千葉の北西部に位置し、利根川と手賀沼に囲まれた我孫子市。古墳跡がいくつも残るこのエリアは歴史が古く、港町や農作地として栄えてきた地域です。

近年では都市化が進み住宅地が増えましたが、自然の豊かさはそのまま。米や野菜の地産地消が推進され、地域の伝統を受け継ぐ風土が根づいています。

そんな自然いっぱいの我孫子市ですが、実は都会へのアクセスはスムーズです。乗り換えなしで都内に出られるため、通勤にも便利で働く世代にとって住みやすい街に変化しています。

さらに子育て世代にとって朗報なのが、我孫子市は2020年現在で待機児童ゼロを34年間もキープ(※)していることです。首都圏では保育園への入園のしやすさはトップクラスと言えるでしょう。

住環境に優れたこの街を実際に探索して、その魅力を探ってみました。

※我孫子市役所 市政情報より

【我孫子の基本情報】

駅名:JR常磐線・JR成田線「我孫子」駅
ランドマーク:手賀沼

■都内に電車1本でアクセス!交通網が発達する我孫子市

我孫子駅には、都内から宮城県まで伸びる常磐線と、成田方面に向かう成田線が通っています。

常磐線を利用すれば、上野駅までは約30分。乗り換えなしで行けるため通勤に便利です。さらに千代田線・小田急線に直通する電車があり、品川駅や大手町駅にも1本で行くことができます

さらに快速なら柏駅へ約5分、松戸駅には約15分でアクセス可能です。どちらもファミリー層向けの大型商業施設が充実しているため、ご家族のお買い物にも利用しやすいでしょう。

駅の北口と南口にはそれぞれバスロータリーが。阪東バス・あびバスが通っていて、市内を行き来できます。

我孫子市は国道が充実しているのも魅力です。国道6号と国道356号が市内を通っているので、車を持っているご家庭なら移動の幅が広がりますね。

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■静かで落ち着いた雰囲気の駅まわり

駅まわりはほどよくチェーン店などが立ち並び、落ち着いた雰囲気です。道幅が広いところが比較的多く、徒歩や自転車でも移動しやすそうでした。

駅の近くには3つのスーパーがあり、もっとも近いのは北口の「東武ストア 我孫子店」です。24時間営業なのでお仕事帰りにも利用しやすいでしょう。

駅から徒歩5分圏内には北口側と南口側にそれぞれ「イトーヨーカドー」があります。これだけスーパーが充実していれば、普段の買い物には困りませんね。

特に北口側にある「あびこショッピングプラザ」はイトーヨーカドーだけでなく、60店舗近くの専門店が入っています。薬局・衣料品店・ライフスタイル雑貨店などバラエティーに富んだラインナップで、ちょっとしたお買い物にも活躍。

フードコートやキッズスペースもあり、子どもと一緒でもお出かけしやすい場所です。

■四季折々の自然が感じられる手賀沼エリア

我孫子市のシンボルと言えば手賀沼です。このエリアには子どもが楽しめる施設が多くあります。

駅南口から徒歩10分のところにある「手賀沼公園」は、景観が美しく散歩にもぴったり。自転車を借りてサイクリングも楽しめます。

遊具・多目的広場・ミニSLなどがあり、子どもなら1日中飽きずに遊べそうです。この日は砂場で遊んだり、水鳥を眺めたりして過ごす親子を見かけました。

自然がいっぱいな手賀沼エリアだからこその楽しみ方ですね。

手賀沼駅から阪東バスを利用すれば、10分程度で「水の館」に行けます。2017年にリニューアルオープンしたこの施設には農産物直売所やレストランが入り、外には水遊びができる「じゃぶじゃぶ池」があります。

手賀沼周辺はおしゃれなカフェがたくさんあり、雰囲気もよいエリアでした。今回はランチの利用で「茶処喫茶たけやま」へ。

「タマゴサンドセット(税込500円)」はドリンクつきでとってもお得。たっぷりの卵にマヨネーズの酸味がアクセントにおいしかったです。一杯ずつ丁寧に入れてくれるコーヒーと一緒に、ゆったりとした時間を過ごせました。

デザートに「抹茶あんみつ(税込400円)」も注文。すっきりとした味わいの抹茶寒天に甘いあんこと蜜がマッチします。セットの煎茶も程よく苦味があり、あんみつと相性抜群でした。

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■地域を大事にする人たちであふれる街・我孫子

最後に、昭和2年に創業したうなぎとつくだ煮の名店「安井家」4代目の大松澤 学(おおまつざわ まなぶ)さんに、我孫子の魅力についてお伺いしました。

(以下インタビュー。「 」内は大松澤さんのコメント)

——我孫子はどんな街でしょうか?
「我孫子はオールマイティで住みやすい街です。都内にもアクセスしやすいのに、これだけ自然が残っているエリアは珍しいのではないでしょうか。住環境が整い、待機児童ゼロをキープしている我孫子市は、子どものいるご家庭にはぴったりだと思います。

私の同級生の半分以上は今でも故郷の我孫子に住んでいるそうです。地元の人にも愛される魅力の多い街だと言えるでしょう」

——我孫子の変化や特徴は?
「北口側はマンションが立ち、実際に若い家族が増えているように感じています。昔は汚れが目立った手賀沼も年々の整備ですっかりキレイになり、今では住民の憩いの場となりました。

意外に感じるかもしれませんが、我孫子はスポーツが盛んです。白山中学校や我孫子中学校は駅伝が強く、全国や関東大会では上位常連校でもあります。有名なラグビースクールもあって、子どもの可能性を伸ばせる環境が整っているんです」

——我孫子に住む人たちの魅力は?
「飲食店の経営者仲間でよく集まるのですが、我孫子の伝統を守ろうとする人が多いように思います。最近では20~30代の若い農家さんが増え、飲食店も協力して地産地消を勧めているんです。

私のお店でも2代目の祖父から受け継いだ伝統を大事にし、深く煮込まずにおかずとしておいしく食べられるつくだ煮を作り続けています。小学校の職場体験で訪れたことをきっかけに、つくだ煮のファンになってくれるお子さんもいるんです。素材そのものの味を子どもの頃から知ってほしいと思っているので、我孫子の味として守り続けていきたいですね」

■自然豊かさと住みやすさが共存した街・我孫子

自然にあふれた我孫子は歩いているだけで清々しい気持ちになれるほど、穏やかな街でした。そのうえ生活に便利な大型スーパーや遊べるスポットがあり、日々の生活も充実しそうです。

老舗の飲食店やおしゃれなカフェが点在している様子からも、古きよき伝統も新しさも大事にする人情味あふれたエリアだということがわかります。今回お話を聞いた方々も優しい人たちばかりで、我孫子の街がすっかり好きになってしまいました。

都心にも通いやすく、生活環境の整ったこの街は子どものいるご家庭にはぜひ勧めたい街でした。

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大瀧 亜友美(おおたき あゆみ)

山形出身で、東京在住歴は約10年。未だにお上りさんのようにあちこちの観光地を訪ねては、素敵な町探しにいそしんでいます。好きな街は、落ち着いた雰囲気のあるローカルな町。
Twitter:https://twitter.com/writerotaki04