八重洲を基点としたマンション購入の今

マンションを選ぶ際の重要ポイント、交通利便性の点では東京駅周辺のエリアは申し分ない。
八重洲口を基点としたマンションの選択肢について、銀座リアルプランセンター百瀬佑太所長に話を聞いた。

生活感が希薄な東京都心の繁華街やオフィス街、たとえば渋谷や虎ノ門にも近年はマンションが増えている。東京駅周辺エリアも同様なのか、都心のハイグレードなマンションを扱う銀座リアルプランセンター百瀬佑太所長に聞くと「東京駅徒歩圏内は以前からシングルやDINKS向きの、面積が小さめの物件があったのですが、最近は中小規模ながら徐々にファミリー向けのものも増えてきています。」と、このエリアならではの特徴としてタワーマンションなどの大規模なマンションが少ないことをあげた。

東京駅から徒歩圏内に近年竣工したタワーマンションでは、「ブリリアザタワー東京八重洲アベニュー」（2017年竣工、地上29階建て）、「パークシティ中央湊 ザ タワー」（2017年竣工、地上35階建て）がある。どちらも最寄り駅は地下鉄の駅だが、1.5km圏内、徒歩20分前後で東京駅に行くことが可能だ。「東京駅から徒歩30分程度も徒歩圏内とみなせば、築地という選択肢も出てきます。築地の市場跡の活用についてはまだ具体的な形が見えていないのですが、銀座からも近く今後マンションが増えてくるのではないか」と百瀬さんは築地の今後に期待を寄せる。

東京駅により近い日本橋では、日本橋川沿いで三井不動産を中心とした再開発が進行中だ。2021年に着工した第一弾プロジェクト「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業」では居住施設も計画に含まれている。現時点では具体的な情報が発表されていないが、いったん発表となれば国内外から問い合わせが殺到するだろう。「海外のお客様にも投資目的の方はいらっしゃいますが、弊社を利用される外国人の方で現在多いパターンは、頻繁に休暇を過ごすために来日されていて、滞在中の拠点としてマンションを購入されるケースです。そうした方には日本情緒があり、ショッピングにも飲食にも便利で、空港へのアクセスも良い日本橋はとても魅力的でしょう」（百瀬さん）。

日本橋を含む中央区には銀座というハイブランドの街もあるが、古い下町も含まれ、マンションの平均価格は港区ほど高騰していない。「港区の中心部は坪単価1000万～2000万円以上という物件が増えていますが、中央区ではまだまだ坪単価500～600万円で良好な物件を購入できます。利便性や歴史、今後の発展等を考えると、中央区には割安感があります」と百瀬さんは中央区の実質的な価値の高さに注目する。中央区での不動産購入は、再開発前の今がチャンスかもしれない。