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国立は自然の共存で人気!気になる駅前街路樹の今後

「住みたい街」とひと言でいっても、個々人で価値観が違うのは当然です。そんななか、年齢層が高くなるに連れて、若い頃とは「住みたい」の基準は変化していくようです。

繁華街や職場へのアクセスの利便性などは、どの年代でも求めるものですが、大人の世代ともいえる50代となると、20代などに関心の高い「刺激」が優先されるとは限りません。住宅環境としては、むしろ、静音や景観などに力点が置かれることが多いようです。そのなかでも、東京都内で50代に高い関心をもたれているのが、国立なのです。

国立駅へのアクセスは、JR中央線快速で新宿駅から30分、東京駅からも40分超。通勤圏内としてはまずまず納得のいく範囲でしょう。そして、なによりも国立が50代にとって魅力あふれる点は、緑に囲まれた自然環境と街の調和です。

それでいて国立は、買い物や遊びに適した繁華街がある立川や八王子へもアクセスが容易…という利点も、しっかりと押さえています。

利便性もありながら、緑に囲まれた環境……とくに、国立駅から国立市南部の中心地であるJR南部線谷保駅までをつなぐ都道146号線、通称・大学通り(国立一橋大学キャンパスに面しているため)は、桜の木とイチョウの木が交互に植樹されていて、住民にことのほか愛されています。

この桜とイチョウというのがポイントで、春の季節には美しい桜吹雪、秋の季節には鮮やかな紅葉…といった具合に、日本人が好む四季折々の風流を楽しめる時期が、ほかの地域より長くなっているのです。

ちなみに、街並みのなかに、桜並木、あるいはイチョウ並木がある場所は少なくないのですが、このふたつが両立している街並みというのは、全国的にみても珍しい、貴重な風景といえます。

さらに、植樹間が広くとられていることや、歩道の幅が広いこと(約5メートル)によって、まるで庭園のような感覚で歩くことができるのです。

また、古くから都の文教地区に指定されていることもあって、いわゆる繁華街的な騒々しさから開放されていることが、大人世代の50代にはもちろん、30代や40代といった子育て世代からも、好感度をもたれる要因となっているようです。

50代が住みたい東京の街・国立…住民が愛してやまない「緑の街」

緑の多い街づくりは、環境問題の観点からしても注目が高く、とくに都市部の自治体では率先して課題として取り上げている傾向があります。それを先取りして、ここ国立にはすでに「緑」が備わっている…といってもいいでしょう。

ただし、この住民自慢の街路樹にも、まったく問題がないわけではありません。喫緊の問題として取り上げられているのが、樹齢…つまり、桜の木の寿命です。

日本人にとって代表的な桜といえばソメイヨシノですが、樹齢は一般的に50~60年といわれています。日本のソメイヨシノの植樹は、およそ1950年代頃から始まっており、これから年月が経っていくにつれ、樹木内の空洞化などが課題として出てくることになります。

実際、国立の桜並木も空洞化による倒木の危険性が認識されており、行政と住民の間で活発な議論が繰り広げられました。市では倒木事故を防ぐための伐採も進めており、長期的な解決策としては、計画的に老木を若木に植え替えていく…ということになるようです。

今後は景観問題とも相まって、議論をより深めることが、国立の「財産」にとって大切になってくるでしょう。

もっとも、自然との共存、環境との融和は国立だけの問題ではなく、日本全体の問題意識といっても過言ではありません。そしてまた、年齢的にも立派な大人である50代にとって、住環境を豊かにしてくれる「緑の街」を守っていくことは、次世代の住民が心豊かに過ごすための環境づくりにもつながるでしょう。

いずれにせよ、国立はいくつかの問題点を抱えていたとしても、多くの魅力にあふれる街であることに違いありません。街のあり方にも関心を深めていく…大人世代にはやはり目の離せない街といっていいでしょう。

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