有栖川宮記念公園

ロケーション

都会の真ん中にありながら、
都会にいることを忘れさせる
閑静な庭園・有栖川宮記念公園。
かつては有栖川宮家の新邸用地だったこの地は、
皇族の住まいにふさわしい条件を兼ね備えていた。

有栖川宮記念公園

江戸時代、ここ麻布周辺には大名屋敷が並んでいた。
その名残は、北条坂や南部坂といった坂の名前としても残っている。
現在の有栖川宮記念公園には、かつて奥州盛岡南部藩の下屋敷があった。
明治維新を経て、屋敷は有栖川宮威仁親王の跡取り
栽仁の新邸造成の用地とされた。
しかし大正時代になると、同家は途絶えてしまい、
用地は大正天皇によって第三皇子光宮宣仁に継がれることとなった。
児童福祉としての遊び場に関心のあった殿下は、昭和九年、
故有栖川宮威仁親王の命日にこの地を東京市に贈与。
有栖川宮記念公園として開園することになる。
公園は麻布台地の起伏を活かした滝や渓流、
池が特徴的な日本庭園で、四季折々の自然の表情を楽しめる。
都心の公園屈指の規模を誇り、
誰もが自由に出入りできるにもかかわらず、
粛然とした美しい風景が常にある。
都心においてこのような環境は稀であり、
この地が邸宅地として繁栄した所以にもなっている。

有栖川宮記念公園

有栖川宮記念公園の延長線上にあるオパス有栖川は、
麻布台地の最南端、海抜約三mの高台にある。
敷地内の木々はまるで公園の緑とひと続きとなり、
そこに心地よい空気が巡っている。

2019年9月撮影

周辺には各国の大使館が点在している。
これは、かつて廃藩置県により大名屋敷が政府に没収された際、
その一部が大使館の用地として各国に提供されたことに由来している。
また、屋敷の広さや庭を活かした邸宅が建てられたことから、
この地は東京を代表する緑豊かな邸宅街となっていった。
現在も外国人居住者が多く、
周辺にはインターナショナルな雰囲気が漂っている。
また、六本木や渋谷など急速に進化するエリアと近接しており、
生まれ変わりゆく東京の様子を間近で感じられる場所でもある。
有栖川の地は、こうして日本的情緒とグローバルな感性を併せ持ち、
古からの時を刻み続けている。

有栖川宮記念公園