住まいと暮らしのQ&A ~転職×住まい編~

マイホームの買い替え。マンションと戸建て、どちらを選ぶべき?

目次
  1. マンションと戸建ての「費用」の違いって?
  2. マンションと戸建てで「住環境」にも違いがある?
  3. 将来の「資産価値」も考えよう!
2021.03.18 /Vol.2
  • リラ

    住まい探しの妖精。よりよい住まいを求めて、いつもいろんなお部屋を見て周っている。住まいに関する情報がつまった大きなリュックとお家型のカチューシャがチャームポイント。

  • リョウ・カナ

    結婚6年目の夫婦。
    3歳と8か月の子どもがいる。リョウの転職が決まり、現在住んでいる分譲マンションから一戸建てへの住み替えを検討している。

リラ(笑顔)
あれあれ?そこのおふたり、もしかしてお家のお悩み〜??ボクは理想の物件を探して旅をしている妖精のリラだよ!お家のことなら、なんでも聞いて!
リョウ(驚く)
わっ、びっくりした!
カナ(困り顔)
妖精?!すごい〜!最近、夫の転勤が決まって通勤しやすいエリアへマイホームを買い替えることにしたんだけど、マンションと戸建てのどっちがいいか迷っているのよね
リョウ(困り顔)
僕は、子どもがのびのびできる戸建てのほうがいいなあ
前の職場より休みをしっかり取れるから、新居では子どもたちとたくさん遊ぶのが夢なんだ!
カナ(困り顔)
でも私は、2階があったり庭付きだったりすると、家事が増えて大変になるんじゃないかって心配で…
リョウ(困り顔)
家事ならもちろん、僕も手伝うし…大丈夫なんじゃないの?
リラ(笑顔)
確かに、戸建てはペットと暮らしたり、リフォームの範囲を制限されなかったりなど、マンションよりも自由度が高い分、自分でしないといけないことは多くなるんだよね〜。でも、家事の負担はちょっとした工夫で減らせるよ!
カナ(驚く)
えっ、そうなの?本当?
リラ(笑顔)
ほかにも、マンションと戸建てにはそれぞれのメリットがあるよ。しっかり比べるには「費用」「住環境」「将来の資産価値」という、3つのポイントに注目してみようね!

マンションと戸建ての「費用」の違いって?

住まい選びをしている人にとって「マンションと戸建てのどちらがよいのか」というのは、悩みどころの1つだよね。それぞれにどのようなメリットがあるのか、重要な3つのポイントから詳しく紹介するよ!

住まいにかかるお金は購入費のほかに、メンテナンス費や税金といった購入後にかかるお金もあるんだ。マンションと戸建てそれぞれにかかる費用の違いを見てみよう!

家と電卓

まずは購入費!

住まいの価格は、住宅の広さや立地、住宅ローンの金利など、細かな条件によって決まるから、マンションと戸建てのどちらの方がお得!とはいいきれないんだよね。

それと、マンションにも戸建てにも、それぞれだけにかかるお金があるよ。
新築マンションの場合は、購入時に「修繕積立基金(修繕積立準備金とも)」として、将来のメンテナンス費用をある程度まとめて最初に支払う場合がある。
金額は、70㎡ぐらいの部屋なら大体30万円からが目安だよ。戸建ての場合は、建物代だけではなく土地代もかかるよ。

メンテナンス費用

マンションでは、建物を維持管理するために管理費と修繕積立金を物件の購入者から集めるんだ。どちらも金額は物件によって違うけど、管理費は月1万5千円程度、修繕積立金は建物の築年数に応じて金額が上がっていくのが一般的だね。大規模な修繕の場合は、さらに一時金を集められることもあるよ。

戸建ての場合は、建物のメンテナンス費用を自分で準備しておく必要がある。メンテナンスが必要な箇所は、築年数によってさまざまだけど、数万円で済むものから、リフォームになると数百万円かかるものまであるよ。

固定資産税の負担が少ないのは?

所有する建物と土地にはそれぞれ「固定資産税」がかかるんだけど、マンションよりも戸建てのほうが優遇措置の恩恵を受けられるといえるかもしれないね。その理由は、建物が建っている土地には200㎡までなら土地の評価額が1/6まで評価が下がる優遇措置があるからなんだよ。
マンションは土地の持分が少ないので、戸建ての方が土地の優遇措置の恩恵を受けやすいってわけ!

ただし、新築の場合は建物部分にも優遇措置があって、マンションは新築から最長5年間、戸建ては新築から最長3年間、1/2まで減税されることになっているんだ。この場合、マンションのほうが恩恵を受けやすいといえるね!

ここまでのお話をまとめると、マンションは支払う固定費が多い一方、管理を委託している場合は、建物の維持管理は管理会社が請け負ってくれるのがメリットといえるね。

反対に、戸建ての場合は維持管理も費用も全て自分だけでまかなうことになるけど、そうしたことが苦にならない人にとっては、自由度が高く快適といえるんじゃないかな!

カナ(笑顔)
かかる費用そのものを比べるのも大事だけど、維持管理の手間というのも大きなポイントね
リョウ(笑顔)
僕は結構まめな性格だから、戸建てのメンテナンスも頑張れるかも?
リラ(笑顔)
じゃあ、次は「住環境」について比べてみるよ〜!

マンションと戸建てで「住環境」にも違いがある?

マンションと戸建てって、建物の構造も、お隣との距離も違うよね。だから、生活面でもそれぞれに大きな違いがあるんだ。

リビングに座る家族

マンションのメリットと注意点

マンションは基本的にワンフロアだから、動線がシンプルなのがメリットだよ。洗濯物を運んだり、配膳をしたりといった家事がラクにできるし、小さな子どもがいる場合も目が届きやすいのが安心だね。

それから、エレベーターやエントランスなど共用部分の管理をしてもらえること、オートロックや常駐管理人などセキュリティが充実していることも、マンションならではのうれしいポイント!

さらに、24時間ゴミ出しできるごみ置き場や、宅配ボックス、キッズルームなど、忙しい共働き世帯をサポートしてくれる設備が付いた物件も豊富に揃っているんだ〜。

だけど、注意したいのは、ほかの住戸と密接しているから上下左右の騒音が聞こえやすいこと。内見するとき、音がどのくらい伝わるかを確認してみるといいよ。

戸建てのメリットと注意点

建物が独立している戸建ては、騒音やプライバシーの問題が少ないことがメリットだよ。小さな子どもがいるおうちにとって、遊ぶ声や足音は心配の種。だけど、騒音が周囲に伝わる心配が少ないから、のびのび遊ばせてあげられるね!

それから、注文住宅の場合は、デザインや設備にこだわることもできるよ。「和モダンな雰囲気の家にしたい」「パントリーやランドリールームを付けたい」などなど、理想を叶えてお気に入りの我が家にしちゃおう!
その後、子どもが成長・独立したり、二世帯で住むことになったりと家族構成の変化を迎えても、建て替えやリフォームで柔軟に対応することができるのもいいね。

注意点は、建物や庭の維持管理を自分で行わなければいけないことだね。2階以上の戸建ては家事の負担もかかりやすくなるけど、間取りや動線に工夫をすると、負担を軽くすることができるよ。
たとえば「洗濯・物干し・収納をすべて1階にまとめて移動を減らす」「キッチンと洗濯スペースが隣り合った間取りにして、ながら家事をしやすくする」など。アイデアを検討してみましょう。

まとめると、マンションは騒音やプライバシー面の注意が必要な一方、機能的で暮らしやすく、管理面も充実しているのがメリットだね。戸建ては、自分たちらしい暮らしをのびのび楽しめるかわりに、維持管理にきちんと向き合う必要があるよ。

家のことに割ける時間がどのくらいあるか、小さな子どもがいるかといった点から、適しているほうを選ぶといいね!

カナ(驚く)
どちらの住環境にもメリットと注意点はあるけど、家族構成やライフスタイルに応じて選べばいいのね!
リョウ(笑顔)
うん、だんだんイメージが絞り込めてきた気がするぞ〜
リラ(笑顔)
それじゃあ、最後は「資産価値」についてチェックするよ〜!

将来の「資産価値」も考えよう!

長く住み続けるつもりで購入した住まいでも、将来何らかの理由で手放すことがあるかもしれないよね。その場合、マンションと戸建てでは資産価値にどんな違いが表れるのかも知っておこう!

悩むカップル

マンションは立地条件がカギ

建物は、時間が経って老朽化するほど資産価値が下がるのが一般的だよ。マンションの場合、新築から47年経つと税法上の価値はゼロになるんだ。これは、あくまで税金を計算するためのもので、築50年の物件でもきれいな物件もあるし、新しいマンションの中には100年住めるっていう物件もあるんだけどねっ!

特に、立地がよく、眺望や日当たりなど人気の条件が揃っていると値崩れしにくい、地域の再開発や新駅ができるなど利便性がアップすると価値が高まる、ということもある。
いずれにしても、売却はなるべく老朽化する前に行ったほうがいいね。

戸建てはメンテナンスで価値をキープ

戸建ても一緒で、税法上では木造戸建ての価値は22年でゼロとみなされやすいんだ。
ただ、これもあくまで税金の計算上の話だから、修繕やリフォームをすれば建物の価値は維持できるし、土地の資産価値は下がらないという点は、戸建て独自のメリットといえるよ!

カナ(笑顔)
マンションと戸建てをしっかり比較できたわね
戸建てでも、間取りや動線を工夫すれば家事の負担を減らせるって分かって安心した!
リョウ(笑顔)
2人で家事を分担するとはいえ、もちろん負担は少ない方がいいからね
こういう工夫をしっかりできれば、うちにはやっぱり戸建てが向いてるんじゃないかな?
リラ(にっこり笑顔)
子どもと一緒に、のびのび遊べるね〜♪
だけど、ここで紹介したのはあくまで一般的な違いで、実際は物件ごとに細かな違いがあるんだ。気になる物件や間取りは実際に見学してみて、現地の様子をしっかり確認してね。
分からないことや不安なことは、遠慮せず不動産会社へ聞いてみて!
カナ(笑顔)
家族みんなで楽しく暮らせるように、しっかり吟味しなくちゃ。
リラちゃん、今日はありがとう!