資産価値が高いタワーマンションの特徴は?
購入する際のポイントや注意点について詳しく解説

タワーマンションとは?

タワーマンションに関する明確な定義はありませんが、一般的に高さ60mを超える20階以上のマンションのことをタワーマンションと呼びます。タワーマンションは人気が高く、設備やサービスが充実していることから、一般的なマンションに比べて高値で売買される傾向があります。

今回は、タワーマンションの購入を検討している方に向けて、人気の理由や資産価値が高い物件の特徴について解説します。また、本記事が指す資産価値とは、市場で取引される価格のことを指します。

タワーマンションが人気の理由は?

タワーマンションには特有の魅力があり、それらが人気の理由にもつながっています。ここからは、タワーマンションならではの魅力についてご紹介していきます。

眺望がよい

タワーマンションの高層階から見える景色は大きな魅力の1つです。夜景や、エリアによっては海を見ることができるタワーマンションもあります。また、高層階では周囲から見られることがないため、カーテンを開けて景色を楽しみながら生活を送ることも可能です。

湾岸エリアに建設されているタワーマンションからは、湾岸エリアならではの眺望を楽しむことができます。湾岸エリアの周辺には海が広がっていることからオーシャンビューや、ビルの明かり、車のライトが彩る東京の夜景は人気のポイントとなっています。

高値で売却できる場合がある

タワーマンションは通常のマンションに比べて需要が高いため、高値での売却が期待できます。特に、「人気エリアにある」「高層階で眺望がよい」といった条件を満たしていると、価値が高くなる傾向があります。このほかにも、転勤や転職などの理由で賃貸用に貸し出したときに借り手が付きやすくなったりするメリットもあります。

節税の効果がある

タワーマンションを購入することで節税効果につながる場合があります。ここでは「相続税」と「固定資産税」の2つの税金の仕組みと、節税効果が得られるかどうかについて解説します。

●相続税

相続税の税額は、「相続税評価額」が低くなるほど抑えることができます。相続税評価額とは、国税庁が定めた評価額に基づいて被相続人の財産価格を算出したものです。また、相続税評価額と時価は金額に大きな差が出やすいことが特徴です。

土地の相続税評価額は、マンションの敷地面積に対し、自分がどれくらいの割合の面積を所有しているかによって決まります。タワーマンションの場合、戸数が多いことで1戸当たりの面積の割合が小さくなり、土地部分の相続税評価額が抑えられるため、相続税総額が低くなることもあります。

つまり、タワーマンションは購入価格(時価)は高い反面、相続税評価額を低くすることができるため、相続税を抑えられるといえます。ただし、相続税の節税目的のみで購入したと判断された場合、税務署から相続税申告を否認されることがあるため、注意が必要です。

●固定資産税

固定資産税は、「固定資産税評価額」 に税率1.4%をかけて計算します。ここでポイントとなるのは、土地と建物は分けて計算されるということです。

相続税評価額と同様に、専有面積の持分に応じて土地部分の1戸当たりの固定資産税評価額が計算されます。階数が多く住戸数の多いタワーマンションは、1戸あたりが持つ面積の割合が低くなるため、評価額も低くなります。その結果、土地部分の固定資産税評価額が抑えられ、固定資産税総額が低くなることもあります。

ただし、タワーマンションには建物の評価額が高くなりやすいという特徴があるため、土地部分・建物部分の総額としては、あまり固定資産税の節税効果は得られないということも考えられます。

一方で、「住宅用地の特例」が適用されることで固定資産税の軽減につながる場合があります。住宅用地の特例とは、住宅用地である200㎡以下の狭い土地は、固定資産税が6分の1まで減額されるという特例のことです。上記でお伝えした通り、マンションにおける1戸当たりの土地面積は、敷地面積と持分の割合から算出されるため、タワーマンションは専有面積の割合が小さくなることで特例が適用されるケースがあるのです。

資産価値の高いタワーマンションの特徴

本記事が指す資産価値とは、市場で取引される価格のこととしています。タワーマンションは中古不動産市場においても高い人気があり、一定の需要が見込めるため、低層マンションに比べて資産価値が高くなる傾向があります。

ただし、高層階と低層階、立地や築年数などの条件によってもタワーマンションの資産価値は変わってきます。ここからは、資産価値が高い、または資産価値が下がりにくいタワーマンションの特徴を見ていきましょう。

眺望がよい

タワーマンションの人気が高い理由の1つでもある眺望のよさは、資産価値にも関係しています。高層階で眺望のよい部屋や、都内であれば東京タワーや東京スカイツリーなどのランドマークが見える部屋は資産価値が高くなる傾向にあります。

ただし、高層階でも周囲に高い建物があり、景色が遮られる場合には、資産価値が下がることもあります。購入前に内見をする際には、チェックしておくとよいでしょう。

共用施設やサービスが充実している

ジムやキッズルーム、コワーキングスペースなど、低層マンションには少ない共用施設を使用できることがあります。また、コンシェルジュ常駐のタワーマンションであれば、コンシェルジュが生活のサポートを行ってくれます。サポートには、タクシーの手配や宅配物の受け取り、クリーニングの代行などが含まれ、生活利便性の向上につながります。

これらの施設やサービスは、築年数がたっても変わらない部分で、購入検討者にとって魅力的なポイントであり続けるため、タワーマンションの資産価値を高める要因の1つとなっているのです。

立地がよい

タワーマンションは再開発計画により、街の中心に建設されることが多いため立地がよい傾向があります。そのなかでも、駅直結や駅まで徒歩5分圏内など駅に近かったり、主要なターミナル駅が最寄りだったりする場合は、通学や通勤に便利なためより資産価値が高くなる場合があります。

また、再開発計画が行われているエリアでは、商業施設が充実していることが多く、生活利便性の高さから評価が高まる可能性があります。

近年、再開発が進む湾岸エリアは、大型商業施設が充実し、都心へのアクセスもよいうえに、価格帯も都心に比べて低めであることから人気エリアとなっています。以下のサイトから、湾岸エリアのおすすめマンションをチェックできるので、ぜひご覧くださいね。

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タワーマンションを購入する際の注意点

ここまで、資産価値が下がりにくいタワーマンションの特徴をお伝えしてきましたが、タワーマンションを購入する際には注意しておくべきポイントもあります。低層マンションとの違いを購入する前に知っておき、後悔しない買い物につなげましょう。

外出に時間がかかる

タワーマンションの高層階では、地上フロアに降りる際、エレベーターは必要不可欠となります。しかしタワーマンションは住戸数が多いため、朝の通勤や通学の時間帯には、エレベーターを待つ時間が長くなるケースがあります。

待ち時間の短縮を主な目的として、高層階用と中層階用など、階層ごとにエレベーターが分けられていたり、エレベーターの台数が多かったりするタワーマンションもあるため、物件探しの際にチェックしておくことをおすすめします。また、低層階であれば、階段を使って簡単に地上へ出ることもできるため時間がかからないでしょう。

大規模修繕の費用が高い

タワーマンションの場合、工事の方法が特殊となるケースがあるため、通常のマンションに比べて大規模修繕工事にかかる費用が高くなる場合があります。

たとえば、修繕工事で外装塗装を行う場合、タワーマンションは高さがあることから、ゴンドラや移動昇降式足場が必要となります。これらを使用できる業者が少ないうえに、作業に時間がかかるため、多くの修繕積立金が発生することがあるのです。

今後を見据えてタワーマンションを購入しよう!

ここまで資産価値が高くなりやすいタワーマンションの特徴、またタワーマンションを購入する際の注意点についてお伝えしてきました。資産価値が高い傾向にあるタワーマンションですが、説明してきたポイントを知ったうえで購入することが重要となります。

また、タワーマンションには低層マンションとは異なるさまざまな特徴がありますが、そのなかでも眺望は大きな魅力となります。先述しましたが、湾岸エリアのタワーマンションからは、オーシャンビューや夜景など湾岸エリアならではの眺望を楽しむことができるためおすすめです。

購入について不安のある方は、不動産についての知識が豊富な不動産会社に相談することをおすすめします。資産価値が下がりにくく、売却の際には買い手が見つかりやすいタワーマンションが見つかるかもしれません。

三井のリハウスでは、タワーマンションの購入から売却までサポートします。ぜひ三井のリハウスにご相談ください。

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宮原裕徳

株式会社ラムチップ・パートナーズ所長。税理士。
日本のみならず、東南アジアも含めた不動産にかかわる会計・税務に精通している。法人や個人向けの節税セミナーなども行っている。
https://www.miyatax.com/
https://lamtip-thai.com/