代官山
「この街が好き」という気持ちで選ばれる
プレミスト南平台/グランドメゾン代官山 THE PARK/ウェリス代官山猿楽町テラス/代官山アドレス
戦前からの高級住宅地で、第一種住居専用地域などを含む代官山エリアは物件数が限られ、希望に合うものを見つけるのが難しいとされてきた。不動産価格の上昇で、代官山での物件探しはさらに困難になるのだろうか。エリアを担当する青山リアルプランセンター立見英樹所長に最新事情を聞いた。
2024年9月に竣工した大和ハウス工業「プレミスト南平台」は、旧山手通りから一本入った静かな住宅地に位置する。地上4階建て全22戸。専有面積200㎡を超えるタイプも。
新築マンションが次々と完売
昨今の東京の不動産価格の上昇の影響は、もちろん代官山にも及んでいる。港区、渋谷区などを担当する青山リアルプランセンター立見英樹所長は、「代官山エリアの築浅中古マンションの取引価格では、坪単価1,500万円超での成約が確認されています」と語る。価格水準は港区にも引けを取らないが、ユーザーの傾向に「代官山の場合、もともと代官山の落ち着いた環境が好きな人に選ばれています。世帯でいえば、単身や夫婦のみよりもファミリー。海外の方にも人気がありますが、都心のタワーマンションのようにインバウンドが集中するということは見られません」といった特徴があるという。
物件の傾向について立見所長は「御屋敷街だったため1区画のロットが大きめ」「低層の地域が多い」「マンションは中規模の建物が多く、各戸の面積が広めで戸数は少なめ」といった点をあげる。代官山でそのような新築分譲マンションを求める人々は、現在の価格でも購入に積極的だ。2024年には積水ハウス「グランドメゾン代官山THE PARK」、大和ハウス工業「プレミスト南平台」、NTT都市開発「ウェリス代官山猿楽町テラス」が相次いで竣工し、竣工前に完売した。立見所長は「地価高騰で売却を決断した土地の所有者もいて、このエリアでは今後も優良新築マンションの竣工が見込まれます」と各社の動きを注視する。
中古物件の人気も高く、ことに駅直結の複合施設「代官山アドレス」は竣工から20年以上経ても人気に衰えがない。また、経営者や芸能人などで自邸用に100坪前後の土地を代官山界隈で探している人はつねにいるという。「代官山というブランドはすでに確立されています。渋谷区桜丘の開発によって渋谷から代官山方面に人の流れがつくられることで、街の価値はさらに高くなるでしょう」と立見所長。もともと代官山が好きだった人たちが新たな住人となり、愛着をもって魅力を継承することにより、代官山の価値は時代を超えて磨かれていくのだろう。

2024年5月に竣工した積水ハウス「グランドメゾン代官山THE PARK」は鉢山町に位置し、西郷山公園を臨む。地上6階建て全14戸。

NTT都市開発が手がけた「ウェリス代官山猿楽町テラス」も2024年に竣工。代官山駅まで徒歩5分の住宅街に佇む。地上4階建て全23戸。

代官山駅前の複合施設「代官山アドレス」は、戦前から存在した「同潤会アパート」の建て替えにより2000年竣工。商業施設「アドレス・ディセ」、渋谷区のスポーツ施設などがあり、竣工時は世間の注目を集めた。住宅は36階建ての「ザ・タワー」を中心に全501戸。
協力:三井不動産リアルティ株式会社
青山リアルプランセンター
(港区南青山5-6-26 青山246ビル Tel.0078-60179-9921)
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目次
代官山エリア全体MAP
REAL PLAN NEWS No.125 掲載
