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  4. カナダ大使館 - 赤坂 THE HILLY CITY

国民性そのままにオープンな大使館

赤坂は諸外国の駐日大使館の多いエリアのひとつである。大使館には治外法権がおよび、日本人は気軽に立ち入ることができない。しかし、赤坂七丁目のカナダ大使館はおおらかで、誰でも身分証明書があれば予約なしで見学が可能である。広報部上席報道官の野口さやか氏は、「カナダのオープンな国民性が大使館にも反映されていると思います」と言う。「1867年に誕生した比較的新しい連邦国家であるカナダは英語・仏語が公用語で、多様性を重んじる国です。移民や難民に対しても排他的ではありません。隣国のアメリカはいろんな人の個性が溶け合ってアメリカをつくっているという意味で、自分たちを『メルティング・ポット』といいますが、カナダでは『サラダ・ボウル』といいます。どんなバックラウンドの人も自分らしさを失わず、そのままでいられることがカナダ人の考える幸福です」と野口氏。

見学できるのはエントランスのある4階の軒下に広がる庭園、地下2階の高円宮記念ギャラリーと図書館である。庭園はカナダの大地を抽象化したカナダ・ガーデンと枯山水の日本庭園で構成され、秋には隣の高橋是清公園、青山通りを挟んだ向かい側の赤坂御用地の紅葉を堪能できる。なお、このような一等地にカナダ大使館があるのは、初代駐日公使ハーバート・マーラー氏のおかげである。世界恐慌の時代、青山子爵家が手放した土地に目をつけた彼は、出費をためらっていたカナダ政府にかわり、ポケットマネーで購入したのだった。その金額は約25,000カナダドルと記録に残る。現在の円に換算すると2億円以上になるようだ。

図書館では、日加関係の英仏日の図書約15,000冊のほかカナダ留学に関する資料などを閲覧できる。野口氏は「留学を検討中の親子連れや修学旅行生もいらっしゃいますよ」と次世代の訪問を歓迎する。名作『赤毛のアン』の舞台について調べるなど、子どもの夏休みの自由研究にも役立ちそうだ。大人世代も寛容で多様性を重んじるカナダのお国柄にふれることは大きな学びとなるだろう。

4階の屋上庭園。僧侶で庭園デザイナーでもある枡野俊明氏がデザインしたカナダ・ガーデンは、カナダの大地の歴史と地形を象徴的に表現する。

青山通りに面するカナダ大使館。現在の建物は日系カナダ人建築家レイモンド・モリヤマ氏の設計により1991年竣工。

カナダ出身の偉大なジャズピアニストの名を冠する、オスカー・ピーターソン シアター。日本の薪能をヒントに、星空や篝火をイメージした照明が美しい。

図書館には児童書も多い。日本で有名なカナダ人といえば『赤毛のアン』の作者モンゴメリが代表的だが、音楽の分野ではジャスティン・ビーバーなども。

カナダ留学の経験があり、日加友好に貢献した高円宮殿下を記念するギャラリー。9月20日(金)まで複数のアーティストにより、カナダ国歌をテーマにした展覧会を開催中。休館日等、詳細はカナダ大使館のSNSで。

協力:カナダ大使館
(港区赤坂7-3-38 Tel.03-5412-6200

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赤坂エリア全体MAP

REAL PLAN NEWS No.124 掲載

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