Column / 2019 06,07

【長津田】COLUMN 大人も楽しい「こどもの国」、遊び方徹底ガイド

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東京都町田市と神奈川県横浜市青葉区にまたがる「こどもの国」は、多摩丘陵の雑木林をそのまま生かした自然の遊び場。子どもだけでなく大人も楽しめる「こどもの国」の過ごし方をご紹介します。


東急田園都市線長津田駅からこどもの国線でアクセスできる「こどもの国」は、町田・横浜エリアを代表する遊び場のひとつ。1965年、当時の皇太子殿下(現在の上皇陛下)のご結婚の際、全国から寄せられたお祝い金を基に開園しました。広さはおよそ30万坪、敷地内には約4kmの外周道路と2.4kmの内周道路を備え、雑木林の中を縫うように無数の散策路が張り巡らされています。「こどもの国」は子どもたちが自分たちで主体的に楽しむことを目的に開園された施設ですが、大人も楽しめるコンテンツが満載です。さっそく、大人のための見どころをご紹介しましょう。

先進的な遊び場構想をいまに伝える、イサム・ノグチの作品群

イサム・ノグチの遊べる彫刻、「丸山」。

イサム・ノグチは20世紀半ば〜終わりにかけて活躍した、日系2世アメリカ人の世界的な芸術家。「こどもの国」が開園して3カ月が経った頃、こどもの国設計集団に参加するため来日、著名な建築家、大谷幸夫とともに児童館エリアの設計を担いました。当時の彼は、彫刻と遊具、広場の造形を一つにした遊び場、「プレイグラウンド」構想を抱いていましたが、その皮切りが「こどもの国」だったのです。

4カ月にわたり、連日園に通っては日常の遊び場にアートを持ち込み、子どもたちに夢を与える遊具彫刻の実現を目指しました。当時のインタビューでは「(「こどもの国」に)30年の設計の体験をすべて生かした。子どもの遊び場には自然を残し、自然を生かさなければならない。遊んでいて心の昂りを覚えるようなものをつくりたいという私の夢を実現した」と語っています。こうして子どもたちが想像力を発揮して自由に遊べる児童遊園が建造されましたが、残念ながらそのほとんどは老朽化によって建て替えられてしまいました。

当時はこのアーチ型エントランスをくぐってイサム・ノグチが設計した児童遊園へアクセスしたそう。

とはいえ、彼が手がけたいくつかの遊具や遊び場、アーチ型エントランスは残されています。特に赤い八面体の遊具、「オクテトラ」は、イサム・ノグチを代表する遊具彫刻ですが、彼自身が実際に手がけたオクテトラはこどもの国のほか香川、札幌など数カ所に残るのみ。ぜひ実際に訪れて、イサム・ノグチが思い描いた「プレイグラウンド」構想に思いを馳せてみてください。

イサム・ノグチと大谷幸夫が手がけた児童館は児童センターに建て替えられ、現在は大人向けの陶芸教室なども開かれています。

春、夏、秋、冬。季節によって表情を変える自然の営み

「自然に親しめる遊び場」というコンセプトを掲げる「こどもの国」は、四季折々の花に昆虫、野鳥と、豊かな自然の営みを間近にすることができます。
「春は桜をはじめとする梅や椿などの花々。初夏は新緑、秋は紅葉、冬はバードウォッチングと、その時々の自然を楽しめます。夏になると子どもたちがセミの抜け殻を取りに野草園にやって来ますよ」と言うのは、「こどもの国」スタッフの岩崎裕太さん。園でも、子どもたちにオスとメスの見分け方も教えるカブト虫の幼虫探しやザリガニ釣り大会、大人にも人気のシイタケのホダ木づくりや草木染めの工作教室など、自然に触れられるイベントを多数開催しています。

また、白鳥湖の横には「自然の展示室ビジターセンター」を設け、園内で見られるさまざまな自然をパネルや標本、剥製などで展示しているほか、ヘビ、カメ、魚など本物の生き物を飼育展示しています。この地の自然に興味を持った方は、ここに立ち寄ってから散策することをお勧めします。

「月に一度、ノルディックウォーキングのイベントを行っていますが、園内の自然に触れながら気持ちよく身体を動かせると、幅広い年代の方が熱心に通われています。時間のある方はぜひ参加してみてください」(岩崎さん)

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戦時中は弾薬庫!園内で昭和の歴史を辿ってみよう

土手を切り拓いてつくった弾薬庫を案内するスタッフの岩崎さん。

「こどもの国」として一般に開放される以前の太平洋戦争中、ここは旧帝国陸軍の弾薬製造の基地として使われていました。園内のがけや土手沿いのあちこちに緑の鉄扉がありますが、これは当時の弾薬庫の名残です。弾薬庫はコの字型で入り口が左右2カ所あり、部屋の大きさは幅が25~30m、奥行き7m、天井の高さは最高5~6mほど。屋根には換気塔が2~6個ついていました。数年前まで弾薬庫内の見学ツアーを行っていたそうですが、老朽化のため現在は閉鎖されています。

終戦後は1961年に「こどもの国」用地として返還されるまで米軍に接収されていました。そのため、都会の中にあってこれだけの自然が残されたのだといいます。

ボーイスカウト戦士の記念碑。

施設とは直接関係ありませんが、弾薬庫跡の入り口にボーイスカウトの銅像とレリーフ、由来を綴った銅板がしつらえてあります。そこには、敵味方を超えた、戦時中のボーイスカウトの絆を示すエピソードが記されています。弾薬庫跡を見つけた際は、ボーイスカウト戦士の記念碑にも目を向けてみてください。

アート、自然、歴史を辿れる「こどもの国」。大人の視点で園内を散策してみれば、また違った気づきがあることでしょう。

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(施設データ)
所在地:神奈川県横浜市青葉区奈良町700
アクセス:長津田駅よりこどもの国線で終点下車、徒歩約3分。
問合せ:045-961-2111
開園時間:9時30分〜16時30分(最終入園15時30分) ※7、8月は17時まで(最終入園16時)
休園日:水曜日 ※祝日の場合は開園 1/1、12/31
入園料:大人・高校生¥600、中学生・小学生¥200、幼児(3歳以上)¥100 ※シルバー、障がい者の割引あり
http://www.kodomonokuni.org