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貴重な植物に出会って気分は「万太郎」

東西750m、南北約300m、面積約16haもの敷地を占める小石川植物園は、正式名称を「東京大学大学院理学系研究科附属植物園」という。植物の研究・教育のための場であり、変化に富んだ地形を活かして約4000種類もの植物が栽培されている。

前身の江戸幕府の薬草園「御薬園」では薬草が栽培されていた。後に八代将軍吉宗によって飢饉対策としてサツマイモが試作され、幕府初の民間向けの医療施設「小石川養生所」が開かれた場所であり、現在は国指定名勝及び史跡にもなっている。

見どころの多い園内でも、今なら柴田記念館で開催中の展示「牧野富太郎と小石川植物園」は見逃せない。NHK朝ドラ「らんまん」の主人公、槙野万太郎のモデルになった牧野富太郎は、1884年、東京大学植物学教室の矢田部良吉教授に出入りが許され、植物学者の道をスタートさせた。展示では牧野が大久保三郎助教授とともに発行した「植物学雑誌」やこの二人が日本人のみで初めて植物の名前を正式に命名した「ヤマトグサ」のタイプ標本など、ドラマの世界のリアルに触れることができる。

江戸時代からの歴史ある園内では、300年以上この地に生きてきた巨樹巨木に出会うことができる。幹周り約6mというクスノキはどっしりと神々しく、パワースポットとしても人気を集める。また、1896年に平瀬作五郎によって裸子植物にも精子があるという世界的発見がなされたイチョウの高木は、現在高さ22mに達している。

温室では小笠原諸島の絶滅危惧植物の保護増殖事業が行われていて、鑑賞目的の温室とは雰囲気が違うところも大学の附属施設らしい。暑さに弱い植物のための冷温室では、日本各地の高山植物などが育てられている。現地でもなかなか見られないような貴重な植物を間近に観察できるのは、とても贅沢な体験といえよう。

見どころの多い園内でも、今なら柴田記念館で開催中の展示「牧野富太郎と小石川植物園」は見逃せない。NHK朝ドラ「らんまん」の主人公、槙野万太郎のモデルになった牧野富太郎は、1884年、東京大学植物学教室の矢田部良吉教授に出入りが許され、植物学者の道をスタートさせた。展示では牧野が大久保三郎助教授とともに発行した「植物学雑誌」やこの二人が日本人のみで初めて植物の名前を正式に命名した「ヤマトグサ」のタイプ標本など、ドラマの世界のリアルに触れることができる。

牧野はドラマの主人公と同じく小学校中退という学歴だったため、大学で出世することはできなかった。77歳で大学を去るときも肩書は「講師」であった。小石川植物園の本館は、牧野が辞職した1939年に竣工した建物である。真新しい建物を眺めつつ思い出深い職場を去る心情はどうだったのか…。朝ドラ以上にドラマチックな人生に思いをはせながら、彼が愛した植物との出会いを楽しみたい。

分類標本園では、生きた植物を見て学べるよう、分類体系に従って植えられている。

園内には「万有引力の法則」を発見したニュートンの生家に由来するリンゴの木がある。

公開温室では、熱帯・亜熱帯地域に生育する植物を中心に約2000種を、地域や生育環境で6室に分けて展示している。隣には高山植物や冷涼な環境に生育する冷温帯の植物を中心に展示する冷温室がある。

1939年竣工の本館は、研究室、事務室などがあり、腊葉(さくよう)標本約70万点、植物学図書約2万冊を所蔵。

協力: 小石川植物園 (公式サイト)

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小石川エリア全体MAP

REAL PLAN NEWS No.122 掲載

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