東陽町の教習所に通っていた頃、駅の周りを歩いてみて「なんて便利な駅なんだろう」と驚きました。その感動が忘れられず、数年後に実際に住んでしまったほど。

妊婦時代に運動がてら毎日散歩した木場公園ーー
家の鍵を忘れてしまった日、夫を待った図書館ーー
出産後、なかなか子どもの名前が決められなくて提出期限ぎりぎりに駆け込んだ区役所ーー

人情味に溢れていて、それでいてちょうど良い距離感。
私たち夫婦にとって東陽町は、結婚前から子どもが歩くようになるまでお世話になった思い出の土地です。

今回、久しぶりに東陽町の街に降り立ちその魅力を再確認してきました。

【東陽町の基本情報】

駅名:東京メトロ東西線「東陽町」
ランドマーク:東京都現代美術館

大手町まで10分、銀座まで20分。ビジネス街へのアクセスが抜群

東京メトロ東西線が通る東陽町駅。
大手町や日本橋までは、乗り換えせずに10分で到着します。銀座へは日本橋で銀座線に乗り換えて20分で向かうことが可能。また、駅から直通バスに乗り込めば羽田駅まで30分で着いてしまいます。

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東陽町は永代通りと四つ目通りが交差した場所にあります。
大通りを中心に区画整理されているため、道に迷いやすい人でも安心。

駅の近くには「郵便局・区役所・病院・図書館・学校」など、さまざまな施設が集結しています。特に郵便局は、24時間郵便物の取り扱いをしていてとても便利。
さらに、「商店街・高級スーパー」など、買い物に便利なスポットが駅周辺にコンパクトにまとまっています。

▲駅から5分ほど歩くと見える西友。1階には品数豊富な生鮮食料品売り場だけでなくフードコートも。2階には100円ショップ、3階にはしまむらなど専門店も充実。

駅周辺に集中!家族でも1人でも通いたくなる「名店の数々」

ビジネス街でもある東陽町には、駅周辺にランチやちょっとした会食ができる小料理屋が多く並んでいます。家族で気軽に通えるレストランや居酒屋も多く、食のバリエーションが豊富なのもこの街の魅力。この街に暮らしていた頃、よく通っていた店を紹介していきます。

こちらは元格闘家で現在も多方面で活躍している須藤元気さんのご実家が経営している「磯幸 支店」。メニューは魚料理を中心に展開。子ども連れにもやさしい雰囲気の居酒屋です。

東陽町から木場のエリアは、ラーメン激戦区としても知られています。
マニアも唸らせる「来々軒」の看板メニューは、餃子とタンメンがセットになった「タンギョウ」(1,260円)。タンメンは、鶏ガラと野菜の旨味が溶け込んだやさしいスープが絶品です。

人気ドラマ「孤独のグルメ」にも登場する南インド料理店「カマルプール」。
スパイスが効いた味わい深いタンドール料理を振る舞う人気店です。
この日は久しぶりにここのカレーを味わってみることに。

カレー1種にナン、ライス、サラダがついた「カマルランチ」(750円)を注文。+100円でカレーをもう1種追加することができます。チーズナンを手づかみで割ると、熱々の湯気と共にチーズがこぼれだします。

街に密着した飲食店が多く営まれている東陽町。用途に合わせて使い分けできる店が揃っています。

子どもだけでなく大人も楽しめるスポットがたくさん

世代を問わず充実した時間が過ごせるスポットが豊富なのもこの街の特徴。
今回は3つのスポットを巡ってみました。

江東区内でも利用者の多い「東陽図書館」。
館内にはパソコン持ち込みで使用できる席やビジネスルーム、こどもの閲覧室なども完備されています。工作をする「お楽しみ会」や名作映画を楽しめる「映画会」など、イベントも盛りだくさんです。

こちらの「東京都現代美術館」は、2019年にリニューアルしたばかり。過去にはジブリやディズニー関連の展示も行われ、幅広い世代に定評がある美術館です。

図書館のすぐそばにある「YMCA東陽町コミュニティーセンター」。
インターナショナルスクールやキッズ英語クラス、キッズガーデンがあり、さまざまな国籍の子ども達が仲良く学んでいます。

また、「YMCA東陽町コミュニティーセンター」は子どもが学べる水泳クラスやテニススクールも運営。「下町こどもダイニング」や「おもちゃ病院」など、コミュニティ活動も多く企画されています。

同じ建物内に「フィットネスクラブ Gold Gym」が。
子どもの習い事の間にトレーニングをすることもできそうです。

自然で四季折々を感じられる木場公園

さまざまな種類の植物と触れ合える「木場公園」。
この公園を日常の散歩コースに入れられるのも住民の特権です。

整備されたランニングコースはトレーニングに最適。
水遊びやバーベキューができるスペースもあり、子どもと休日を過ごすスポットにぴったりです。

木場公園の東側には、桜の季節に花見を楽しめる広場や売店、植物園エリアもあります。

桜が散ったあとに通りを彩るのは、淡い紫やブルーの紫陽花。
都内で暮らしながら季節の変わり目を草花で感じられます。

子どもの遊び場として、ひと息付ける憩いの場として、「木場公園」はこの街に活気と癒しを与えてくれます。

都会の利便性の中にある、20年前から変わらぬ下町の温かさ

現在は街を離れてしまいましたが、長くこの場所に住み続ける方から見て、東陽町はどのように見えているのでしょうか?

デニッシュパン専門店「モンシェール」の工場兼直売店に20年以上勤務されている中村藤五郎さんに、東陽町の魅力についてお話を伺いました。
(※以下、「」内は中村さんのセリフです)

――なぜ東陽町の工場で直売を始めたのでしょう?
「銀座にお店ができてから、東陽町は工場としてのみ稼働してたんだけど、銀座のお店の評判が良すぎて直売しないと間に合わなくなってしまったのがきっかけだね。毎日24時間焼き続けて、直売用にだいたい300本のデニッシュを用意してるよ」

――お店に来る客層は?
「近隣に住んでいる常連さんも多いし、たまに来るタクシー運転手の方も多いね。あと駅の近くにホテルも多いから、土日は遠方から来る人も増えてるかな。学校もたくさんあるし住宅街も近いから、子連れの主婦や学生さんもよく来てる」

――この街の住人はどんな印象?
「このあたりの人達はマナーが良いと思う。常連さんはみんな気さくで話しやすい人たちばかりだよ。東京らしく距離感を保ちながら、下町らしい親しみやすさがあるっていうかね」

――東陽町の魅力はどんなところでしょうか?
「東陽町って区役所も郵便局もいろいろな施設がまとまってる駅だよね。ちょっと電車に乗れば大型のショッピングモールもあるし、働いて住むにはちょうど良い街なんじゃないかな。居酒屋も下町ならではの、家族で入りやすい雰囲気だったりしてね。暮らしてみるとわかるけど、必要なものがここまで全部まとまってる街ってなかなかないんじゃないかな」

自然に触れながら都会の恩恵を受けられる街

江東区といえば豊洲や門前仲町の方が目を引くかもしれません。

ですが、東陽町は物価が安くアクセスや治安が良い、住み心地抜群のエリアです。
自然に触れながら都会の利便性も活かして生活を満喫できる東陽町。

一度住むとその居心地の良さの虜になり、「もう他の街には住めない」と感じるかもしれません。

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森山愛美夏(もりやまあみか)

東京都在住、CM音楽、作詞作曲歌手、ライター。
音楽とハードパンと映画と文具を愛し、食べ歩きが好きで、極度の方向音痴も美味しいお店の位置を目印にしてだいぶ克服。
公式サイト:http://amika.jp