集合住宅とは?マンション・アパートとの違いや定義を解説

集合住宅とは、1つの建物内に複数の世帯が居住できる建物のことを指します。この記事では、集合住宅について、定義や種類、メリットを詳しく解説します。

目次
  1. 集合住宅とは?言葉の定義
  2. 集合住宅とマンションやアパートに違いはある?
  3. 【一覧表】集合住宅の種類
  4. 集合住宅のメリットや注意点
  5. 集合住宅を売るなら三井のリハウス
記事カテゴリ 売却 賃貸 マンション
2025.05.02

集合住宅とは?言葉の定義

集合住宅とは、1つの建物内に複数の世帯が独立して生活できるよう部屋が仕切られている住宅形態のことです。この言葉は、建築基準法で定められた正式な用語ではなく、主に不動産業界で使われる業界用語です。

マンションやアパート、テラスハウスなどが集合住宅に該当し、大規模な高層建築から小規模な建物まであります。なお、建築基準法では、集合住宅を「共同住宅」と「長屋」の2つに分けて区別しています。それぞれの特徴は以下の通りです。

共同住宅

共同住宅は、エントランス、廊下、階段、エレベーター、ベランダなどの共用部分を持つ集合住宅を指します。マンションやアパートがその典型例です。

集合住宅とは異なり、共同住宅は、建築基準法の区分として用いられます。1棟の建物に複数の住戸が入る建築物と定義されます。

長屋

長屋とは、複数の隣接する住戸が壁や床を共有するものの、住戸ごとに独立した玄関から建物外へ直接出入りできる住宅のことです。共同住宅同様、建築基準法における区分として用いられます。

共同住宅と大きく異なるのは、共用部分がほとんどないことです。共有しているのは壁のみで、世帯ごとの独立性が比較的高いのが特徴です。

集合住宅

集合住宅とマンションやアパートに違いはある?

「集合住宅とマンションやアパートはどのように違うのか」と疑問を抱く方もいるかもしれません。しかし、前述のようにマンションやアパートは集合住宅に該当するものであり、違いを定義するのは困難です。以下では、住宅形態を指す集合住宅に対し、その具体例であるマンションとアパートの特徴をそれぞれ詳しく見ていきます。

マンション

集合住宅のうち、マンションとアパートは共同住宅に分類されます。マンションとアパートは、法律上明確な区別はありませんが、主に鉄筋コンクリート造(RC造)、鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)、鉄骨造(S造)の3階建て以上の中高層建築物をマンションと呼ぶことが多いでしょう。マンションは、一般的に木造や、厚みが6㎜未満の鋼材を使った軽量鉄骨造が多いアパートと比較して強度に優れているため、3階建て以上の建物にも適しています。

また、マンションのほうが耐震性や耐火性、防音性に優れている傾向があります。その分建築費が高くなるため、賃貸住宅の場合は家賃も高めに設定される傾向もあります。マンションはセキュリティや暮らしやすさ、内装にこだわる人に向いています。

マンション

アパート

アパートにも明確な定義はないものの、前述の通り、主に木造や軽量鉄骨造でマンション以外の建物を指します。

戸数や資材の面から建築費や管理費を抑えられるため、マンションに比べると家賃が低く設定される傾向があります。

●アパートとマンションの違いについてはこちら

アパート

【一覧表】集合住宅の種類

集合住宅は主に以下の表のように分類できます。

俗称建築基準法における区分
集合住宅共同住宅マンション
アパート
メゾネット
団地
長屋テラスハウス
タウンハウス

マンションやアパート以外の集合住宅について、それぞれ見ていきましょう。

メゾネット

メゾネットとは、居住空間が1階と2階に分かれ、室内に階段があるタイプの住宅を指し、1階と2階の両方を居住スペースにするという特徴があります。混同されがちなロフト付きは、部屋の一部に設けられた中2階のスペースが居室とは認められない点で異なり、収納スペースとして活用するのが一般的です。

メゾネットという言葉は共同住宅の場合に使われ、一戸建てタイプの集合住宅には使われません。一戸建てタイプの集合住宅で1階と2階が居住スペースになっている場合は、タウンハウスやテラスハウスと呼ばれます。下階にほかの入居者がいないため、一般的な一戸建て住宅のような感覚で暮らせることが特徴です。

メゾネット

団地

団地は、1つの敷地内に建つ共同住宅の集合体のことです。県営住宅や市営住宅、UR(独立行政法人都市再生機構)の賃貸住宅などが該当します。

敷地内には住宅だけでなく、店舗や医療機関、保育園などの生活関連施設が併設されていることもあります。

テラスハウス

テラスハウスは、長屋の1つで、2階~3階建てで各玄関が独立している集合住宅のことをいいます。テラスハウスは、長屋に該当するため共用部分はありません。

テラスハウスは各世帯が建物と敷地(土地)を個別に所有しているため、一戸建て住宅の壁だけが接しているイメージです。

海外のテラスハウス

タウンハウス

タウンハウスは、各世帯で敷地(土地)を共有しています。建物の下の土地を100%個人で所有しているテラスハウスとは異なります。

1つの土地が住居の所有者全員に帰属するため、分譲マンションと同じ所有形式です。家が横並びになっているマンションというイメージが近いでしょう。

コーポラティブハウス

集合住宅の1つとしてコーポラティブハウスも挙げられます。コーポラティブハウスとは、入居予定者が共同で建築した集合住宅のことを指します。建築した建物によって共同住宅か長屋かに分かれます。

コーポラティブハウスは、複数の入居予定者が建設組合を立ち上げて事業主になり、入居予定者同士で土地の購入から建物の設計までを計画する住宅です。入居予定者自ら住まい造りを行うため、時間や手間がかかる反面、自分たちの好みにできる利点があります。

集合住宅のメリットや注意点

集合住宅のメリットや注意点を以下で解説します。

メリット

集合住宅には以下のようなメリットがあります。

・セキュリティ面で優れていることが多い
・立地がよい物件が多い

集合住宅のなかには、管理人が常駐していたり、オートロックが設置されていたりする場合もあり、セキュリティ面での安心要素が多いでしょう。また、集合住宅のなかでもマンションは高層建築物であるケースも多く、結果的には立地がよい物件が多いです。高層建築物を建てるには高い容積率が指定されている必要があり、高い容積率は利便性の高い場所に指定されている傾向があります。容積率とは、敷地面積に対する建物の延床面積の割合のことです。

注意点

一方、集合住宅には以下のような注意点があります。

・費用が毎月発生する
・近隣の状況が気になりやすい

集合住宅では管理費用や修繕積立金が毎月かかるケースが多いでしょう。さらに、住戸間の距離が近いため、近隣の状況が気になりやすいという場合もあります。それに伴って、近隣トラブルが発生しやすい点は注意が必要です。

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不動産鑑定士 竹内英二

株式会社グロープロフィット代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士をはじめとしたさまざまな資格を保有。不動産の専門家として、不動産鑑定やコンテンツのライティングなども行なっている。
https://grow-profit.net/