Interview / 2018 10,09

Work in not TOKYO 「東京よりも活躍できる」 地方で働くことの強みとは?

昨今では場所にとらわれずに働くことができるようになり、地方で働くことを視野に入れる人も少しずつ増えてきている印象です。とはいえ、東京で働く方が有利だと感じる人はまだまだ多いのかもしれません。

宮崎市に本社を構える株式会社アラタナでは、創業当時から「宮崎に1,000人の雇用をつくる」という目標を掲げ、地方でも働きやすい環境を整えている企業です。Eコマースに特化した事業を展開し、取引先は東京をはじめとした県外の企業がほとんどだというアラタナでは、どのような働き方をしているのでしょうか。地方で働くことの魅力や活躍できるワケについて、社員の外丸俊輔さんにお話を伺いました。

■東京よりチャンスが多い面も――地方だからこそ活躍できる理由とは?

 

仕事上では、「東京までの距離が遠い」というのがメリットとしてもうまくはたらいている印象。暮らしの面ではどのような差があるのでしょうか。

 

外丸さん
宮崎に引っ越してくるまでは、「賃金は安いけど、生活費も安く済むから大丈夫」と聞いていたんですが、実際に暮らしてみるとあまり大差ないような気がします。というのは、たしかに平均的な賃金は低いし、東京と比べて家賃もかからないけれども、クルマが絶対に必要な環境。クルマの維持費や駐車場代などを考えるとあまり変わらないですね。また、「生活費が安い」というのも一概には言えないと思います。今だとネットでなんでも買える分、地方と都心で差があまりないじゃないですか。もちろん地元で売ってる野菜なんかは安く手に入るので食費のコストは下がりますが、そのほかのものってわりと全国共通の値段で売られています。給与の改善を行っている(※1)アラタナで働いていたからよかったとは思いますが、このあたりの現状は変わっていかなければいけないと今後は地方でどんどん格差が開いていきそうですよね。

 

※1 アラタナでは、2018年から新卒社員の給与を18万円から25万円へ大幅に改定。東京の新卒社員の平均給与である21.1万円(※2)を超える水準に。
※2 厚生労働省 平成28年度賃金構造基本統計調査(初任給)の概況より

 

今では、都心部まで行かないと買えないものというのはほとんどないのかもしれません。生活面でも、よくも悪くも東京との差はなくなってきているといえるでしょう。

 

外丸さん
移住したからというよりも、子どもが産まれたことによる生活の変化の方が多いですね。子どもと遊ぶ場所も多くて、子育てがしやすそうだというイメージ通りの暮らしができているような気がします。
宮崎らしさといえば、会社にサーフィン部があるので、同僚とサーフィンに行くこともあります。来年から子どもが小学校に上がり、時間の余裕も少し出てくるので、サーフィンしてから出社したいな、と(笑)。

 

 

▲休日に会社のサーフィン部でビーチに行くことも多いという

 

外丸さん
宮崎に来て感じるのは、街が狭いということ。休日に過ごす場所も遊ぶスポットも限られてくるので、同僚とばったり会うことも多いです。ただ、これはメリットで、今だと青島ビーチパークなんかもできて、県外からもたくさんの人が集まってきています。カルチャーに興味がある人も多く訪れるようになったので、東京にいるよりもむしろ色々な人に会いやすくてチャンスも多いです。人によっては街が狭いのは嫌だろうとは思いますが、チャンスもつかみやすいといえると思います。

 

地方で働くことの最大のメリットは「目立つこと」だと外丸さんは感じているといいます。「地方でも活躍できる」というよりも、「地方だからこそ活躍できる」。そんな側面があります。

 

外丸さん
地方は狭いがゆえに目立ちやすいのではないかと思います。それは企業としても、個人としても感じている部分です。たとえば、僕がそのまま東京にいたら、こんなふうに記事に取り上げられることもなかっただろうし、企業としても、「宮崎の雇用を増やす」「東京と変わらない水準で働ける」というのがあるから注目されることがあります。
東京は宮崎よりもチャンスは多いだろうけれども、いろいろな人がいるから本当にすごい人ばかりが活躍することになるのかなと思います。地方にいる、というのはそれだけでフックにもなります。もしかしたら、東京よりもチャンスをつかみやすい環境なのではないかなと思います。地方だからこそ、活躍できるという面もあるんじゃないですかね。