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更なる「マイナス金利」の強化も…適切な判断が「住宅ローン」を左右する

日銀は2016年9月21日までに開いた金融政策決定会合において、これまで目標としてきた物価上昇率2%が達成できていないことを受けて、短期金利については2016年2月から行っている「マイナス金利政策」(金融機関から預かっている当座預金の政策金利残高に対して-0.1%のマイナス金利を適用する政策)の継続を決定。長期金利については「10年物国債金利がおおむね現状程度(0%程度)で推移するよう、長期国債の買入れを行う」としました。

つまり、これまで実行してきたマイナス金利は継続し、新たに、長期金利(10年物国債利回り)は0%程度で推移させるという目標を示したわけです。果たしてこれが、住宅ローンにどのような影響を与えるのでしょうか。

10年以上の固定期間のあるタイプの住宅ローンの金利は、この長期金利と連動して動いています。長期金利は2016年2月半ばから連続してマイナスとなっており、8月25日から9月21日までの1カ月間では-0.01から−0.085の間を上下して動いています。この長期金利がゼロ%に近づいていくことになれば、金利が上がることになり、住宅ローン金利のほうも上がることが予想されます。

となれば、金利が上がらないうちに住宅ローンを組んでしまったほうがお得? と思ってしまいそうが、急激に上がる心配はなさそうで、慌てて住宅を購入するという必要もありません。

住宅ローンに影響を与える日本経済の動向から購入時期を見極める

住宅ローン金利は、各金融機関が毎月下旬頃の長期金利を参考に翌月の金利を決めており、8月末に決められた9月の各金融機関の住宅ローン金利(10年固定金利タイプ)は、0.5%あたりを軸にした0.45〜0.8%の間となっていました。これが、2016年9月21日に出された日銀の新たな指針により、10月以降はここから0.05〜0.1%単位で上昇していくことが予想されています。

ただし、日銀が2016年9月21日に発表した「金融緩和強化のための新しい枠組み」のなかで、追加緩和の手段として「①短期政策金利の引き下げと②長期金利操作目標の引き下げを行う」ことを挙げており、今後、思うように物価が上がっていかなかった場合には、いまのマイナス金利である-0.1%をさらに下げ、長期金利の目標もいまの0%程度から下げ、マイナス%も容認する可能性も示唆しています。

たとえば、これから円高が進むと、円が強くなることで海外から買い入れる原材料から商品まで、輸入品の値段が下がるため、日本国内の物価が下がっていっていきます。そうなった場合などには、日銀はマイナス金利をさらに下げて、物価上昇に持ち込もうとするかもしれないということです。

もし、長期金利が下がれば、先に述べたように住宅ローンの金利も下がっていきます。つまり、これから住宅ローン金利がどのような動きを見せるのかは、今後の経済状況により変わり、それを予想するのは専門家でもなかなか難しいところです。

以上のことをふまえて、日本の経済状況や金利の動向を日頃からチェックすることで、適切な購入時期を見極めるよう努力しながら、ご自身の住宅購入計画を進めていくことが、賢いやり方といえそうです。

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