繁華街の物件のメリット・デメリット…立地環境を見直すことで出費の削減に

目次
  1. 高い家賃、騒音…繁華街のマンションで暮らすデメリットも条件を変えれば解消
2017.03.25

東京の銀座、新宿、渋谷や、大阪の梅田、道頓堀といった国内屈指の繁華街に出かけた際、「この街に住んだら、きっと楽しいだろうなあ」と自身が暮らす様子を想像したことのある方も多いのではないでしょうか。

これら繁華街の徒歩圏内に建つマンションの居住者が、メリットとして真っ先に挙げるのは交通の便利さだそうです。

大都市では電車やバスといった公共交通網が発達していて、郊外とは比較にならないといっても過言ではありません。ほとんどの繁華街は駅からも近く、交通網の要所を占めている場合が多いため、それらを利用すれば短時間、かつ低料金でどこへでも移動することが可能です。今後、新しい路線の開通や、鉄道会社間での相互乗り入れが行われて、いっそう便利になることが予想されます。

また、病院や診療所といった医療機関が近距離に設置されているケースも多いです。とくに東京は、がんなどの難病治療で注目を浴びている先進医療を実施している医療機関の数が全国トップといわれています。ほかにも、各科の最新医療設備や機器が備えられている病院も多数あるため、近隣の居住者にとって安心できる大きな要因となっているようです。

そして、大学をはじめとして高校、中学校、小学校、幼稚園といった教育機関が充実しているのも繁華街を抱える大都市の大きな特徴といえます。かつてバブル期に大都市圏では用地の確保が困難であることを理由にして、郊外にキャンパスを移転した大学もありましたが、少子化や大学全入時代を迎えた現在では都心回帰の傾向が見られ、通学がしやすくなりました。

さらに、あらゆる商業施設や文化施設も揃っています。いまではネットでの通販が盛んですが、商品を手に取って比べるなどしてから購入を決めたいときでも、繁華街であればデパートや大型スーパーもあるため簡単にできます。

ほかにも海外の大物アーティストのライブや、美術の教科書に載っているような有名な絵画や彫刻を間近で堪能できる美術展も、大都市での開催が圧倒的に多いことはよく知られているでしょう。

高い家賃、騒音…繁華街のマンションで暮らすデメリットも条件を変えれば解消

しかし、残念ながら繁華街に住むことには、メリットばかりではなく、それなりにデメリットもあるようです。

代表的なのが家賃の高さです。メリットが多いということは裏返せば、たくさんの人が住みたいということを意味するため、どうしても物件の家賃は上昇してしまいます。

それから、物件の近所には繁華街ということもあって店舗や施設などが林立し、出入りする人や車の往来が激しいため、話し声やクラクション、エンジンの音などが部屋の外から大きく聞こえるときもあります。

また、繁華街では電気・ガスを含めた道路工事が、昼間ではなく交通量の少ない夜間に行われることが多いようです。それにより、ときには工事の騒音で睡眠が妨げられることを覚悟する必要もあるようです。

これら以外にも、郊外とは違って自然に触れる機会が少なくなったり、店舗が多いことでゴミの問題に直面したり、治安の面で不安を覚えたりといったマイナス面も少なからずあります。

こうしたデメリットを知ると、楽しげな繁華街での暮らしは諦めたくなるかもしれません。

しかし、繁華街にある物件は、条件が少しでも違えば大きく家賃に反映されることがよくあるのです。

たとえば、同じマンションでも日当たりが少々悪いだけで、1万円以上も家賃に差が出ることもあります。もし最適と思ったマンションの物件が予算をオーバーしていたら、同じマンションで別の部屋を探してみることも大切です。

もしくは、思い切って繁華街から少しだけ離れたエリアでの物件探しをオススメします。家賃が格段に安くなるうえ、騒音や治安の問題が解決されることもあるからです。

いったん引っ越ししてしまうと、いくら条件が悪かったとしても我慢しがちです。そうならないように、とりわけ繁華街での物件探しは、慎重に進めたほうがよいと思われます。