Lifestyle / 2019 12,13 /Vol.3

【私が長距離通勤をする理由 Vol.3】
 〜生活の一つひとつが学びであり、刺激であり、楽しい軽井沢の暮らし〜

昨今は職場の近くに住む「職住近接」のライフスタイルが注目されているが、一方で、何らかの理由で長距離通勤を選んだ人もいる。高速バスや特急電車、なかには新幹線を使い、都内へ2時間近くかけて通勤する長距離通勤者たち。なぜ、そうまでしてそこに住んでいるのだろうか? 単純にその街が好きということもあるだろうし、あるいは何かやむにやまれぬ事情、知られざるドラマがあるのかもしれない。

連載第3回目は、夏の避暑地として人気の長野県軽井沢に移住した櫻井泰斗さんを訪ね、長距離通勤と引き換えに手に入れた暮らしについてお話を伺った。

小野洋平(やじろべえ)

1991年、埼玉県生まれ。東京の編集プロダクション「やじろべえ」所属。今までの実家引っ越し回数は4回です。
【やじろべえ株式会社】https://www.yajirobe.me/
【小野洋平/Twitter】https://twitter.com/onoberkon

■職住近接の暮らしをやめたかった

長野県の東信地方に位置し、古くから旅行客でにぎわってきた日本有数のリゾートタウン・軽井沢。櫻井さん自身はそう頻繁に訪れていたわけではないというが、2015年4月にここへ移住した。東京都心へ勤務する櫻井さんが、なぜ約2時間の長距離通勤を厭わず軽井沢を選んだのだろうか?

▲旅行サイトの運営会社に勤めている櫻井さん

櫻井泰斗さん(以下泰斗さん)「移住前は自宅から職場まで30分圏内でしたので、休みの日も職場に行っていました。いわゆる職住近接の生活で、完全にワーカホリックでしたね。仕事が楽しい反面、夫婦の時間は少なく、私生活が充実していないことに気づいたんです。だから、いっそのこと休日は出勤しようと思わないくらい遠い場所に住もうと思ったんです」

——軽井沢はどのような経緯で移住先として選んだのでしょうか?

泰斗さん「元々、軽井沢は頻繁に訪れていたわけでもなく、当初は熱海や那須塩原などのエリアも候補地として考えていました。軽井沢にしたきっかけは、大学の友人がここでペンションを経営していたことです。友人のつてで訪れてみると、意外と東京に近く、断熱をしっかりすれば住みやすいエリアだということを肌で感じられたんです。また、妻が長野市出身ということもあり、移住先に決めました」

——決意されてから、実際に移住するまではどのくらいの期間だったのでしょうか?

泰斗さん「初めて軽井沢を訪れたのが、2014年の8月。だいたい1年弱は慎重に検討を重ねました。というのも、軽井沢の冬を経験しておかないとと考え、すぐには決断ができなかったんです。それで、その年の12月に新幹線を使い、通勤のシミュレーションを兼ねて短期滞在してみました。やはり想像以上に寒いエリアでしたが、冬の生活者目線を理解できたのは大きな経験だったと思います。そして、翌年の4月から軽井沢での生活を本格的にスタートさせました」