簡易査定を受けるメリットは?不動産売却を成功させるコツや匿名査定も解説

不動産売却を検討している場合には、まず簡易査定を受けて物件の売り出し価格の目安を知ることから始まります。この記事では簡易査定を受けるメリットや、ほかの査定との違い、査定後の手続きについて分かりやすく解説します。

目次
  1. 簡易査定とは?
  2. 簡易査定を受けるメリットは?
  3. 簡易査定についてのよくある質問
  4. 簡易査定を依頼する流れ
  5. 不動産売却における価格の種類
  6. 所有する不動産を高く売るコツ
  7. 簡易査定を受けて売却活動の一歩を踏み出そう
記事カテゴリ 売却 費用
2023.11.20

簡易査定とは?

不動産売却はその物件が「いくらで売れそうか」を調べることから始まります。そのために不動産会社に依頼して物件の価値を判断してもらう「不動産査定」を受けることがおすすめです。

不動産査定にはいくつかの種類があり、「簡易査定(机上査定)」はそのうちの1つです。簡易査定では、実際に物件を見ることなく、物件情報(所在地や築年数、面積、間取りなど)や類似物件の取引価格、公示価格(国土交通省の土地鑑定委員会が公表する標準値の土地価格)などをもとに、売り出し価格の目安を算出します。

マンションや一戸建てなどの住宅を所有している方や、売却を検討している方のなかには、「簡易査定にはどんな特徴があるの?」「簡易査定に費用はかかるの?」などと疑問に思う方もいるのではないでしょうか?この記事では、簡易査定のメリットや特徴に加えて、不動産売却のコツについても詳しく解説します。

なお、住宅の簡易査定は以下のリンクから無料でお申し込みいただけます。「さっそく受けてみたい」という方は気軽に試してみてくださいね。

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スマホで簡易査定中の女性

簡易査定を受けるメリットは?

上記でお伝えした通り、簡易査定は実際に物件を見ず、物件情報をはじめとしたさまざまな情報をもとに査定を行う方法です。ここでは簡易査定にはどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

手間をかけずに査定額が分かる

簡易査定では所在地や床面積といった物件情報を伝えるだけで、物件のおおまかな価格を知ることが可能です。不動産会社のサイトからいつでも依頼できるうえ、情報の入力も5分程度で終わるため、その手軽さが大きなメリットとなっています。

結果が出るまでが早い

結果が分かるまでの時間が短いのも、簡易査定の特長の1つです。一般的には1~3日程度で不動産会社の担当者からメールや電話を通して伝えられます。

そのため簡易査定は、不動産売却の検討段階の方や、とりあえずマイホームの価値を調べてみたいという方におすすめの方法です。

簡易査定についてのよくある質問

ここからは、「簡易査定に費用はかかるのか」「査定前後の手続きはどのように進むのか」など、簡易査定に関連するさまざまな疑問にお答えしていきます。

簡易査定中の一戸建て

費用はかかる?

不動産会社による簡易査定は無料で受けられます。もちろん三井のリハウスがご提供する簡易査定や、AI査定、訪問査定も無料です。

ただし、無料の簡易査定と似た用語に「不動産鑑定」や「簡易鑑定」がありますが、これらは費用が発生するため混合しないよう注意しましょう。不動産鑑定や簡易鑑定は、財産分与や賃貸住宅経営、土地活用の際に不動産鑑定士が行います。

●不動産鑑定に関する記事はこちら
不動産鑑定とは?査定との違いや不動産鑑定士に依頼する流れを解説

AI査定との違いは?

AI査定とは、過去の取引事例のデータをもとにして、AIが統計的に査定額を算出する方法です。「シミュレーション査定」や「匿名査定」と呼ばれることもあり、個人情報の入力は不動産の所在地や、メールアドレスなど必要最低限で済ませられます。

AI査定と簡易査定は、ともに手軽に受けられるという点で類似していますが、人の手により算出されているか否かで大きく異なります。AI査定は、営業担当者とやりとりを行ったり、その後営業電話がかかってきたりすることがないため、簡易査定や次にご紹介する訪問査定と比べても、特に気軽に受けられる方法といえるでしょう。

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訪問査定との違いは?

訪問査定とは、不動産会社の担当者が物件の所在地へ出向き、実物の不動産を調査する方法です。実際に見ないと分からない建物の傷や汚れなどに加え、法規制やインフラなどの状況も加味したうえで査定額を算出するため、より精度の高い査定結果を得ることができます。

ただし、簡易査定よりも査定結果が分かるまでに時間がかかるうえ、営業担当者を現地に招く必要があり、日程調整に手間がかかります。そのため、売却の意思が固まっている方や、精度の高い査定額を知りたい方、不動産会社の担当者と直接やりとりがしたい方におすすめの方法です。

マンションの模型と虫眼鏡

査定後の流れは?

査定後は査定結果や、査定時の営業担当者の対応を参考に、売却の仲介を依頼したい不動産会社を選んで媒介契約を結びます。その後、購入希望者を探すための売却活動を営業担当者と進めて、見つかった買い手との間で売買契約を結び、引渡しをするという流れが一般的です。

不動産会社の営業担当者は、売却を行ううえで重要なパートナーとなります。できる限りの要望を聞いてくれるか、親身になって相談に乗ってくれるかなどをチェックすることが大切です。

不動産売却の流れについては、以下の記事に分かりやすくまとめています。ぜひチェックしてみてくださいね。

●不動産売却の流れについてはこちら

精度はどのくらい?

簡易査定は、売却したい物件価格の目安を知るうえで役立ちますが、算出される査定額は物件情報をもとにした概算値であり、売り出し価格との間には差が生じる可能性があるので注意が必要です。

先述の通り、簡易査定で評価されるのは立地・面積・間取り・築年数といった物件情報が中心であり、土地・建物の周辺環境や状態などは考慮されません。そのため、実際に不動産を見て調査する訪問査定のほうが精度が高いことから、売り出し価格を決めるうえでは訪問査定の結果が重視されることが一般的です。

家の模型

簡易査定を依頼する流れ

ここからは三井のリハウスで受けられる簡易査定を例に、依頼する際の流れをご紹介します。主なステップは以下の通りです。

[ 1 ] 住所を入力する
[ 2 ] 物件種別・面積・間取りを入力する
[ 3 ] お客様情報を入力する
[ 4 ] 個人情報保護方針に同意する
[ 5 ] 内容を確認する

簡易査定は5分もかからずに依頼することができます。ここから紹介する手順で、簡易査定を受けてみましょう。

パソコンでマンションの査定額を見る女性

[ 1 ] 住所を入力

まず、こちらからフォームを開くと、以下のような画面が出てきます。郵便番号または都道府県から売却したい物件の所在地を入力します。

売却したい物件の所在地を入力するページ

物件の所在地が正しく表示されていることを確認したら、一番下の「無料査定のお申し込みに進む」をクリックします。

[ 2 ] 物件種別・面積・間取りを入力

次に出てくるのは以下の画面です。ここでは売却したい物件の種別・専有面積・間取りを入力します。また、査定後にご相談やお問い合わせがある場合は、この記入欄の下に表示される店舗までご連絡ください。

売却したい物件の種別・専有面積・間取りを入力するページ

[ 3 ] お客様情報を入力

同じページ内の下部に、以下のような「お客様情報」という欄があります。ここでは、氏名、電話番号、メールアドレスを入力しましょう。

氏名、電話番号、メールアドレスを入力するページ

[ 4 ] 個人情報保護方針に同意

全て入力したら、個人情報保護方針を必ず読み、「個人情報保護方針に同意して内容確認へ」のボタンを押します。

[ 5 ] 内容の確認

最後は「入力内容の確認」のページとなりますので、しっかりとチェックしたうえで「送信」ボタンを押し、簡易査定の依頼は終了です。

簡易査定を依頼したからといって、必ず媒介契約を結ばなくてはならないわけではありません。所有する住宅の売却を検討している段階の方でも、安心してお申し込みくださいね。

空とマンション

ここまで不動産査定の1つである簡易査定について解説してきました。査定結果を受けて不動産を売却する場合には、「できるだけ高く売りたい」と考える方も多いのではないでしょうか?ここからは不動産売却についての知識を詳しくお伝えします。

家の雑貨と虫眼鏡

不動産売却における価格の種類

不動産売却では査定額に加えて、2つの重要な価格があります。ここでは査定額を含めた3つの価格の基礎知識をお伝えします。

不動産売却における価格の種類

査定額(査定価格)

先述したように査定額は、「この価格であれば売れるだろう」という予想を踏まえた価格で、売り出し価格を設定する際の目安となります。

売り出し価格

売り出し価格は、実際に売り出される価格のことを指します。査定額を参考にし、売主の希望をもとに、不動産会社と相談して設定することが一般的です。

成約価格

成約価格は、最終的に取引が成立する価格です。状況に応じて値引きされたり、家を買うことを検討している購入希望者との間で価格交渉が行われたりして決まるため、査定額はそのまま成約価格になるとは限りません。

不動産売却では、査定額を参考に適切な売り出し価格を設定することが大切です。売り出し価格が高過ぎると買い手が見つからなかったり、低過ぎると成約価格が下がり、損をしてしまったりすることがあります。3つの価格を知って、よりスムーズな売却につなげましょう。

お金と積み木

所有する不動産を高く売るコツ

価格について知っておくことのほかにも、不動産売却を成功させるためのポイントがあります。ここでは不動産をできるだけ高く売るコツを解説します。

物件情報は詳細なものを用意する

不動産査定を受ける際は、十分な準備を行っておくことが大切です。物件についての情報をできる限りそろえて、不動産会社に提示しましょう。ここでは一戸建て中古住宅の訪問査定を受ける際に必要なものをご紹介します。まずは以下の書類をご用意ください。

・土地や建物の登記簿謄本
・公図、測量図、建物図面
・権利証
・重要事項説明書ほか購入時の契約書類
・住宅性能評価書 など

必要となる情報は、不動産の種類(一戸建て・マンション・土地など)や、不動産会社によって異なるため、事前に不動産会社へ確認しておくことがおすすめです。

また、不動産の査定では面積や間取りといった基本情報に加え、建物の構造やリフォームの履歴(内容・回数・時期など)、周辺地域の開発予定なども結果に反映されます。そのため、これらの情報を証明できる書類も用意しておくと安心です。

パソコンで不動産の相場を調べる女性

物件のアピールポイントを伝える

訪問査定では、その住宅に暮らしてきたなかで感じた魅力を伝えることで、査定額が高くなる可能性があります。ここでは、立地条件に焦点を絞り、アピールポイントとなり得る項目を説明します。

交通面での利便性
最寄り駅からの距離が近いことは、高評価を受けやすい条件の1つであり、一般的に駅から徒歩10分以内がその目安になります。さらに特急や快速などが停まる主要駅である、複数の路線が乗り入れているなどといった条件を満たしていれば、さらなる高評価を期待できるでしょう。

一方、通勤・通学などで車を利用する人の多いエリアでは、最寄り駅よりも駐車場の多さや、高速道路のインターチェンジの近さといった周辺の道路事情が重視されるケースもあります。車を所有するのが一般的な地域では、物件敷地内の駐車場の有無や、複数駐車できるかどうかが査定額を左右する場合もあるでしょう。

周辺施設
普段の生活に欠かせないスーパーマーケットやコンビニ、学校や病院、市役所などの公共施設が徒歩圏内にあれば、高評価につながります。そのほか、近くに公園や緑地があるかや、治安や静かさなどの住まい環境も査定時に考慮されることがあるポイントの1つです。

家の模型と電卓

地域の相場を調べる

所有する不動産の周辺にある類似物件がどれくらいの価格で売りに出されているかといった地域相場を調べておくことも大切です。不動産の築年数や面積、間取りなどが類似している物件が同じ地域にあれば、似たような価格帯となる可能性は高くなります。不動産市況を受けて相場は変動することもありますが、ある程度の目安は知っておくとよいでしょう。

周辺地域の相場価格は、国土交通省が運営している「土地総合情報システム」や、国土交通省が指定する公益法人不動産流通機構が提供している「レインズマーケットインフォメーション」で調べられます。

ほかにも、不動産会社のホームページで相場を確認することも可能です。三井のリハウスのホームページでは、エリアや駅、都道府県ごとに不動産の売却相場を調べられますので、不動産売却をご検討中の方は、ぜひご活用ください。

●三井のリハウスの相場確認ページはこちら

マンション査定を行う女性

簡易査定を受けて売却活動の一歩を踏み出そう

この記事では、不動産売却の流れのなかでも最初のステップとして重要な簡易査定についてや、簡易査定のほかにAI査定・訪問査定といった方法が存在することをお伝えしました。

ここで簡易査定の特徴について、簡単におさらいしておきましょう。簡易査定は売却を将来的に検討している場合や、資産価値がどの程度なのかを知っておく段階でも気軽に受けやすいという特徴があります。ただし、実際に物件を見て査定を行う訪問査定に比べると、精度が下がるという注意点もあるため、売却が決まっている方は訪問査定を受けましょう。

三井のリハウスでは、AI査定や簡易査定、訪問査定を無料で受けられます。また売却時には、不動産取引を全方位的にサポートするサービス「360°サポート」をご利用していただけます。詳しくは以下のリンクからチェックできますので、ぜひ活用を検討してみてくださいね。

●不動産売却検討中の方はこちら

●不動産無料査定のお申し込みはこちら

●360°サポートについてはこちら

監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石泉

株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
https://www.izumi-ohishi.co.jp/profile.html