家が売れない…家を売るための対策や不動産が売れない要因をご紹介

家が売れない主な理由は、内覧希望者が少なかったり、内覧から購入へ結び付かなかったりするためです。この記事では、家が売れずに悩んでいる方へ、売れない原因と対策を詳しくご紹介します。自分の場合はどんな原因と対策が当てはまるのか考えてみましょう。

目次
  1. 家が売れない理由は3つに分けられる!
  2. 家に問題がある場合
  3. 内覧希望者が少ない場合
  4. 内覧から購入へ結び付かない場合
  5. 家に問題がある場合の対処法
  6. 内覧希望者を増やすための対処法
  7. 内覧から購入へ結び付けるための対処法
  8. どうしても売れないときは?
  9. 将来への備えはお早めに!
記事カテゴリ 売却 マンション 一戸建て
2023.05.11

家が売れない理由は3つに分けられる!

不動産売却の際に、「売却に出してもなかなか買い手が付かない」と悩まれる方がいます。一般的に住宅の売却にかかる期間は3か月であるといわれているため、この期間をすぎても買い手が付かない場合は「長引いている」と判断できます。

売却中の物件がいつ売れるか分からない状態が6か月、1年と続くと、ストレスになりますよね。加えて、「家の買い替えがしたい」「まとまった現金が必要」「離婚する」といった事情がある場合には、売却が進まない事態はより深刻に捉えられることでしょう。

少子高齢化や人口減少により家が売れない時代の到来が予測されている今、「売却に出してもなかなか売れない」という悩みを抱えている方、あるいは「売却を検討中だが、スムーズに売れるだろうか」という不安を抱えている方に向けて、家が売れない理由や、対処法をご紹介します。

家が売れない一般的な理由は以下の3つが考えられます。

・家に問題がある
・内覧希望者が少ない
・内覧から購入へ結び付かない

それぞれを詳しく見ていきましょう。

家に問題がある場合

売却したい家の「築年数」や「立地」が結果を左右することがあります。たとえば建物が古く、老朽化が目立っていたり、利便性の低い土地に建っていたりすると家が売れにくくなります。

やはりできるだけ新しく、きれいな家に住みたいと思う人が多いため、築年数がたっていると需要が低くなる傾向にあります。

「FOR SALE」の看板

また、家が建てられているエリアによっても需要は異なり、生活に便利な都市部が人気である一方で都市部へ行くのに時間がかかる地方・郊外や、交通の便が悪いエリアの需要は低くなりやすいでしょう。併せて、市街地化を抑制するため原則的に建物を建てられない市街化調整区域の需要も低い傾向にあります。そのほか、最寄り駅から遠い、もしくはバス便の立地である場合や、告知事項(事故物件)の場合も同様です。

内覧希望者が少ない場合

あなたは、不動産会社と契約し、売却を開始したにもかかわらず、なかなか内覧希望の問い合わせがないという状況ではありませんか?ここでは内覧希望者が少ない要因を解説します。

宣伝効果が低い

内覧希望者が少ない要因として、売却活動を依頼した不動産会社が行っている宣伝効果が低いことが考えられます。広告を打つ範囲が狭かったり、広告文の内容や写真が魅力的でなかったりするケースです。

さらに、有名不動産ポータルサイトに登録していない場合もあります。インターネットが普及した現在、物件購入を検討する際、ポータルサイトを経由して物件を探す人が多いため、有名不動産ポータルサイトに登録しないことは、購入希望者になり得る人の目に触れる機会を失うことにつながるのです。

物件購入を検討している人に、そもそも物件情報が届いていなかったり、届いていたとしても物件の本来の魅力が伝わらなかったりすれば、内覧希望者を増やすのは難しいでしょう。

広告と家の模型

需要が低い

2つ目の要因として、不動産購入を検討する際の主要な判断材料である「価格」が原因で物件の需要が低いことも考えられます。

売り出し価格が相場よりも極端に高い場合は、需要が下がる傾向にあります。売り出し価格を過度に高く設定した場合、物件を探している人が価格で条件設定をしてインターネット検索をした際の候補に挙がりにくくなります。そのため、内覧を検討する母数が減り、需要が低下してしまうのです。

内覧から購入へ結び付かない場合

複数回の内覧を実施したものの、なかなか購入まで至らないということもあるでしょう。内覧が購入に結び付かない要因として以下の2つが挙げられます。

内覧準備が万全でない

1つ目の原因として、内覧に向けた準備が不十分で部屋や物件の状態が悪いことが考えられます。不動産は人生における大きな買い物。購入検討者は、成約してから後悔することのないよう、内覧で家の隅々まで確認して納得したうえで購入を決めたいと考えるものです。

部屋が散らかっていたり、水回りが汚れていたりすれば、購入検討者の購入意欲は冷めてしまいます。また、修繕されていない箇所があると老朽化が目立ち、耐久性に不安を与えてしまう恐れがあります。

内覧の対応が行き届いていない

内覧時の対応に問題があり、購入につなげるチャンスを逃している可能性があります。受け答えの内容が十分だったか、感じのよい対応ができていたかなど、自分の対応を振り返ってみましょう。過度にアピールすることも、セールスしていると感じられてしまい逆効果になることもありますので、注意しましょう。

また、売主が居住中の物件であることも内覧から購入に結び付かない要因になり得ます。生活感漂う状態で内覧を行うと、購入検討者が売り手のプライバシーを侵してしまう可能性を考慮して、部屋の隅々まで見ることに躊躇してしまいます。内覧時に細かいところまでチェックできないまま購入を決めるのは勇気のいることですから、内覧を購入に結び付ける可能性を下げてしまうことになるでしょう。

内覧する夫婦と不動産業者

家に問題がある場合の対処法

不動産売買において、中古住宅の引渡し後に欠陥が見つかり、トラブルに発展するケースが多々あります。安心して売却するためにも、家に欠陥がないかを確認しておきましょう。

築年数の経過によって家が売れにくい状況になっている場合は、インスペクションを行うことがおすすめです。インスペクションとは中古住宅の売買契約前に行う住宅審査のことで、ホームインスペクターと呼ばれる専門家によって行われます。欠陥の調査だけでなく、修理が必要な箇所やかかる費用の目安もアドバイスしてくれますよ。

このような不具合箇所を修繕することでアピールポイントになるだけでなく、購入希望者の安心感につながります。また、インスペクション済みの物件は、取引後にトラブル回避の効果もあるため、売主にとってもメリットがあるといえます。

●インスペクションについて詳しくはこちら
専任媒介とは?不動産売却時の不動産会社の選び方も併せてご紹介

三井のリハウスでは、不動産売買取引におけるトラブルを未然に防ぐためのサポートサービスをご提供しています。たとえば三井のリハウス360°サービスは、売主さまが安心して不動産を売却するために取引前から取引後までサポートいたします。家の売却を検討されている方は、ぜひ一度三井のリハウスにご相談ください。

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内覧希望者を増やすための対処法

内覧希望者の少なさが理由で家が売れない場合、どのように対処すればよいのでしょうか?具体的に見ていきましょう。

PCを見る男性

宣伝・広告を見直す

宣伝効果の低さが原因で内覧希望者が少ない場合には、物件の魅力を効果的に打ち出すことができているか、3つの観点から見直しましょう。

掲載情報の内容

周辺の生活環境や近隣施設の充実度も、購入物件を決めるポイントになります。築年数、所在地、売り出し価格などの基本情報のほかに次のような情報を掲載内容に含めることで、より物件の魅力が伝わりやすくなります。

・周辺の交通網(電車の駅、バス停までの所要時間など)
・近隣施設(スーパー、金融機関、病院、娯楽施設など)
・小中学校の学区

掲載している物件の写真

掲載写真は物件の第一印象を左右します。物件の魅力が十分に伝わる写真になっているか見直しましょう。写真は不動産会社に頼むことも、自分で撮影することもできます。撮影する際の注意点は以下の通りです。

・正面から撮影した写真である
・部屋全体が明るく写った写真である
・清潔感のある写真である
・全ての部屋や設備の写真がある

正面から真っすぐに撮影することで、部屋の間取りや広さを正しく伝えることができます。明るい写真を撮るためには、自然光が部屋に差し込む昼間に、カーテンを開けて照明をつけた状態で撮影することがポイントです。また、余計なものが写っているとマイナスの印象を与えるので、片付けを済ませた状態で撮影しましょう。

三井のリハウスでは、広告上で物件をより魅力的に見せるためのサービスをご提供しています。プロのフォトグラファーによる写真撮影で部屋をより魅力的に見せたり、物件をさまざまな角度から閲覧したりすることができるシステム(3Dウォークスルー)や、バーチャルステージングなどを活用してご売却のお手伝いをいたします。

バーチャルステージングでは、居住している部屋であっても、家具や家電などを取り除いた空室リフォームイメージをCGで再現したり、空室の部屋に室内のコーディネートや暮らしのイメージを演出したりすることが可能です。バーチャルステージングで入居後のイメージができることで購入希望者からの問い合わせが期待できます。

●ご売却物件イメージアップコンテンツについて詳しくはこちら

物件情報の掲載場所
購入検討者の多くは、不動産ポータルサイトで検索して購入物件探しを始めます。そのため、不動産ポータルサイトに売却したい物件が登録されていないと、購入検討者へ広くアピールできない可能性が出てしまいます。不動産ポータルサイトに登録していない場合は、掲載してもらえるように不動産会社に依頼するとよいでしょう。

間取り図と家の模型と電卓

売り出し価格を見直す

需要の低さが要因で内覧希望者が少ない場合、需要を再度想定し、築年数や立地条件に見合った売り出し価格になっているか見直す必要があります。

一向に内覧の希望がなく、家が売れない場合は売り出し価格を下げることも視野に入れましょう。価格設定を見直す際は、同じエリアの物件の成約価格や、物件の査定額、競合物件の価格、市場動向などを考慮します。一度価格を下げたら、後に価格を戻すことは困難であるため、どのようなスケジュールで、いくら価格を変更するのか、不動産会社とよく相談するようにしましょう。なお、中古物件が売れやすい春や秋のタイミングで値下げをしてみるのもおすすめですよ。

売り出し価格は、一般的に不動産会社による査定結果をもとに決めるため、不動産の売却において査定結果の精度は重要です。査定を検討している場合は、実績のある不動産会社に依頼しましょう。

三井のリハウスでは、累積取扱件数100万件以上の実績で得たノウハウを生かした査定を行っています。無料査定を受け付けていますので、家の売却を検討している方は一度、三井のリハウスに問い合わせてみてはいかがでしょうか?

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内覧から購入へ結び付けるための対処法

内覧はあるものの購入に結び付かない場合、次の2つの観点から内覧を見直しましょう。

空き部屋

内覧準備を見直す

部屋の清潔感は、物件に対する内覧者のイメージを大きく左右します。内覧時は片付けや掃除をきちんと行い、内覧者に好印象を持ってもらえるように努力しましょう。頑固な汚れが落ちない、隅々まで掃除するのは面倒といった場合は、ハウスクリーニングを依頼する方法もありますよ。

また、あらかじめ引越し後に不要となることが分かっている荷物を処分することで、部屋を広く見せることも可能です。

なお、内覧前の片付けや掃除は有効ですが、リフォームやリノベーションは必ずしも需要があるわけではない点に注意しましょう。リフォームにかかる費用は工事内容や老朽化の度合いによって大きく異なりますが、水回りや壁、床など家全体をリフォームするとなると、マンションでは300万〜1,000万円ほど、一戸建てでは500万〜2,000万円ほどかかります。

購入者としては、リフォーム済みの物件を高く買うより、安く買って、自分の趣味に合わせてリフォームやリノベーションを行いたいものです。リフォーム費用を売却価格に上乗せできない可能性もあるので、リフォームを考えている場合は事前に不動産会社に相談すると安心です。

また、可能であれば空室にするようにしましょう。空室であれば、買い手が気を使わず隅々まで見ることができます。気になる箇所を全てチェックできたほうが、懸念点が残っているよりも、内覧が購入につながる可能性が高まります。また、内覧時に売主の都合が付かなくても不動産会社の担当者に対応してもらえる点も空室のメリットです。

空室時は家具や家電などを移動したあとの汚れが目立つ場合もありますので、ハウスクリーニングを行うことがおすすめです。

応対を見直す

内覧時の対応を不動産会社の営業担当者に任せっきりにしている場合は、営業担当者と一緒に案内するようにしましょう。基本的な説明は営業担当者に任せてよいですが、内覧者から質問があった場合、売主は的確に答えられるようにしておきましょう。

加えて、売主だからこそ分かる生の声を伝えられると納得感が強まりますよ。特に以下のような質問は尋ねられることが多いため、準備しておくとよいでしょう。

・隣人の騒音や治安などの周辺環境
・水回り、収納などの使い勝手
・住んでいて便利だと感じる点

虫眼鏡を持つ男性と家の模型

どうしても売れないときは?

「考え得る対処法を全て試したけれど一向に売れる様子がない」「事情があって一刻も早く売却したい」という場合は、不動産会社による「買取」という選択肢を検討しましょう。買取とは、売却物件を不動産会社に直接買い取ってもらうことを指します。

買取のメリットは、すぐに現金を得ることができる点にあります。買取査定を受け、不動産会社との売買契約を交わせば、早くて数日で物件を現金化することができますよ。

ただし、買取価格は市場価格の約7割程度になる点に注意が必要です。売却価格にこだわる場合は、実績のある信頼できそうな不動産会社に仲介を依頼することで売却できないという状況を回避しましょう。

将来への備えはお早めに!

住まいを売りたいときにスムーズな売却をするためには、事前の準備が大切です。内覧を増やし、かつ内覧を購入につなげるためのポイントを押さえて準備することは、将来のスムーズな売却につながります。老後の準備、実家の相続などで、いずれ住まいを売却する予定があるのなら、将来を見据えて準備を始めておくとよいでしょう。

今からでもできることとして、不動産会社の査定を受けることや、近い条件の物件の相場価格を知ることが挙げられます。あらかじめ相場価格を把握することで、スムーズに売却するための対策が立てやすくなりますよ。

三井のリハウスでは、多くの実績から得た知識でお客さまの不動産取引をサポートいたします。三井のリハウスで取引される全てのお客さまを対象として、売却および購入検討物件の住宅設備や建物の状態を無償で調査したり、引渡し後の一定期間は不備の補修費用を負担したりなどのサービスを提供しています。こちらのサービスは、専属専任媒介契約や、専任媒介契約だけでなく、一般媒介契約での売却を検討する方も対象です。家がなかなか売れなくて悩んでいる方は、ぜひ一度三井のリハウスに相談してみてはいかがでしょうか?

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山本直彌

さくら事務所 マンション管理士。マンション管理士、管理業務主任者、マンション維持修繕技術者、宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。マンション・ビル管理、不動産仲介、マンション管理コンサルタントなど、不動産の多岐にわたる業務に従事している。
https://www.sakurajimusyo.com/