引越しのやることリストをご紹介!スムーズに引越すための準備や手続きについて解説

引越しの準備は予定日の1か月半前ぐらいから始めるのが一般的です。今回は引越し前から完了後まで、段階に分けてやるべきことを解説していきます。この記事を参考に、必要な手続きや手順を把握して効率的に引越しを進め、気持ちよく新生活を迎えましょう。

目次
  1. 引越しをスムーズにするためにやることは?
  2. 引越しを決めたらすぐにやることは?
  3. 引越しの1か月前から1週間前までのやることリスト
  4. 引越し前日までのやることリスト
  5. 引越し当日のやることリスト
  6. 引越し後のやることリスト
  7. 引越し時には「やることチェックリスト」を活用しよう!
記事カテゴリ 売却 購入 住み替え
2023.12.01

引越しをスムーズにするためにやることは?

転勤や異動などで引越しが必要になったとき、引越し業者の手配に始まり、荷造りやライフライン、転出・転入届の手続きなど、やることが多くどこから手を付けてよいか戸惑いますよね。

引越しをスムーズに進めるためには、やることリストを作り、漏れのないように1つずつこなしていくことが大切です。今回は、やるべきことを時期ごとに分け、それぞれの段階でどのような作業が必要なのかをご紹介します。

引越し作業をする家族

引越しを決めたらすぐにやることは?

スムーズに引越し作業を進めるためにも、引越し予定日の1か月から1か月半前を目安に、準備を開始するようにしましょう。引越し前のやることリストは以下の通りです。

・引越し業者を決める
・駐車場の契約を解約する

[ 1 ] 引越し業者を決める

新居が決まり、入居日と住んでいる家の退去日が決まったら、早速引越し業者を決めましょう。繁忙期の2~4月は予約が取りにくいため、なるべく早めに探し始めることがおすすめです。繁忙期以外でも土日や祝日、大安、日中の時間帯などは人気が高いため、予約が取りにくいことがあります。また、引越し業者を決める際には、見積もり額やその内容から判断するのが一般的です。見積もりは1社ではなく複数社に依頼し、比較するようにしましょう。

●引越しにかかる費用に関する記事はこちら
引越しにかかる費用は?人数別の相場や安く抑えるコツを解説!

[ 2 ] 駐車場を解約する

駐車場を契約している場合は、早めに解約の届け出をしましょう。一般的に、駐車場は解約の1か月前まで、契約によっては2か月から3か月前までに告知が必要とされています。事前に契約書の記載を確認しましょう。

引越し時のダンボールとガムテープと軍手

引越しの1か月前から1週間前までのやることリスト

ここからは、引越しの1か月前から1週間前までに行うことを見ていきましょう。この期間に主にやるべきことのリストは以下の通りです。

・不用品を処分する
・新居で最低限必要なものを手配する
・役所へ転出届を出す
・転校・転園の手続きをする
・ライフラインの手続きを行う
・インターネット・固定電話などの手続きをする
・郵便物の転送手配をする

[ 1 ] 不用品を処分する

引越しの際には多くのごみや不用品が発生しますが、なかでも粗大ごみは早めに処分するようにしましょう。粗大ごみを捨てる際は、自治体や専門の業者への連絡が必要です。予約は、各自治体の担当窓口へ電話かインターネットでもできます。

しかし、引越しの多い時期は粗大ごみ回収の予約が埋まっている場合があり、回収が難しいこともあるため、粗大ごみの処分の依頼は、1か月前には手配するようにしましょう。粗大ごみや不用品を処分しきれないと、一旦新居へ持っていくものが多くなって引越し費用がかさんだり、新居のスペースが取られてしまったりすることがあるので、早めに整理をすることが大切です。

[ 2 ] 新居で最低限必要なものを手配する

新居に持っていくものを選別し、不要なものを処分できたら、新居で最低限必要な生活用品を手配しましょう。新居で必要なものを先に全て用意してしまうと、引越しがかえって大変になってしまうことがあるため注意が必要です。

家具や家電製品などの買い替えを検討する場合には、新居の部屋のサイズや天井の高さなどをあらかじめ把握しておきましょう。また、実際にどういった配置にするのかも決めておくと、重い家具や家電を引越し業者の人に決めた位置に運んでもらえるので、負担を軽減できますね。

引越しの手続きに必要な住民異動届と家族の模型

[ 3 ] 役所へ転出届を出す

旧居とは異なる市区町村へ引越しする場合は、「転出届」の提出が必要です。転出届を提出したときに発行される「転出証明書」は、新居の役所・役場に転入届を届け出する際に必要となるため、必ず転出の手続きを行っておきましょう。転出届は一般的に引越しの14日前から届け出ることができます。なお、転出届の届け出を行うついでに、「印鑑登録」も抹消しておくと、より効率的に手続きを行えますよ。

マイナンバーカードを持っている場合は「転入届の特例」により、転出証明書なしで転入届の手続きが行えるため、転出証明書は交付されません。ただし、マイナンバー通知カードの場合は、通常と同じく、転出証明書が必要になるので注意しましょう。

●引越しに必要な手続きに関する記事はこちら
引越しで必要な手続きとは?時系列順に解説

[ 4 ] 転校・転園の手続きをする

就学している子どもがいる場合には、転校や転園の届けが必要です。引越しが決まった段階で、早めに学校や保育園、幼稚園に転校や転園する旨を連絡しましょう。

小学校、中学校、高校の転校手続きは、新居が旧居と同じ市区町村かどうか、公立か私立かでも異なります。遅くとも引越しをする1か月前までに通っている学校の担任の先生に伝え、「在学証明書」と「教科書給付証明書」をもらっておきます。この2つの書類と引越し先の役所で発行してもらう「入学通知書」を転校先の学校に提出するため、学校から受け取ったら、大切に保管しておきましょう。

[ 5 ] ライフラインの手続きを行う

電気、ガス、水道などのライフラインの停止や開始手続きも必ず行いましょう。手続きができていない場合、新居ですぐに利用できないことや、不要な旧居分の請求が発生することがあります。

使用停止の手続きは引越しの1週間前、遅くとも2~3日前には終わらせておきましょう。使用停止の手続きでは、「名前」「現住所」「引越し日時」のほか、「お客さま番号」や「契約種別」といった情報が必要となります。また、今使っているガス機器を新居に持ち込みたい場合、新居でその機器が使えるかどうかも、管理会社や仲介した不動産会社にあらかじめ確認しておきましょう。

なお、電気、水道を開通・開栓、閉栓するときは事業者の立ち会いは基本的には必要ありませんが、ガスは開栓するときに立ち会いが必要になります。ガス開栓の立ち会いは予約が必要なので、スケジュールの調整に注意して早めに予約するのがおすすめです。

引越しの住所変更手続きをする夫婦

[ 6 ] インターネット・固定電話などの手続きをする

インターネットや固定電話についても、それぞれ移転や停止、開始の手続きを行う必要があります。それぞれの手続きについて見ていきましょう。

インターネット
インターネットの場合、移転先では現在使っている回線やプロバイダーが利用できないことがあるため、あらかじめ移転先で利用できるインターネット回線の確認が必要です。移転先でも同じ回線事業者であれば住所変更のみの手続きとなりますが、工事の立ち会いなどは必要になります。また、事業者が異なる場合は、現在の回線事業者とプロバイダーを解約し、新たな事業者とのプロバイダー契約が必要です。

また、引越し先によっては、回線設備が住宅内に整っておらず、工事が必要になるケースもあります。工事が必要な場合も考慮して、引越し後すぐにインターネットを利用したい方は、1か月前には解約と申し込みの手続きを始めましょう

固定電話
固定電話の移転手続きを行う場合は、電話事業者へ直接電話をかけるか、もしくはインターネットから手続きを行います。なお、現在の住居と新居で管轄エリアがNTT東日本からNTT西日本のように変わる場合と、NTTから違う事業者へ変更する場合はそれぞれ手続きが異なります。その際は解約と新規契約の両方の手続きが必要になるため、申し込みを早めに済ませておきましょう。

[ 7 ] 郵便物の転送手配をする

郵便物の受け取りでトラブルにならないために、引越し前の旧居に届く郵便物が新居に届くように転送の手配を行いましょう。転送手続きは、必要事項を記入した転居届の用紙を最寄りの郵便局へ提出するか、ポストへ投函する、あるいはインターネットでも手続きができます。転送期間は、届け出日から1年間です。

また、宅配便も事業者によっては転送手続きをすることで、旧居宛のものを新居に配達するサービスを提供している場合もあります。

引越しの準備をする母親と子ども

引越し前日までのやることリスト

引越し前日までの主なやることリストは以下の通りです。

・冷蔵庫・洗濯機を水抜きする
・掃除をしてごみを処分する
・あいさつ用の手土産を用意する

引越し用のミニチュアの掃除道具

[ 1 ] 冷蔵庫・洗濯機を水抜きする

冷蔵庫や洗濯機は、搬入前に水抜きが必要です。ここでは、それぞれの方法を見ていきます。

冷蔵庫
冷蔵庫は、引越しの前日に電源を切っておき、「水抜き」・「霜取り」をします。この作業を行わずに運搬してしまうと、製氷機内の氷や、蒸発皿の水が漏れて、ほかの荷物をぬらしてしまう可能性があります。霜が溶け切るには、時間がかかるため、遅くとも前日には電源を切っておくのがおすすめです。

洗濯機
洗濯機は常に水がたまっている部分があるため、搬出前に水抜きをする必要があります。給水ホースと排水ホースの水を抜いて取り外し、洗濯機の中は乾拭きをして中に電源プラグをしまっておきましょう。詳しい水抜きの方法は、取扱説明書で確認できます。

[ 2 ] 掃除をしてごみを処分する

持ち家から引越しする場合でも、売却や賃貸住宅として貸すことがあるので、可能な限りきれいに掃除を済ませ、ごみを処分しましょう。

引越し業者と女性

[ 3 ] あいさつ用の手土産を用意する

引越しのあいさつは、現在の住居でお世話になった近隣へのあいさつと新居でのあいさつがありますが、まずは現在の住居でお世話になった方にあいさつするための手土産を用意しておくとよいでしょう。

新居であいさつ回りをする際は、一戸建ての場合は両隣や前後のお宅、自治会など、アパートやマンションの場合は上下階と両隣、管理人にあいさつを行うことが一般的です。

なお、単身者の引越しの場合は防犯の観点からあえてあいさつをしないケースもあります。最近はあいさつをしない人も増えていますので、近隣へのあいさつの有無は、自分で判断するようにしましょう。なお、判断に困るときは、一戸建てなら自治会、マンションなら管理会社や管理人に相談してもよいでしょう。

●ご近所あいさつのマナーに関する記事はこちら
新居に引っ越したときのご近所への挨拶はどのようにする?

引越し当日のやることリスト

ここでは、引越し当日に行うことをご紹介します。引越し当日の主なやることリストは以下の通りです。

・新居を掃除する
・引越し業者に料金を支払う
・ガス開栓の立ち会いをする

引越し後の鍵と新居の模型

[ 1 ] 新居を掃除する

荷物を搬入する前に新居をきれいに掃除することで、細かい傷や破損している部分を発見できる場合があります。新居に傷や破損部分を発見した場合は、その箇所の写真を撮って残しておくとよいでしょう。写真として残しておくことで、新築住宅の補修を依頼するときに役立ちます。

引越し当日からしか新居に入れない場合は、時間は限られますが、引越し業者が荷物搬入の準備をしている間に清掃するようにします。

引越し後のきれいな新居

[ 2 ] 引越し業者に料金を支払う

引越し業者を利用した場合は、通常、搬入の完了を見届けた後に引越し料金の支払いをします。ただし、料金を支払うタイミングは、搬入作業の開始前や引越し後など引越し業者によって異なりますので、確認しておきましょう。

[ 3 ] ガス開栓の立ち会いをする

引越し当日から調理やお風呂を使用するためには、ガスの開栓が必要です。そのため、ガス開栓の立ち会いを引越し当日に予約しておくのが一般的です。引越し当日は、荷物の搬入で室内が煩雑になっていますが、キッチン周りは開栓作業の確認ができるようにできるだけ荷物を置かないようにします。なお、ガス機器を自分で用意する場合も、開栓にガス事業者の立ち会いが必要です。

引越し後のやることリスト

引越し後にも、必要な作業や手続きがいくつもあります。引越し後の主なやることリストは以下の通りです。

・転入届・転居届を出す
・マイナンバーの住所変更手続きをする
・子どもの転園・転校手続きをする
・勤務先へ届け出る
・車やバイクの登録を変更する
・ペットの登録変更手続きをする
・運転免許証、パスポートなどの住所変更を行う

[ 1 ] 転入届・転居届を出す

新居へ引越したら、転入届または転居届を引越し後2週間以内に役所に届け出ることが必要です。旧居と新居が同じ市区町村内の場合は、転居届を提出します。

また、転入届の提出と同時に、以下のような手続きも行うと効率的です。

・マイナンバーの登録変更
・印鑑登録
・国民健康保険への加入
・国民年金の住所変更
・転園、転校の手続き
・児童手当の認定申請 など

[ 2 ] マイナンバーの住所変更手続きをする

本人確認書類でもあるマイナンバーは、引越しても番号は変わりませんが、マイナンバーカードやマイナンバー通知カードに記載されている住所の変更が必要です。

新居のある役所に引越しから2週間以内に転入届や転居届を提出し、その日から90日以内にマイナンバーカードの住所変更手続きを済ませる必要があります。いずれかの期日がすぎてしまうとマイナンバーカードそのものが失効してしまうので注意しましょう。

[ 3 ] 子どもの転園・転校手続きをする

就学している子どもがいる場合、転入先での手続きが必要です。市区町村の役所で手続きを済ませ、必要な書類を発行してもらった後、引越し前の学校で受け取った書類と併せて新しい保育園や幼稚園、学校へ提出します。

[ 4 ] 勤務先へ届け出る

勤務先へ住所変更を届け出ます。住所変更を行わないと、社会保険の手続きや通勤手当の支給などに支障が出るので、忘れずに行うようにします。なお、各種手続きに準備が必要なので、引越しする前に勤務先に引越しする旨は知らせておきましょう。

正式な手続きに住民票や住所変更後の運転免許証などの身分証明書が必要な場合もあります。引越し後、役所で手続きを行い、新しい住民票が準備できてから正式な届け出をしましょう。

[ 5 ] 車やバイクの登録を変更する

車やバイクを所有している人は、登録変更が必要です。車の場合は、車検証の住所変更や車庫証明の手続きを行う必要があります。バイクの場合は、バイクの分類によって手続き先が異なります。125cc以下の原付は、市区町村で住所変更の登録手続きを行い、126cc以上の軽二輪や小型二輪は国土交通省の陸運支局で行いましょう。

引越し予定の犬と飼い主

[ 6 ] ペットの登録変更手続きをする

犬や特定動物を飼育している人は、引越し後に登録変更手続きが必要になります。新居のある役所や役場または保健所で申請し、「鑑札」を受け取りましょう。鑑札とは、厚生労働省が定めた許可証をいいます。鑑札には1匹につき登録料3,000円が必要となります。

[ 7 ] 運転免許証、パスポートなどの住所変更を行う

運転免許証や各種資格の証明書も住所変更が必要です。通常、免許証や資格証明書の住所変更では新しい住所の住民票が必要なため、転入届や転居届を提出した際、住民票を必要な枚数取得しておくとよいでしょう。

パスポートは引越しで住所が変わっても、手続きや申請は必要ありません。住所を変更する際は、記載されている引越し前の住所を2重線で消し、新しい住所を記入しましょう。ただし、氏名や本籍地が変わる場合は手続きが必要です。

引越し後、ソファに座る家族

引越し時には「やることチェックリスト」を活用しよう!

ここまで、引越しの際に必要なことをご紹介してきました。引越しは、引越し前から引越し後にかけてやらなくてはならないことが多く、何から手を付けたらよいか戸惑うものです。

ご紹介した「やること」を確認しながら1つずつこなしていくことが、作業や手続きの漏れを防ぐことにつながります。こちらの記事を参考にしながら引越しプランを立て、気持ちよく新居生活をスタートさせましょう!

三井のリハウスでは、査定や、売却の仲介に加えて引越しのサポートも行っています。それぞれに合った、信頼できる引越し業者や特典もご紹介していますので、ぜひご利用ください。

●三井のリハウス引越しサポートはこちら

●不動産売却をご検討中の方はこちら

●査定のお申し込みはこちら

秋津智幸

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。物件の選び方や資金のことなど、不動産に関する多岐のサポートを行なう。