Interview / 2019 07,19 /1

衣食住を大切に、暮らしをクリエイトしたい。

三井のリハウスのCMで、息子の旅立ちを見送る母親役を好演している鶴田真由さん。デビュー当時からの柔らかな物腰はそのまま、落ち着いた大人の雰囲気を携えて、ますます魅力的になられた鶴田さんがこれまでの人生で迎えた『リライフ』の瞬間とは?愛に溢れたご家族とのエピソードから、思い出深いひとり旅のことまで、たっぷりお話をうかがいました。

女優・鶴田真由さん

鎌倉市出身。1996年日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。最近では、映画『こはく』『君は一人ぼっちじゃない』(ともに2019年公開)、ドラマ『日本ボロ宿紀行』『科捜研の女』『相棒17』など多数に出演。

■ひとり暮らしを始めたときが、大人としてのスタートライン

――これまでたくさんの人生の節目を経験されてきたかと思いますが、鶴田さんが今までの人生において迎えた、もっとも大きな『リライフ』の瞬間はいつでしたか?
大学を卒業して鎌倉の実家から出たときですね。生まれてからずっと両親と一緒に過ごしてきた場所を離れて、都内でひとり暮らしを始めたんですが、自由になった感じがすると同時に、これからは自分で家賃を払って、自分ひとりの力で生きていかなきゃいけないという責任も感じました。学生時代からお仕事をしてはいましたが、大人として人生の新たなスタートラインに立ったという実感がありましたね。

――ひとりになることへのさみしさや不安はありましたか?
まったくなかったですね。父はちょっとさびしそうでしたけど、母は、東京に遊びに行ったときに泊まれる場所ができて喜んでいたのではないかな、と思います(笑)。

――新生活を始めるための家探しをしたとき、どんなところにこだわりましたか?
自分の家は、お休みの日もずっと家にいたいと思えるような、居心地がいい空間にしたいので、光が入る、風が通ることはすごく大事だと思っています。

――結婚されてからの家探しもそこにこだわりましたか?
夫婦で一緒に部屋探しをしていても、私は入った瞬間に窓を全部開けて、どのくらい風が通るだろうとか、周りの景色はどうだろう、光の具合はどうだろうかと、この空間が気持ちいいか気持ちよくないかみたいなことしか考えてなくて。「ここ、いいね!」って振り返ると、夫がメジャーを持って部屋の寸法を測っていたりするんです(笑)。

ここだとあれが置けないよとか、この収納だとうちのモノが全部入らないよとか。私は抽象的なことばかり気にしているけど、夫はわりと現実的なところを見ているので、そういう意味では、バランスが取れているのかもしれないです。

――鶴田さんがご出演されている三井のリハウスのCMでは、ライフスタイルの変化に直面する母親役を見事に演じられていて、「泣ける」と評判を呼んでいますが、撮影する際、思わず重ね合わせてしまったご自身の経験や思い出はありましたか?
私自身の経験ではないんですが、夫の母にCMの内容を話したとき、息子達が旅立ったときの思いが蘇ってきたいみたいで、すごくジーンとしていました。お父さんも隣で、うんうん、って頷きながら聞いていました。

夫は四国出身で、3人兄弟なんですが、進学や就職で、きっと順番に家を出て行ったんだと思うんです。そんな夫の両親の姿を見て、子どもは新しい暮らしに希望を持って前しか向いていないけれど、親は「あぁ旅立っちゃったな」って実感するんだと思いましたね。

――CMの最後に、夫が妻に「リハウスしようか」と語りかけるシーンもすごく素敵だなと思ったのですが。
次に向かって楽しいことを提案していくっていう、CMのご夫婦の愛に溢れたポジティブな関係性は、私もすごくいいなと思いました。あんな夫婦になりたいと思った方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

――鶴田さんご自身は、どんな夫婦が理想ですか?
お互いに尊重しあいながら、内側でちゃんと繋がっていられる。そんな夫婦が私の理想ですね。