シニアレジデンスセミナー

【入居相談事例】夫婦で入居

こんにちは。株式会社ソナエルの相談員をしております中(なか)と申します。当社は、年間約8000件の老人ホームの入居相談を受けさせていただき、2000名を超える入居に関わらせて頂いております。介護が必要な方、介護も医療処置も必要な方、生活保護を受給されている方、身寄りがいない方、元気なうちから入居されたい方などご相談内容は多岐にわたります。

  1. リアルプラン
  2. REAL PLAN NEWS
  3. No.123
  4. 【入居相談事例】夫婦で入居 - シニアレジデンスセミナー

今回の相談事例はご夫婦でのご入居になります。

《入居検討者》
・ ご対象者 夫A 男性 80代 お元気 介護認定無し
・ ご対象者 妻B 女性 80代 介護認定有り 認知症 日中は毎日デイサービス利用

《要望》
・ 都心のマンションにお住まいですのでなるべく23区の城南エリアで探したい
・ 近所に娘様もいますので無理なく通えるところ
・ 自宅マンションを売却するので入居時にかかる費用は5000万円前後
・ 夫婦同室(夫婦部屋)で入居ができ、1DK以上(50㎡前後)
・ 居室内にキッチン・浴室がついており、夫A様は毎日シャワーを浴びたい
・ 緑などがある環境のいいところ
・ 運動が好きなので、運動ができるプログラムがあるところ

都心のマンションにお住まいのご夫妻のご相談になります。ご相談は、ご自宅で承らせて頂き、夫A様・妻B様・娘様・私の計4名でご相談させて頂きました。夫A様は毎日散歩や運動などもしており規則正しいご生活をされております。妻B様は認知症があり、主たる症状は短期記憶障害といった物忘れになります。お身体は室内では椅子や家具につかまっての歩行ができ長距離の移動は車椅子のご利用。平日毎日9:00~17:00まではデイービスに通っておられます。週2~3回のペースでデイサービスにてご入浴もされています。近所にお住まいの娘様は頻繁に来られています。今は、夫A様がお元気ですので妻B様の介護や見守りなど丁寧にされておりますが。今後、夫A様になにかあった際には共倒れになることを想定して、自分(夫A様)が元気なうちにいろいろ見学して、体験入居もして、今からホームに移り住むことを考えていきたいとのご相談になります。

ご提案する上での留意点①

《ご夫婦部屋が少ない》

有料老人ホーム・サービス付高齢者向け住宅の棟数は非常に多いのですが、単身の居室が圧倒的に多くご夫婦で同室に入居できるご夫婦部屋の設定が少ないです。インターネットでご主人も事前に探されていましたので、やはり少ないのかといった印象でした。

ご提案する上での留意点②

《ご夫婦双方でお身体のご状況が違う》

夫A様には、介護が不必要。妻B様には常時見守り・介護が必要。上記のように、有料老人ホーム・サービス付高齢者向け住宅は多数ございますが、多くのところが、介護に特化している、または、お元気な方に特化しておりますので、両ニーズを併せ持つハイブリット型が少ないです。夫A様は在宅に残られ、妻B様の介護をしっかり対応して頂けるホームを探すといった場合は選択肢がたくさんございます。

ご提案する上での留意点③

《要介護の方は難しい》

50㎡以上といった広めのご夫婦部屋があり、なおかつ居室内にキッチンや浴室が完備されているホームの場合、お元気な方を対象に人員配置や建物設備を用意しているので、すでに介護が必要な方のご入居はご遠慮されることが多いです。パンフレットにも小さい文字ですが、“入居時自立”と記載がされていることもございます。

数十ホームにお電話にて上記ご希望条件をお伝えし、選定準備をさせて頂きました。

  • 居室内にシャワーは無いが、共有の場所にシャワールームがあるので予約制だが毎日利用可です。
  • 妻B様が介護スタッフの介添え無しでお一人でレストラン(食堂)に来ていただけるご状況なら大丈夫です。ただし、ご入居された後にお一人で来られなくなった場合は、同一建物内の要介護者専用フロアに移り住みになります。
  • 運動プログラムはホーム内での提供できるスタッフはいないが、外部からなら呼ぶことは可能です。
  • すべてご希望条件を満たしましたが、最近満室になりました。
  • 40㎡と少し居室が小さめならご用意ございます。

等々、なかなかご希望に合致するホームが見つからず、お探しの場所を少し広げて頂き再度ご相談、ご提案をさせて頂きました。

結果として、5か所のホームでご提案をさせて頂くことが出来ました。1か所あたりご見学時間がおおよそ1時間~1時間半くらいかかることが多いです。1日で5か所すべてご見学される方もいらっしゃれば、複数日に別けてご見学される方もおられます。複数日に別けてお昼ご飯を試食される方もおられます。

今回は妻B様の体調や認知症のこともありますので、混乱や動揺を招いてはいけませんので複数日に別けてゆっくりご見学をさせて頂きました。実際の現地に行かれてみて、周囲のロケーションや、実際にかかる費用、大切な部分である、思い描いていた生活が本当に送れるのかどうかの細かい確認などして頂きご見学を終えました。後日、夫A様よりご連絡を頂き、まずは第一希望で考えておられていたホームで体験入居をしてみたい旨を頂きましたので調整を図らせて頂きました。4泊ほどの体験入居になり、ご満足のいくホームと感じて頂いたようでご契約になりました。選ばれたホームは、種類の中では介護付有料老人ホームになります。24時間介護士と看護師が決められた人員配置の中、常駐しております。ご主人様からすると介護も看護も今は必要ではございませんが将来的な安心感になりますでしょうか。実は、当ホームはご希望の居室の広さより少し小さくなり、場所も都心から離れます。ただ、体験入居を通じ見学時には気が付かなかった小さな公園がすぐ近くにあり、この距離感であれば、奥様を車椅子でご主人様が毎日でもお連れすることができたそうで、こちらに決められた大きなポイントになられたそうです。夫A様は、ご契約・ご入居後も、今までのマンションを行ったり来たりされたり、運動や外出も今までと同様に行っているそうです。妻B様も、24時間介護スタッフがおりますので、不安や混乱もなくお過ごしをされております。

今回のご相談は、夫A様のご希望を優先すると、自由度があり、今のマンションのような雰囲気になります。妻B様のご希望とお身体のことを考えると、しっかり介護士や看護師が常駐しているところが望ましいといった、相対するような状況下でのホーム探しになりました。ホーム探しには様々な背景や状況下があると思います。皆様ご自身がホーム選びをすることになった時に少しでもお役に立てれば幸いです。

(旧:株式会社シニアホーム相談センター) 株式会社ソナエル (旧:株式会社シニアホーム相談センター)

2008年の創業以来、有料老人ホーム等の入居相談受付、最適なホームのご紹介を行っている。

リアルプランでは、税理士、弁護士をはじめとした各エキスパートとネットワークを形成。

皆様の資産の将来を見据えた資産形成のお手伝いを致しております。

  1. リアルプラン
  2. REAL PLAN NEWS
  3. No.123
  4. 【入居相談事例】夫婦で入居 - シニアレジデンスセミナー
ページ最上部へ移動するボタン