離婚後の持ち家に妻が住むには?住宅ローンがある場合のリスクも解説

離婚後も、住宅ローンが残る家に妻が住めるかどうかは、名義人や住宅ローンの残債などによって対処法が異なります。この記事では、離婚後も夫名義の家に妻が住むための適切な対処法や、住み続けることのリスクについて詳しく解説します。

目次
  1. 離婚後も住宅ローンが残る持ち家に妻は住み続けられる?
  2. 離婚前に持ち家について確認しておきたいポイント
  3. 離婚後も住宅ローンが残っている家に妻が住むための対処法
  4. 離婚時に住宅ローンの残る持ち家に妻が住み続ける2つのリスク
  5. 【体験談あり】離婚における持ち家のトラブルを避けるなら売却を検討しよう
  6. よくある質問
2026.08.29

離婚後も住宅ローンが残る持ち家に妻は住み続けられる?

離婚後も、妻が住宅ローンの残っている夫名義の持ち家に住み続けたい場合もあるでしょう。しかし、住宅ローンが残っている家に住み続けたい場合、名義やローンの残債の支払い問題など、さまざまなトラブルが起こる可能性があるため、注意が必要です。

まず、前提として住宅ローンは自己所有用の不動産に融資されることが一般的です。そのため、夫名義の住宅ローンが残っている家に妻のみが住むという理由で金融機関の承諾を得ずに所有権(登記名義)を夫から妻に変更してしまうと、住宅ローンの契約違反と判断されてしまうでしょう。その結果、金融機関から住宅ローン残債の一括返済を求められる可能性があります。

また、家の名義が夫のままであっても、住宅ローン契約者である夫が住まなくなると契約違反と見なされてしまいます。後から銀行にその事実が判明した場合、トラブルになるリスクもあります。そのため、夫名義の住宅ローンの残った家に妻のみが住み続ける場合は、事前に銀行へ事情を相談するなど、夫婦でよく話し合い、お互いが納得できる方法を選ぶことが重要です。

一方、離婚時になるべくトラブルを避けたい方や、住んでいた地域から離れたい方は、持ち家の売却を検討してみるのがおすすめです。家を売却する際には、事前に家の資産価値を把握しておくとよいでしょう。まずは、実績のある不動産会社に依頼し、精度の高い査定を受けてみるのはいかがでしょうか。

三井のリハウスでは、豊富なデータベースを活かしたAI査定や、過去の実績にもとづいた簡易査定、訪問査定を無料で提供しています。売却のプロがお客さま一人ひとりに合わせた最適な売却プランを提案しますので、ぜひ一度ご相談ください。

●売却に関するご相談はこちら

離婚届に署名する夫婦

離婚前に持ち家について確認しておきたいポイント

離婚後も妻が持ち家に住み続けるために、離婚する前に確認しておくとよいポイントとして、家の「登記名義人」と「住宅ローンの名義人および残債」の2つがあります。以下で、それぞれの確認しておきたいポイントについて詳しく見ていきます。

なお、離婚後の家の売却に関してお悩みの方は、まずは不動産会社に相談するのがおすすめです。実績豊富な不動産会社に相談することで、離婚後の家の名義や住宅ローンの問題などを考慮して、事情に合わせた売却プランを提案してくれるでしょう。

三井のリハウスでは、全国に広がるネットワークを活かして、お客さまのご事情に寄り添いながらスムーズな売却をサポートします。ぜひ一度、三井のリハウスにご相談ください。

●売却に関するご相談はこちら

登記名義人

離婚前に持ち家について確認しておくとよいポイントとして、登記名義人があります。家の登記名義人が夫か妻か2人の共有名義かによって、妻が住み続けるために取るべき行動が異なるからです。一般的に、持ち家の売却や住宅ローンの借り入れができるのは名義人のみです。

夫名義の家に妻だけが住む場合、住宅ローンを完済している状態であれば名義を妻に変更することで、そのまま住める可能性はあります。ですが、住宅ローンが残っている場合は簡単にはいきません。

まず、家の名義を妻に変更したいところですが、ローンがある状態で家の名義を変更したいときは、必ず金融機関へ相談し、名義変更の許可を得る必要があります。というのは、金融機関に無断で家の名義変更を行えば契約違反と見なされローンの残債を一括返済するよう要求されるかもしれないからです。ただし、事前に相談すれば必ず金融機関が許可してくれるとは限りません。場合によっては許可が得られず問題が難化することもあります。

また、家の名義が夫か妻かの単独名義ではなく、2人の共有名義の場合もあるため、離婚前に登記事項証明書(登記簿謄本)で確認しておくのがおすすめです。家を共有名義のままにしておくと、家を売却する際や賃貸に出す際に相手の同意が必要であるため、離婚後も互いの関係を続けなければなりません。さらに、家を所有していると税金や維持費が必要です。共有名義の場合、片方が家に住んでいないとしても、税金や維持費を支払う義務はなくならないため、金銭トラブルになりやすいというリスクもあります。つまり、この場合も登記名義人を妻の単独名義に変更しておいたほうがよいといえます。ただし、この場合でも家の名義変更は簡単ではありません。金融機関から許可を得られない場合もあります。そのため、手間や時間がかかることを負担と感じるなら、持ち家の売却を検討してみてはいかがでしょうか。

住宅ローンの名義人および残債

妻が離婚後も持ち家に住み続けたい場合、事前に住宅ローンの名義人と残債を確認しておきましょう。持ち家が「夫の単独名義」なのか「夫婦の共有名義」なのか、そして住宅ローンの名義人(債務者)は誰になっているのか、それぞれの権利関係や契約内容を確認する必要があります。住宅ローンの名義人は、契約書や該当する銀行のサイトで確認できます。また、住宅ローンの残債がいくらあるかも把握しておかなくてはなりません。残債は、住宅ローンを契約した金融機関が発行する返済予定表や残高証明書(有料の場合もあり)で確認可能です。

夫名義、もしくは夫婦の共有名義で住宅ローンの残債が少ない場合は、離婚前に一括返済してしまうという方法もあるでしょう。残債が多く完済まで長い期間を要する場合は、離婚後の住宅ローン返済や住宅ローンの名義人、不動産自体の名義人(所有権)などについて、どのように処理すれば自分たちの希望に近づけられるか、銀行への確認も含めて状況を整理してから夫婦でよく相談することが大切です。

既に住宅ローンを完済している場合は、離婚による財産分与を行うことで妻の居住が可能になる場合があります。財産分与とは、夫婦が離婚するときに、婚姻していた期間に形成した資産を分け合うことをいいます。

財産分与の対象となるのは、原則として婚姻中に夫婦で協力して築いた資産です。そのため、婚姻中に購入した持ち家はもちろん、たとえ結婚前にどちらかが単独で購入した家であっても、結婚後に夫婦の収入からローンを返済していた場合は、その返済期間に応じた割合分が財産分与の対象になります。その分配割合は、原則として夫婦で2分の1ずつとされています。(※親からの相続や贈与で取得し、ローンのない家などは原則として対象外)

住宅ローンを完済している持ち家が夫名義や夫婦の共有名義の場合は、財産分与の際に妻が家の所有権を得て、その際に妻の単独名義に変更することで居住が可能になります。ただし、対象となる財産が家のみのケースにおいては、家に住み続ける妻が夫に「代償金(だいしょうきん)」を支払うことで家の名義を得て、財産分与を行う方法もあります。

なお、財産分与について、たとえば家と同等の価値のある資産がほかにない場合、夫に代償金を支払うことができない場合などは、家の売却も検討することをおすすめします。

離婚後の家について話し合っている夫婦

離婚後も住宅ローンが残っている家に妻が住むための対処法

離婚後も、住宅ローンが残っている持ち家に妻が住み続けるためのアプローチとして、住宅ローンを妻名義で借り換える方法と、住宅ローン名義を妻に変更する方法の2つのパターンがあります。ただし、どちらの方法も簡単ではありません。そのため、ここでは夫名義の住宅ローンが残っている家に妻が住むための対処法として可能性があるケースを参考としてお伝えします。

離婚後の家の売却を不動産会社に相談する夫婦

住宅ローンを妻名義で借り換える

離婚後に家の名義を妻へ変更して住み続けたい場合、住宅ローンを新たに妻名義で借り換えるという方法があります。住宅ローンの借り換えとは、ほかの金融機関で妻自身が新たに住宅ローンを契約し、その借入金で現在の夫名義の住宅ローンを完済することです。新たに契約する住宅ローンを妻名義にし、家の所有権も妻へ移すことができれば、安心して住み続けられるでしょう。

ただし、借り換えを行うには、妻自身が単独で金融機関の厳しい審査に通過する必要があります。審査では、安定した定期収入があることはもちろん、現在のローンの残債を完済できるだけの十分な返済能力や、勤務先・勤続年数・雇用形態といった諸条件が総合的に判断されるため、ハードルは決して低くありません

住宅ローンの名義変更や借り換えが難しい場合は、売却を検討してみるのがおすすめです。婚姻期間中に夫婦が協力して購入した家であれば、夫名義であっても共有財産として、財産分与の対象となる可能性があります。住宅ローンの返済状況や不動産の価値によっては、持ち家を売却し、その代金を新居の費用に充てることができる場合があるでしょう。

三井のリハウスは、豊富な取引実績をもとに、お客さまのご事情に合わせた最適な売却プランを提案します。さらに、三井のリハウスならではの取引データを活用して、スピーディーな売却を支援します。ぜひ一度ご相談ください。

●離婚時に残った住宅ローンの支払いについてはこちら

●売却に関するご相談はこちら

住宅ローン名義を妻に変更する

夫名義の持ち家に離婚後も妻が住み続けるためには、家の登録名義人と住宅ローンの名義人を妻に変更する方法があります。家の登記名義人と住宅ローンの名義人を同一にすれば、住宅ローンについて契約違反と見なされるリスクは避けられるでしょう。ただし、住宅ローンの返済中に名義変更を行うには、住宅ローンを借り入れた銀行の承諾が必要です。住宅ローンは名義人の返済能力や勤続年数などをもとに融資されるため、名義人変更の承諾は簡単ではありません。

住宅ローンは夫婦それぞれの収入や返済能力などを前提として融資額を決定しているため、単独名義への変更は認められない場合が多いでしょう。

なお、住宅ローンが残る夫名義の家に妻が住み続ける(夫が住宅ローンを返済し続ける)という方法は、銀行からすると「契約違反(資金使途違反)」に該当する可能性があります。

離婚時に住宅ローンの残る持ち家に妻が住み続ける2つのリスク

離婚後、夫名義の住宅ローンが残っている持ち家に妻が住み続ける場合の主なリスクとして、契約違反により一括請求される可能性や、子どもがいる場合に児童扶養手当(母子手当)がもらえない場合があるといったことが挙げられます。

それぞれのリスクについて、詳しく見ていきましょう。

離婚後に住宅ローンの残る持ち家に妻が住み続ける2つのリスク

契約違反により一括請求されるリスク

そもそも住宅ローンは、「契約者本人が住むこと」を条件に融資されています。そのため、ローンの名義人である夫が家を出て、名義人ではない妻だけが住み続ける状態は、原則として金融機関の契約違反(資金使途違反)となります。金融機関に内緒で妻が住み続けたことが発覚した場合、住宅ローンの残債を一括返済するよう求められるリスクがあります。

これを防ぐためには、前述の通り「妻名義で新たな住宅ローンへ借り換える」もしくは「金融機関の承諾を得て妻の名義に変更する」などの対処が必要です。勝手に家の名義だけを変更することも契約違反(無断譲渡)となる可能性があるため、留意しておきましょう。

契約違反にならないためにも、名義変更などが難しい場合は、売却を検討するのがおすすめです。夫婦で話し合い持ち家を売却すれば、売却代金で新しい住居に住める可能性もあります。名義変更の問題などで売却を検討される方は、三井のリハウスにご相談ください。

●売却に関するご相談はこちら

児童扶養手当(母子手当)がもらえない場合がある

児童扶養手当(母子手当)がもらえない場合があることも、住宅ローンが残っている夫名義の家に妻が住み続けるリスクの1つです。離婚後にひとり親家庭となった場合、児童扶養手当(※1)の支給を受けられることがあります。この給付金額は、ひとり親の前年の所得によって決まります。

夫が住宅ローンを支払い続けている場合、その返済額の全部または一部が「養育費」にあたると判断されることがあります。児童扶養手当制度では、受け取った養育費の8割相当額を所得として加算して計算するというルールがあり、状況によっては児童扶養手当の支給額に影響する可能性があります。詳しい内容は自治体によって異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

こうした事態や前述の契約違反トラブルを防ぐためにも、離婚時に住宅ローンが残っている場合は、妻名義でローンを借り換える等の正式な手続きを経て家の名義を変更するか、もしくは家を売却して一括返済することをおすすめします。

離婚届

【体験談あり】離婚における持ち家のトラブルを避けるなら売却を検討しよう

離婚後も妻が夫名義の持ち家に住み続ける方法はありますが、必ず実現できるとはいい切れず、住宅ローンの状況や夫の対応次第で、事態は大きく変わってきます。金融機関の契約違反になる可能性もあるため注意しなければなりません。また、離婚時の夫婦の財産分与は難しい問題であり、特に、マンションや一戸建てなどの不動産は物理的に分割しにくいため、話がまとまらないこともあるでしょう。

離婚時の家に関するトラブルを避けるためには、売却という選択肢もあります。住宅ローンが残っている家を売却する場合は、最終的にローンを完済する必要がありますが、今住んでいる家の価値がローンの残額を上回る場合は、家の売却代金でローンを完済できます。もし余剰分が出た場合は夫婦でお金を分け(財産分与)、その資金を新生活に充てることもできるでしょう。

家の売却は、自宅の資産価値を知ることが第一歩です。まずは不動産会社に査定を依頼し、査定額を把握したうえで、適切な財産分与の方法を考えてみてはいかがでしょうか。以下では、実際に三井のリハウスに依頼し、家の売却に成功した方の体験談をご紹介します。

【体験談の集計概要】
三井のリハウスが独自に集計した体験談を掲載しています。
募集期間:2024年3月1日~2024年3月31日
対象者:三井のリハウスで不動産売買をしたことがある方
回答人数:14,281人
調査方法:Webでのアンケート

【30代・離婚後の住み替えに成功した方の体験談】
このたび、離婚に伴う売却と購入でお世話になりました。購入時に女性名義でマンションを買うと、住宅ローン金利が緩和されるキャンペーンがあるとご紹介いただき、そのため売るときと買うときで名前が変わるなど、かなり臨機応変な対応が求められました。しかし、三井のリハウスの担当者がかなり優秀な方で柔軟に対応いただき、スムーズに取引できました。また、ご訪問いただいた際にお話を聞いてくださり、プライベートなことなので不安もありましたが、安心して進めることができました。次に売却する機会があれば同じ担当の方にお願いしたいです。

三井のリハウスでは、精度の高い査定結果が期待できる「訪問査定」や、「簡易査定」、その場でおおまかな査定額が分かる「リハウスAI査定」をいずれも無料で承っております。離婚を機に不動産の売却を検討している方、売却がベストかどうか迷っている方は、取引実績が豊富な三井のリハウスへぜひお気軽にお問い合わせください。

●不動産売却をご検討中の方はこちら

●リハウスAI査定はこちら

よくある質問

ここからは、離婚後の持ち家に妻が住みたい場合のよくある質問について回答していきます。

離婚後の持ち家に妻が住む場合、固定資産税は誰が払う?

離婚後の持ち家にかかる固定資産税は、納税義務者が払います。固定資産税の納税義務者は、毎年1月1日時点で、家の所有者として固定資産税課税台帳に登録されている人です。そのため、たとえば3月1日時点で名義変更を行い、家の名義が妻になったとしても、その年の1月1日時点での家の所有者が夫であれば、納税義務者は夫です。

しかし、家が既に妻のものになったにもかかわらず、納税義務が夫にあることは、夫側としては不利であるため、不満に思うかもしれません。不動産売却の場合は、売主は引渡し前日までを日割り計算して負担し、残りを買主が負担するのが一般的です。元夫婦間でのトラブルを防ぐためにも、不動産売却の際は固定資産税の負担割合についてもよく話し合っておくとよいでしょう。

離婚後の持ち家に妻が住んでいるが、再婚しても住み続けられる?

離婚後に家の名義や住宅ローンの名義が妻に変更されている場合は、再婚しても住み続けることができるでしょう。しかし、元夫の住宅ローンが残っている元夫名義の家に再婚した妻が住むことは難しいといえます。元夫の住宅ローンが残っている場合は、必ず事前に金融機関へ相談し、名義変更の許可を得るか、ローン自体を妻名義へ組み替える(借り換える)手続きを行うことが重要です。なお、これらの方法を選ぶことで妻が再婚しても住み続けられる可能性はありますが、どちらの方法も実現性が低いということは念頭に置いておいたほうがよいかもしれません。

住宅ローンの借り換えが難しい場合は、売却して新居を探すのがおすすめです。三井のリハウスでは経験豊富な担当者がお客さまのご希望やご事情に合わせたご提案をいたします。売却のプロがお客さま一人ひとりに合わせた最適な売却プランを提案しますので、ぜひ一度ご相談ください。

●売却に関するご相談はこちら

※1出典:こども家庭庁「児童扶養手当」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/71de338f-5ed2-4c95-9848-3fd387d0b4d7/a4e6f323/20260408_policies_hitori-oya_fuyou-teate_19.pdf
(最終確認:2026年7月16日)

監修者:佐藤健斗

らくだ不動産シニアエージェント
電鉄系の資産管理会社にて、鉄道会社の保有資産(駅舎・高架下など)の活用や店舗開発を経験。転職後、不動産のコンサルティング会社にて、主に地主様・家主様向けに売買・賃貸管理・有効活用など多角的なコンサルティングを行う。その後、らくだ不動産での不動産の売却・購入の業務のほか、さくら事務所のマンション管理会社向けコンサルタントとして活動。
https://www.rakuda-f.com/