タワーマンションの家賃相場はどれくらい?
都内賃貸用タワーマンションは何万円から住めるのかご紹介

タワーマンションの家賃は本当に高い?

近年、都心には多くのタワーマンションが建っており、立地のよさや洗練されたデザインの外観からは高ステータスな印象を受けます。このタワーマンションに、どのくらいの家賃で住めるのか気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

まず、タワーマンションとは、明確な定義はないものの一般的には「高さが60mを超える20階以上程の超高層マンション」を指します。なかには賃貸用のタワーマンションも存在しますが、多くのタワーマンションは分譲用です。ただし賃貸用でなくとも、たとえば建設した分譲マンションが売れ残ってしまった場合や、購入者が投資用マンションとして購入した場合、転勤で長期的に自宅を留守にする場合などに賃貸マンションとして提供される場合もあります。つまり、タワーマンションには購入しなくとも借りて住める可能性があるわけです。

また、実際の家賃相場を見ると、意外に手の届きやすい価格帯のものも存在します。そこで本記事では、東京のエリア別にタワーマンションの家賃相場をご紹介しましょう。

タワーマンションの家賃相場

タワーマンションの家賃相場は、エリアによって大きく変動します。ここでは東京都内それぞれのエリアの特徴や、家賃の違いを比較していきます。

港区

都内のタワーマンションといえば、港区を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?港区内の麻布・六本木・青山は、特にタワーマンションが多い場所です。

こうした人気の理由には、まず港区の交通利便性の高さが挙げられるでしょう。23区の中心部に位置しているうえ、鉄道網やバスも充実しているので、都内のどこへ移動するのも容易です。また、六本木ヒルズや東京ミッドタウンなどの商業施設も充実しているので、外食や買い物が楽しめる環境でもあります。さらに、港区はビジネスの中心地という一面もあり、大企業をはじめとする多くの会社のオフィスビルが立ち並ぶので、通勤にも便利でしょう。

このような立地のよさや、現在も再開発が進められているという将来性から、港区では不動産の価値が高く保たれます。その分、家賃相場はほかのエリアと比べて高いのが特徴です。

港区のタワーマンションの家賃相場は以下の通りです。(※)

間取り 平均成約賃料
1LDK 27万7,299円
2LDK 45万1,625円
3LDK 49万9,974円

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新宿区

飲食店や百貨店が多いイメージの新宿区にも、西新宿・神楽坂付近を中心に多くのタワーマンションが建てられています。新宿区のタワーマンションからは、高層ビルの明かりや道路を走る車のライトなど、都心ならではの美しい夜景が望めるのが魅力的です。

また、新宿区は港区と同様に公共交通機関が充実しているため、利便性が高いことが特長となっています。新宿の駅には数多くの路線が通っており、周辺にはバスターミナルもあるため、都外に出かける際にも便利でしょう。

新宿の東側には、複数の百貨店やファッションビルなどの商業施設や、飲食店が集まっており、国内外問わず多くの観光客が訪れます。一方で西側には都庁やオフィス街があり、新宿御苑周辺は自然も感じられる、比較的閑静な環境です。

こうした特徴を総合すると、新宿区は生活利便性のバランスがよいエリアといえるでしょう。新宿区も都心のため、家賃は高い傾向にあります。新宿区のタワーマンションの家賃相場は以下の通りです。(※)

間取り 平均成約賃料
1LDK 27万8,294円
2LDK 32万4,321円
3LDK 38万7,649円

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豊島区

池袋の繁華街を中心に賑わいを見せる豊島区にも、タワーマンションは多く見られます。豊島区は人口密度が非常に高く、タワーマンションの棟数が新宿区に次いで多い街なのです。

豊島区を代表する池袋駅周辺は、大型百貨店や家電量販店、飲食店が集まる繁華街であるため多くの人で賑わいます。また、池袋は副都心と呼ばれ、池袋駅には埼玉と都内をつなぐ数多くの路線が走っています。

このように池袋の駅周辺は賑やかである一方で、少し離れた巣鴨や目白、駒込などは、自然もある穏やかな住宅地となっています。

豊島区は生活の利便性は高いものの、ほかの都心エリアと比べると家賃が安い傾向にあります。豊島区のタワーマンションの家賃相場は以下の通りです。(※)

間取り 平均成約賃料
1LDK 19万6,268円
2LDK 28万2,645円
3LDK 31万7,420円

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千代田区エリア

千代田区は東京23区内で最も人口が少ない街とされています。オフィスビルや教育機関、観光スポットが多いことから昼間は人が集まりますが、夜になると静かな街へと移り変わります。

千代田区のタワーマンションは丸の内や大手町、霞が関などのビジネス街にアクセスしやすい立地であるため、通勤の短縮になるでしょう。東京駅からは都内各所への移動に時間がかからず、新幹線も通っているので交通アクセスがよいのが特長です。

また千代田区には、区の面積の約12%を占めるほどの広い皇居があり、付近は緑が多く都心でも安らぎを感じられます。

このような立地のよさから、千代田区の家賃は比較的高めの設定となっています。千代田区のタワーマンションの家賃相場は以下の通りです。(※)

間取り 平均成約賃料
1LDK 31万1,406円
2LDK 41万5,393円
3LDK 48万9,800円

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台東区・荒川区

台東区のタワーマンションは、上野や湯島、根津周辺に多く建てられています。台東区は、都心を少し外れた穏やかな地域ですが、多くの鉄道路線が通っているので交通アクセスは良好で、上野駅から東京駅までは約5分、新宿・池袋駅までは約20分でアクセス可能となっています。特に上野駅には新幹線も通っているため、出張や旅行が多い方でも安心です。

また、台東区には東京都恩賜上野動物園や浅草など都内有数の観光名所もあり、休日に楽しめるスポットが多いことも魅力の1つです。

一方、台東区に隣接した荒川区のタワーマンションは、日暮里や西日暮里、町屋駅周辺に建てられています。荒川区は東京都内のなかでも子育て支援が充実しており、補助金が出たり、待機児童数が少なかったりするため、育児世帯にとっては特に住みやすい街といえるでしょう。

台東区・荒川区のタワーマンションの家賃相場は以下の通りです。(※)

間取り 平均成約賃料
1LDK 20万6,722円
2LDK 23万614円
3LDK 29万2,261円

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湾岸エリア

中央区の月島や勝どき・築地と、江東区の豊洲や東雲・有明、港区のお台場周辺など、東京沿岸部に位置するエリアは総じて「湾岸エリア」と呼ばれます。

湾岸エリアは都心に近接しており、オフィス街でもある銀座や六本木へもスムーズにアクセスできます。また、再開発エリアのため、ららぽーとなどの大型の商業施設が付近にあり、生活利便性が高いのも魅力です。そのほか教育施設や医療機関も整っており、育児世帯にも人気があります。

そして、湾岸エリアにあるタワーマンションの最大の魅力は、眺望のよさです。東京湾に面したベイビューの部屋からは、都心の風景やレインボーブリッジなどを望めます。周囲に高い建物のない開放的な眺めは、ほかのエリアでは味わえないものでしょう。

そんな湾岸エリアの家賃は、都心の港区や新宿区に比べて低いことも特長です。湾岸エリアのある中央区、江東区のタワーマンションの家賃相場は、以下の通りです。(※)

間取り 平均成約賃料
1LDK 22万3,772円
2LDK 29万445円
3LDK 31万6,991円

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都内のタワーマンションの家賃相場をご紹介してきました。漠然と高いイメージがあるので物件選びでは初めから敬遠しがちなタワーマンションですが、明確な家賃が分かると検討しやすくなるでしょう。実際に、エリアや広さによっては平均成約賃料が20万円以下の場合もあり、「もしかしたら住めるかも?」とタワーマンションに興味が出てきた方も多いのではないでしょうか?

費用を抑えてタワーマンションに住むには?

高いと思われているタワーマンションですが、家賃には幅があることを前項でお伝えしてきました。それでも、タワーマンションの家賃はやはり一般のマンションよりは高くなりやすい傾向にあります。ゆとりを持って住むには、費用を抑える工夫が必要です。ここでは、できるだけ費用を抑えてタワーマンションに住みたい方に向けて、対策をご紹介します。

費用を抑えてタワーマンションに住むためには、家賃を抑える方法と、敷金礼金のような初期費用を抑える方法の2種類があります。それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。

家賃を抑える方法

都内のタワーマンションでも、工夫すれば賃料を抑えて住める可能性があります。ここではどのような物件を選ぶと賃料を抑えられるのかご紹介します。

●都心部以外を選ぶ

都心部とは、千代田区・港区など東京の中心部を指します。費用を抑えてタワーマンションに住むには、都心部以外のエリアを選ぶとよいでしょう。やはり、都心部のタワーマンションは需要が高いことから、家賃も高騰しています。都心部を少し避けた湾岸エリアや台東区・荒川区、中野区がおすすめです。

●低層階を選ぶ

タワーマンションの賃料は、高層階ほど高額になる傾向にあります。タワーマンションの高層階は、眺望のよさや専有面積の広さなどから需要が高いためです。

しかし、中層階でもある程度の眺望は確保できるほか、低層階でもタワーマンションの共用部やサービスは利用できるなど、高層階にこだわらなくともタワーマンションに住む恩恵は受けられます。眺望が第一条件でなければ、ぜひ中層階以下も検討してみましょう。

●築年数にこだわらない

築年数の浅さにこだわらないことも、家賃を下げるポイントの1つです。タワーマンションに限らず、築年数が経過した物件は家賃が下がっていきます。建物が古いとマンション自体の耐久性を不安に思う方もいるかもしれませんが、タワーマンションは厳しい耐震基準を満たし、いくつもの建築基準法、消防法の項目をクリアしないと建設認可が下りません。そのため、築年数が経過していてもそれほど心配する必要はないといえるでしょう。

●駅からの距離が離れている物件を選ぶ

タワーマンションも通常の物件と同じように、駅から離れている物件の価格は安い傾向にあります。駅から多少離れたタワーマンションも視野に入れると、賃料の安い物件が見つかるかもしれません。また、電車だけでなくバスの運行も充実しているエリアもあるので、マンション選びの際にはバス停の場所や運行本数を確認しておくことをおすすめします。

初期費用を抑える方法

タワーマンションに住む際の初期費用は、主に4つに分けられます。以下に見ていきましょう。

●敷金

敷金とは貸主に支払うもので、賃料の不払いや未払いに対する担保としての利用や、退去時の現状回復費用に充てられます。金額の目安はおよそ家賃1ヶ月分とされており、賃貸借契約の内容によっては、上記費用等が差し引かれ退去時に返金されることになります。

●礼金

礼金とは、貸主に対してお礼の意味を込めて支払うもので、敷金同様に金額の目安は家賃1ヶ月分ほどです。また、礼金は敷金のように退去時に返金されません。

●前家賃

前家賃とは、賃貸借契約の際に翌月分の家賃として支払うものです。月の途中から入居する場合は、家賃を日割りで計算した分と翌月分の家賃を支払います。家賃の発生が契約日からなのか、入居日からなのかは条件により異なるため、ご自身で確認するとよいでしょう。

●仲介手数料

仲介手数料とは、契約手続きを行った不動産会社に対して支払うものです。これは貸主との取引が成立した場合の成功報酬に当たるものなので、賃貸借契約が成立しなかった場合は発生しません。仲介手数料の金額は物件や不動産会社によってによって異なり、目安は家賃の0.5~1ヶ月分ほどとされています。

上記に挙げた費用は、物件や、不動産会社によっては支払いが不要な場合があります。ですが、賃貸契約に必要な初期費用は一般的に家賃のおよそ4~5倍と、かなり高額となっています。

費用項目のうち、「礼金」は安く済ませられる可能性があります。近年では、礼金なしの物件が増えてきているようです。礼金なしの物件であれば初期費用を抑えることができるでしょう。

タワーマンションを上手に選ぼう!

本記事でご紹介してきた通り、東京都内のタワーマンションには住みやすい価格帯の物件もあります。

また、山手線沿線や都心の一等地は賃料が高い傾向にありますが、都心から少し離れたり、所在階を下げたりすると家賃を抑えることができます。

都心から少し離れたエリアであれば、特に、湾岸エリアでの物件探しがおすすめです。湾岸エリアは、かつては倉庫や工場が多い地域でしたが、再開発によって近年多くのタワーマンションが建設されています。都心部に比べて低い賃料でありながらも、恵まれた眺望や都心へのアクセスのよさなどの魅力があります。

三井のリハウスでは、今人気の湾岸エリアをはじめとした分譲、賃貸、両方のタワーマンションを扱っています。タワーマンションの購入または賃貸をお考えの方は、一度物件を検索してみてはいかがでしょうか?

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※出典:三井不動産リアルティの取引データより

三上隆太郎

株式会社MKM 代表取締役
大手ハウスメーカーにて注文住宅の受注営業、家業の建設会社では職人として従事。個人向け不動産コンサルティング会社のコンサルタントやインスペクターを経験し中古+リノベーションのフランチャイズ展開、資格の予備校にて宅地建物取引業法専属講師など、不動産業界に幅広く従事。
https://mkm-escrow.com/