不動産査定の価格とは?査定価格の算出方法を解説

2026.10.23

家や土地などの不動産を売却する際には、不動産査定を依頼し「売り出し価格」を決める必要があります。今回は、不動産会社が提示する査定価格との違いや、売り出し価格を決定する際のポイントをご紹介します。

目次
  1. 不動産査定の価格とは?
  2. 不動産の査定価格はどう決まる?
  3. 査定価格の算出方法
  4. 査定価格と売り出し価格は違う
  5. 査定価格の相場を事前に把握しておこう
  6. 売り出し価格を決める際のポイント
  7. 【体験談あり】家の査定額を知りたいときは不動産会社選びも大切!

【この記事で分かること】
・AI査定を含めた査定方法によって査定額がどう変わるか
・無料サイトで不動産の相場をどのように調べられるか
・口コミから分かる不動産会社選びのポイント

不動産査定の価格とは?

不動産査定の価格とは、不動産会社が不動産を客観的に評価し、おおむね3か月程度で成約に至ると見込まれる価格のことです。

マンションや一戸建て、土地などの不動産を売却する際には、いくらなら売れそうかという売り出し価格を決める必要があります。「できるだけ高く売りたいけど、価格設定が高過ぎるとなかなか売れないかも…」と悩んでいるときに参考になるのが、不動産査定の価格です。

今回は、不動産の売却を検討している方や、自宅がいくらで売れるのか知りたい方のために、不動産査定の価格の算出方法や不動産の売り出し価格を決める方法、ポイントなどを解説します。

不動産の査定価格はどう決まる?

不動産の査定価格は、主に物件の条件と周辺環境をもとに決定されます。また、不動産査定には、大きく分けて簡易査定(机上査定)と訪問査定の2つがあり、査定結果の精度が異なります。簡易査定(机上査定)は、物件の情報や過去の売買データをもとに査定価格を決定する方法です。一方、訪問査定では、それらのデータに加えて、不動産会社の担当者が現地で確認した建物の状況や周辺環境等も考慮して査定額を算出します。

簡易査定と訪問査定について

簡易査定(机上査定)

簡易査定とは、物件を訪問せずに過去の売買データや周辺の売り出し情報から物件の査定価格を導く方法です。必要な情報は物件の住所や間取り、面積、築年数などです。これらの情報を以下のようなデータと比較し、査定価格を算出します。

・類似するほかの物件の過去の売買記録
・周辺にある物件の現在の売り出し状況
・周辺エリアの相場価格帯
・市場動向

簡易査定は、不動産査定にかかる時間が短いのが特徴です。ただし、簡易査定で算出できる査定価格はデータにもとづいた概算です。実際に不動産会社の担当者に物件を見てもらうわけではないため、精度は訪問査定のほうが高い傾向がありますが、「まずは一度、気軽に査定してみたい」という方にはおすすめの方法といえるでしょう。

なお、三井のリハウスでは、Webだけですぐに結果が分かるAI査定サービスも行っています。その場でおおまかな価格を知りたい方は、ぜひお試しください。

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訪問査定(現地調査)

訪問査定は、実際に不動産会社の担当者が物件を訪問し、細かく調査して査定価格を算出する方法です。担当者は物件を訪問する際、以下のような項目を調査します。

・敷地の状態
・面している道路の幅員
・近隣の環境
・インフラの状態
・建物の状態
・設備の状態
・管理の状態 など

訪問査定は、物件の状態や周辺環境、権利関係なども含めて調査するため、簡易査定に比べて精度の高い査定価格を算出できることが特徴です。ただし、その分簡易査定よりも時間や手間がかかります。

また、不動産会社によって得意な分野・エリアがあるため、査定を依頼する会社によって、査定価格が大きく異なることがあります。複数の査定結果を比較して悩んでいる場合は、それぞれの査定価格や査定の根拠を比較し、妥当な価格かどうかを見極めることが大切です。

三井のリハウスでは、訪問査定も行っています。より精度の高い査定価格を知りたい方は、ぜひご利用ください。

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家の査定額を計算する人

査定価格の算出方法

不動産の査定価格を算出する方法は、主に「取引事例比較法」「原価法」「収益還元法」の3種類です。

査定価格の算出方法

取引事例比較法

取引事例比較法は、「対象物件と近い条件を持つ物件が、市場でいくらで取引されているか」をもとに査定価格を算出する方法です。取引事例比較法で算出される価格は、条件の近い物件の価格を基準に、「事情補正」「時点修正」「地域要因」「個別的要因」の4つを考慮して決定されます。それぞれについて、以下の一覧表にまとめました。

補正の種類概要
事情補正・取引事例に特殊な事情が影響している場合に、それを排除して本来の価格に戻すこと
時点修正・過去の取引事例を参考にする際に、その時期の取引相場を考慮して、現在の相場に合うように価格を修正すること
地域要因・対象不動産のエリアと取引事例のエリアを比較し、利便性や治安などの要因を加味すること
個別的要因・対象となる不動産の個別の違いを考慮して査定すること

事情補正は、個人的な事情や特別な事情により、物件の相場と大きく異なる価格で取引された事例を査定額の算出に加味しないように補正することです。たとえば、売却を急いでいるために相場より低い価格で売却した事例や、早期の現金化を目的として不動産会社に相場より低い価格で売却した事例は、相場を適切に反映しているとはいえません。そのため、このような取引事例については事情補正を行い、市場価格に近い水準で査定額を算出します。

地域要因の具体例としては、治安や周辺環境、工事による騒音、近隣トラブルなどが価格に影響する場合などです。なお、個別的要因では築年数や間取り、リフォームの有無や耐震性などが挙げられます。

原価法

原価法は、「現在建っているものを壊し同じ建物を再建築する、あるいは同じような土地を造成したら、どのくらい費用がかかるか」という観点で算出する方法です。この方法は、一戸建てや古家が建っている土地の査定方法として用いられることが多い傾向があります。

建物だけを算出する場合は、同じ条件で該当の不動産と同等の建物を建てる場合にかかる費用(原調達原価)が目安になります。建物と土地の両方を算出する場合は、それぞれの再調達原価の算出が必要です。

なお、対象とする不動産が土地だけの場合は、土地の再調達原価を適切に算定することが難しいため、最近造成された造成地などのように再調達原価を適切に求められる場合等を除き、原価法は用いられません。

収益還元法

収益還元法は、「対象とする不動産が将来どのくらいの利益を生み出すか」をもとに査定価格を算出する方法です。こちらは、主にアパートや賃貸マンションといった収益物件の査定に使われます。

収益還元法には、特定の期間で対象の不動産から得られる純利益を不動産の収益性(還元利回り)で割る「直接還元法」と、対象物件が将来的に生み出す利益を現在の価値に割り引いて算出する「DCF法」の2種類があります。

●査定価格の計算方法についてはこちら

収益還元法で査定される収益物件

査定価格と売り出し価格は違う

不動産会社の担当者に査定価格を出してもらったからといって、それが実際の売り出し価格になるわけではありません。売り出し価格は、査定価格を参考に売主が決めるものです。以下で詳しく見ていきましょう。

査定価格と売り出し価格の違い

査定価格は、不動産会社の担当者が調査によって集めた情報や自身の経験から「これくらいで売るのが適正だろう」と判断した価格です。一方で、売り出し価格は、査定価格に希望売却期限やローン残債といった売主の事情を加味し、さらに周辺の競合物件の売り出し価格なども考慮して決定する価格のことを指します。

そのため、売主は査定価格で物件を売る必要はなく、査定価格を参考にしながら最終的な売り出し価格を決定します。

売り出し価格の基準は「期限」

売主が売り出し価格を決定する際、最終的な基準となるのは、売却期限です。売り出し価格を設定する際は、査定価格を参考にしながら売り出し希望価格の上限と下限を決め、売却期限に合わせて価格を調整する方法がスムーズです。

査定価格は、不動産会社の担当者が「この価格なら3か月以内に売れるだろう」と判断した額に設定されています。売主が、特別な事情を抱えていてそれよりも早く売りたいと思っている場合、売り出し価格は査定価格と同等、もしくは低く設定することがおすすめです。反対に、売却期間に余裕がある場合、査定価格よりも高く設定してもよいかもしれません。

売却期限と売り出し価格

査定価格の相場を事前に把握しておこう

不動産査定を受ける際には、自分でも査定価格の相場を把握しておくことが大切です。相場を把握していないと、売却活動がスムーズに進まない原因になることがあります。

たとえば、不動産会社から実際の相場価格より高い査定額を提示されることもあります。相場を把握していないと、その査定価格を適正な価格だと考えたまま売り出し価格を決めてしまいがちです。相場からかけ離れた高過ぎる売り出し価格では、買主が見つかりにくく売れ残る可能性も考えられます。結果的に、売却期間の長期化や大幅な値下げにつながりかねません。

自分で相場を把握する方法として、「REINS Market Information(レインズマーケットインフォメーション)」、国土交通省の「不動産情報ライブラリ」の2つのサイトに提示された情報を参考にすることが挙げられます。それぞれの特徴について、以下の一覧表にまとめました。

方法特徴
レインズマーケットインフォメーション・国土交通大臣の指定を受けた、不動産流通機構が保有する成約情報の一部を検索できるサービス
・個人が特定されない範囲で、実際の成約価格や物件のエリアなどを閲覧できる
不動産情報ライブラリ・国土交通省が運営するサービス
・地図からの検索が可能で、公示地価や基準地価、実際の取引などさまざまな情報が分かる

なお、不動産情報ライブラリで確認できる価格は、国土交通省が実施したアンケート結果をもとにした「不動産取引価格情報」と、指定流通機構(レインズ)が保有している成約価格情報を加工して公表する「成約価格情報」があります。どちらも個別の事情が反映されているとは限らないため、参考情報として確認しましょう。

●不動産の相場を自分で調べる方法についてはこちら

売り出し価格を決める際のポイント

売り出し価格を決める際のポイントとして、「上限価格と下限価格を設定する」「用意しておくとよい書類を準備する」の2つが挙げられます。売却活動を成功させるために、これらのポイントを押さえることを意識しましょう。

上限価格と下限価格を設定する

売り出し価格は、適切な「上限価格」と「下限価格」を設定することを意識しましょう。上限価格とは、売主が「この価格で売りたい」と希望する価格です。売主が自由に決めることができますが、不動産会社が算出した査定価格と離れ過ぎていると売れにくくなってしまう場合があります。もし、査定価格に疑問がある場合は、担当者に算出方法や査定価格の根拠をきちんと確認しましょう。

下限価格とは、「売却に合意できる最終的な価格」です。売り出し価格を低く設定することで、早く売却できる可能性が高まります。一方で、早く売りたいからといってやみくもに価格を下げてしまうと適切な価格で売却できず、納得のいく取引ができない場合があります。

特に住み替えのための不動産売却の場合には、下限価格の設定を慎重に行う必要があります。なかでも、住宅ローンの残債がある人にとっては、売却額で完済できるかどうかが非常に重要な判断基準です。また、住宅ローンを完済していたとしても、売却によって得たお金を新居の購入に充てることを考えている場合には、下限価格の設定が重要になるため、よく考えて価格を設定しましょう。

上限価格と下限価格

用意しておくとよい書類を準備する

不動産査定を受けるときに必要書類はありませんが、売主にしか用意できない登記権利証や覚書、固定資産評価証明書、リフォーム履歴などは、事前に準備しておくとよいでしょう。主な書類は以下の通りです。

・登記済証(権利証)または登記識別情報
・固定資産評価証明書または固定資産税納税通知書
・土地測量図・境界確認書
・確認済証・検査済証(一戸建ての場合)
・リフォーム実績(一戸建ての場合)
・間取り図・建物の図面
・管理規約・長期修繕計画書(マンションの場合)

書類によっては取得や再発行に時間がかかる場合があります。また、査定を依頼する不動産会社によって必要となる書類が異なるほか、一戸建てとマンションでも必要書類は異なります。事前に必要書類を確認したうえで準備を進めるとスムーズです。

不動産査定で用意しておくとよい書類

【体験談あり】家の査定額を知りたいときは不動産会社選びも大切!

今回は、不動産査定の価格の算出方法や不動産の売り出し価格を決める方法、ポイントなどをご紹介してきました。

不動産の売却をする際は、経験が豊富で適正な査定価格を出してくれる不動産会社を選ぶことが大切です。物件の最終的な売り出し価格は売主が決定しますが、その判断の参考となる査定価格が適正でなければ、適切な価格設定が難しくなる可能性があります。

ここからは、実際に三井のリハウスで査定を行い、不動産売却をした方の体験談や口コミを一部抜粋してご紹介します。

【体験談の集計概要】
三井のリハウスが独自に集計した体験談を掲載しています。
募集期間:2024年3月1日~2024年3月31日
対象者:三井のリハウスで不動産売買をしたことがある方
回答人数:14,281人
調査方法:Webでのアンケート

【40代・自宅を購入時より高い金額で売却した方の体験談】
購入と売却を、三井のリハウスにお願いしました。最初から対応がとてもよくて、大手の会社ということもあり安心して購入できました。売却のときは、ほかの会社にも査定を依頼しましたが、やはり誠実な対応をしていただいた三井のリハウスが一番よかったため、こちらで売却を決めました。購入時より高い金額で売却ができました。ありがとうございました。

【60代・自宅の売却に成功した方の体験談】
自宅の売却の際、どこの会社に査定を依頼すればよいのか何も分からず、ネットで一括見積もりを取りました。そのなかでも、三井のリハウスが早急に連絡をしてくれ、かつ提示された査定額が高かったため、三井のリハウスに決めました。担当者も親切な方で、丁寧な説明をしていただき、安心してお願いすることができました。自分の希望よりよい金額で売却できました。

三井のリハウスでは豊富な実績を活かした精度の高い不動産査定を行っています。簡易査定も訪問査定も無料で承っておりますので、ぜひ一度お気軽にお問い合わせください。

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不動産売却の相談をする様子

よくある質問

  • Q家の査定はどこに頼むのがよいですか?
    A家の査定額を知りたい場合は、不動産会社に依頼するのが一般的です。不動産会社の査定方法は主に「簡易査定(机上査定)」「訪問査定」の2種類があり、簡易査定よりもさらに手軽な「AI査定」も利用することができます。売却の意思が固まっている場合は、物件の状況や周辺環境まで考慮した査定額が得られる訪問査定を依頼しましょう。
  • Q家の査定は無料で行えますか?
    A不動産会社による査定は簡易査定、訪問査定のどちらも無料です。一方で、不動産鑑定士による不動産鑑定は費用が発生します。通常の不動産売却であれば、不動産会社が行う無料査定で十分です。
  • Q不動産の査定だけ依頼しても大丈夫?
    A不動産会社に査定だけを依頼することも可能です。査定を依頼したからといって、その不動産会社に必ず売却を依頼する必要はありません。家の査定を依頼する際には、実績豊富で、担当者の対応が迅速かつ丁寧な不動産会社を選ぶのがおすすめです。
  • Q不動産の無料査定で起こり得るトラブルは?
    A不動産の無料査定で起こり得るトラブルの例として、相場価格とかけ離れた査定額を提示されたことに伴う機会損失が挙げられます。高過ぎる査定額を提示した不動産会社に仲介を依頼すると、家がなかなか売れず、売らなければならないタイミングで価格を大幅に下げざるを得なくなる可能性もあります。
  • Q家の訪問査定前に掃除は必要?
    A家の訪問査定を行う前の大掃除は、査定額に大きく影響しないため、必要はありません。査定前に念入りに掃除をしても特に高い査定額が得られるわけではないため、日常的な掃除を行う程度で十分です。

監修者:鈴木成禎

らくだ不動産チームリーダー、エージェント
用地・区分マンションの仕入れ事業や東証プライム上場企業での仲介経験を経てらくだ不動産に参画。東京、千葉、埼玉、神奈川を中心に220件以上の取引実績有。現所有マンションの管理組合理事長も務める。
https://www.rakuda-f.com/

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