」であれば夫婦で控除が受けられますが、「連帯保証人」の場合は控除が受けられませんので注意しましょう。

以下で詳しく説明します。

■連帯債務者

連帯債務者とは、債務者同士がそれぞれ独立した責任を負う形式のローンの組み方です。

住宅ローン契約においてあまり多くは用いられません。

■ペアローン

ペアローンとは、夫婦がそれぞれ別の住宅ローンを組む形式です。

共働き夫婦の場合、最も一般的なローン形式となります。

■連帯保証人

連帯保証人とは、主な債務者がローンを返済できない場合に、代わりに返済義務を負う人のことです。

債務者そのものではありませんので、連帯保証人が夫婦であったとしても住宅ローン控除を利用することはできません。

中古住宅でも控除は受けられる?

中古住宅でも条件を満たしていれば住宅ローン控除は受けられます。

条件は以下の通りです。

  • ・自ら居住すること
  • ・床面積が50m2以上であること
  • ・耐震性能を有していること
  • ・住宅ローンの返済期間が10年以上

中古マンションでも控除は受けられる?

中古マンションにおける住宅ローン控除の条件が、少し異なります。

条件は以下のとおりです。

  • ・床面積が50m2以上であり、床面積の2分の1以上が自分の居住用
  • ・耐震性能を有していること
  • ・住宅ローンの返済期間が10年以上
  • ・建築後に使用されたもの
  • ・築20年以内、RC造の場合25年以内

条件が厳しくなりますが、可能であれば利用したいですね。

リフォームの場合も控除を受けられる?

リフォームでも住宅ローン控除の利用が可能です。

条件は以下です。

  • ・リフォーム工事費が100万円を超える
  • ・リフォーム工事後の床面積が50m2以上
  • ・居住部分の工事費が改修工事全体の費用の1/2以上であること

また、工事内容が以下のものであることも条件です。

  • ・大規模な修繕や模様替え工事(増築、改築、建築基準法に規定による)
  • ・居室、浴室、キッチンなどの1部屋について床または壁の全てを修繕、模様替えする工事
  • ・耐震改修工事
  • ・一定のバリアフリー化工事
  • ・一定の省エネ対応工事
参照URL:
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1214.htm
2019/09/20 時点

転勤や単身赴任することになった場合も控除を受けられる?

住宅ローン控除は原則、「マイホームに居住すること」が条件となっています。

しかし、転勤や単身赴任によって居住することができなくなった場合でも、一定の条件を満たすことで住宅ローン控除を受けることが可能です。

条件は以下の通りです。

■単身赴任の場合

引き続き家族がマイホームに居住していれば、これまでどおり住宅ローン控除を受けることができます。

所有者の住民票を単身赴任先に移すことも可能です。

■二世帯同居で夫婦のみ転勤する場合

二世帯同居の場合、親家族もしくは子家族を扶養していることが証明できれば、住宅ローン控除を受けることができます。

ただし、別生計の家族がマイホームに残る場合は利用できません。

家族全員で転勤して、マイホームを賃貸に出しているような場合は住宅ローン控除を利用することはできません。

住宅ローン控除の要件まとめ表

住宅ローン控除の要件を表でおさらいしていきましょう。

控除できる条件
中古住宅 ・自ら居住すること
・床面積が50㎡以上
・耐震性能を有している
・住宅ローン返済期間が10年以上
中古マンション ・床面積が50㎡以上で、床面積の2分の1以上が自分の居住用
・耐震性能を有している
・住宅ローンの返済期間が10年以上
・建築後に使用されたもの
・築20年以内、RC造の場合25年以内
リフォーム ・リフォーム工事費が100万円を超える
・リフォーム工事後の床面積が50㎡以上
・居住部分の工事費が改修工事全体の費用の1/2以上であること
・大規模な修繕や模様替え工事
・居室、浴室、キッチンなどの1部屋についてゆかまたは壁の全てを修繕、模様替えする工事
・耐震改修工事
・一定のバリアフリー化工事
・一定の省エネ対応工事
条件・注意点
単身 ・引き続き家族がマイホームに居住している
・所有者の住民票を単身赴任先に移すことも可能
2世帯 ・親家族もしくは子家族を扶養していることが証明できれば、住宅ローン控除を受けることができる。(別生計の場合は不可)
家族全員で転勤 ・家族全員で転勤し、マイホームを賃貸に出しているような場合は控除不可

2019年10月の控除期間延長について解説

2019年10月の控除期間延長について解説

2019年10月の消費税増税にともない、住宅ローン控除期間が3年延長されます。

控除期間が延長される要件と延長期間の控除額の条件を見ていきましょう。

参照URL:
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1214.htm
2019/09/20 時点

控除期間延長が適用される要件

住宅ローン控除の期間延長が適応されるのは、2019年10月1日~2020年12月31日までに入居する場合です。

契約から入居までに時間がかかる注文住宅は2019年4月契約分から控除対象となります。

延長期間の控除額には条件がつけられる

控除期間延長を受けた場合、10年目まではこれまでどおり住宅ローン残高の1%が控除されますが、11~13年目は下記の計算で金額が小さいほうが控除額として適応されます。

  • ・建物価格の2%÷3
  • ・住宅ローン残高の1%

土地は消費税の対象にならないため、このような計算式が適応されています。

住宅ローン控除を受ける方法

住宅ローン控除を受ける方法

控除額の大きい住宅ローン控除ですが、自ら申請しないと受けることができません。

住宅不動産を購入した際には必ずチェックしておきましょう。

住宅ローン控除の必要書類

入手先別に住宅ローン控除の必要書類を見ていきましょう。

■税務署あるいは国税庁ホームページ
  • ・住宅借入金等特別控除額の計算明細書
■市区町村
  • ・住民票の写し
■金融機関
  • ・年末残高証明書(住宅ローン残高)
■法務局
  • ・登記事項証明書
  • ・請負(売買)契約書
■職場
  • ・給与等の源泉徴収票
■建築士など

以下のいずれか

  • ・耐震基準適合証明書
  • ・既存住宅性能評価書
  • ・既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書

住宅ローン控除を受けるための確定申告方法

住宅ローン控除は、入居した翌年の確定申告時に必要書類を税務署に提出することで受けることができます。

確定申告の方法は、「確定申告書(A書式)」(A、B書式ありますが会社員の場合はA書式)を最寄りの税務署あるいは国税庁ホームページより入手し記入します。

申告時期(原則、2月16日~3月15日)に必要書類を揃えて税務署へ提出します。

直接税務署に提出する方法と郵送する方法、インターネットで申請する方法がありますので、お住いの立地に合わせて選ぶとよいでしょう。

提出する書類が多く、揃えるのに時間がかかりますので早めに準備しておきましょう。

なお、2年目以降に関しては年末調整で所得税が調整されます。

控除証明書と住宅ローン残高証明書を添付しましょう。

住宅ローン控除シミュレーション

住宅ローン控除シミュレーション

複雑なイメージの住宅ローン控除ですが、ここでは3つのケースをご紹介します。自分の家庭に近い住宅ローン控除のシミュレーションを参考にしてみてください。

ケース① 年収400万円 30代 配偶者あり(配偶者を除く扶養家族なし)

中古マンション購入し、住宅ローン2000万円の借り入れあり。(令和元年9月以前の入居で10年間の控除が受けられる場合)

ローン金利は0.594%・元利均等、35年返済予定。

限度額40万円の場合で算出。

1年目 16.9万円

2年目 16.9万円

3年目 16.9万円

4年目 16.9万円

 ・

 ・

 ・

9年目 15.2万円

10年目 14.7万円

10年間控除額合計:163.2万円

ケース② 年収700万円 50代 配偶者あり(配偶者を除く扶養家族なし)

老後に向けて大規模なリフォームをおこなうため、700万円を借り入れ。(令和元年9月以前の入居で10年間の控除が受けられる場合)

ローン金利は、2.0%・元利均等の15年返済予定。

限度額40万円の場合で算出。

1年目 6.5万円

2年目 6.1万円

3年目 5.7万円

4年目 5.3万円

 ・

 ・

 ・

9年目 3万円

10年目 2.5万円

10年間控除額合計:45.7万円

ケース③ 年収1000万円 40代 配偶者あり、扶養家族2名。

新築物件を購入し、住宅ローン4000万円の借り入れあり。(令和元年9月以前の入居で10年間の控除が受けられる場合)

ローン金利は0.594%・元利均等、35年返済予定。

限度額40万円の場合で算出。

1年目 38.9万円

2年目 37.9万円

3年目 36.8万円

4年目 35.8万円

 ・

 ・

 ・

9年目 30.4万円

10年目 29.4万円

10年間控除額合計:341.7万円

※2019/09/20時点算出

今回提示しているシミュレーションは、あくまでも目安として参考にしてください。

住宅ローン控除の気になるポイントを解決!

住宅ローン控除の気になるポイントを解決!

最後に住宅ローン控除の気になるポイントを解決していきます。

知らないと損することばかりですので、一緒に確認していきましょう!

ふるさと納税と併用できる?

ふるさと納税とは、任意の自治体に寄付をすることで所得税・住民税が控除され、返礼品も受け取れるオトクな制度です。

住宅ローン控除とふるさと納税は併用できますが、事前に控除額を計算しておくことをおすすめします。住宅ローン控除額が大きい場合、ふるさと納税が控除できないことがありますので注意しましょう。

繰上げ返済はできるのか、方法について知りたい

住宅ローン控除を受けていても繰り上げ返済は可能です。

しかし、ローン残高が多いほど節税効果が高まる仕組みですので、繰り上げ返済した分だけ節税メリットは小さくなってしまいます。

繰り上げ返済による利息の軽減効果と住宅ローン控除による節税メリットを計算して利用していきたいですね。

繰り上げ返済の手続きは住宅ローンを利用している金融機関でおこなうことができます。

全額繰り上げ返済をするか、一部を「期間短縮型」あるいは「返済額軽減型」で繰り上げ返済する方法があります。

還付が0円になるケースはどんなとき?

「住宅ローン控除の申請をしたのに還付が0円だった…」このようなケースもありえます。

具体的には、すでに年末調整で所得税額が0円となっているケースで、このような場合は還付が受けられません。

控除できるものがありませんので、ある意味当然ともいえます。

パートであっても控除は受けられる?

住宅ローン控除を受けるポイントは、勤務形態ではなく「納税額」です。

パートであっても所得税・住民税を納税していれば住宅ローン控除を受けることができます。

しかし、扶養内で働いている場合は、そもそも控除する税金がありませんので、住宅ローン控除の対象外です。

まとめ

住宅ローン控除は住宅ローンを利用して住宅不動産を購入するなら必ずチェックしておきたい強力な節税制度です。

1年目は手続きに必要な書類が多くて少し大変ですが、2年目からは年末調整で済みますので比較的手間は少なくなります。

余裕を持って手続きを進めていきましょう。

ライフステージ: 暮らし

※本記事は記事執筆時点での情報に基づいています。