不動産の相場を知りたい!サイトを利用して自分で調べる方法

家の売却を検討しているとき、相場が分かっていれば、売却価格の設定に役立ちます。また、不動産会社に査定を依頼する際に、提示された査定額が妥当かどうかを判断できます。この記事では、不動産の相場を調べることができる3つのサイトに関して、サイトごとの特徴や違いなどを説明していきます。

目次
  1. 不動産の相場を調べるには?
  2. [ 1 ] 物件検索サイト
  3. [ 2 ] レインズマーケットインフォメーション
  4. [ 3 ] 土地総合情報システム
  5. 相場が分かったら査定を受けてみよう
記事カテゴリ 売却
2022.04.04

不動産の相場を調べるには?

不動産会社に住宅の査定をお願いして、「提示された価格はどの不動産会社でも妥当なのか」と疑問に思ったことはありませんか?そんなとき、大まかな相場を知っていれば、不動産会社の査定額が適切かどうかを判断することが可能になります。また、自分で家の相場を把握していれば、今後家を売り出す際に売り出し価格を決める目安にもなります。

不動産の大まかな相場はインターネットの専用サイトを利用することで調べることが可能です。不動産の相場を知るために利用できる主な専用サイトは、次の3つのサイトです。

・物件情報サイト
・レインズマーケットインフォメーション
・土地情報総合システム

今回は、不動産の相場を自分で調べたい人に対して、上記の3サイトについて、その特徴や違いを解説していきます。

マンションと電卓と地図

[ 1 ] 物件検索サイト

不動産の相場をサイトで調べる1つ目の方法は、各不動産会社が運営する「物件検索サイト」に掲載されている物件の売り出し価格から調べる方法です。物件検索サイトでは、現在売り出し中の物件の情報が掲載されています。掲載情報のなかから売りたい物件に似た条件の物件がいくらで売り出されているかを調べることで、大まかな相場が分かります。いくらで売り出されているかを確認するときに、参考にしたい主な条件は次の通りです。

・最寄り駅
・最寄り駅からの距離や時間
・広さ(=平米単価や坪単価など)
・築年数
・間取り

このような条件をもとに、売りたい家に近い条件の物件を探し、その物件がいくらくらいの価格で売り出されているのかを確認しましょう。また、大まかな地域と物件種別を入力することで、相場や購入検討者情報が見られるサイトもあります。

●相場や購入検討者情報を知りたい方はこちら
【三井のリハウス】不動産売却・査定・相談

なお、物件情報に掲載されている売り出し価格は、あくまで売主の希望価格です。そのため、実際の売却価格は売り出し価格より安くなる場合があることを想定しておきましょう。

スマートフォンで住宅情報を検索している人

[ 2 ] レインズマーケットインフォメーション

不動産の相場をサイトで調べる2つ目の方法は、「レインズマーケットインフォメーション」から売りたい物件と似た物件の売買情報を確認する方法です。レインズマーケットインフォメーションは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営しています。このサイトは、不動産業者が情報を共有し合うためのサイトで、国土交通省の指定流通機構である「レインズ」の成約物件情報をもとに、一般向けに一部の情報が公開されているものです。

特徴は、売り出し価格が登録されている物件検索サイトとは異なり、不動産会社から収集した実際の売買取引価格(成約価格)が登録されている点です。そのため、売却を検討している物件周辺の売買事例をもとに、売却しようとしているマンションや一戸建ての物件のリアルな相場を調べることができます。

検索を行う際は、最寄り駅や築年数、間取りなど細かい指定検索ができます。また、過去2年間の市場動向がグラフで表示されるので、過去の推移が分かるのも特徴です。

ただし、個人情報保護のため、広い範囲での住所検索しかできません。このサイトを利用する際は、広い範囲での相場を把握するために使い、不動産会社の査定と大きな差がある場合は査定価格の根拠を確認するようにしましょう。

グラフと不動産

[ 3 ] 土地総合情報システム

不動産の相場をサイトで調べる3つ目の方法は、国土交通省が運営する「土地総合情報システム」から売りたい物件と似た物件の売買情報を確認する方法です。土地総合情報システムでは、不動産取引価格情報検索を行うことができます。

不動産取引価格情報検索を行うことで、土地・建物・宅地(土地と建物)が実際に売買された価格情報を閲覧できます。売買価格を知りたい不動産の種類・地域の情報を絞り込んで検索することで、取引価格(成約価格)を一覧表で閲覧できるのです。ただし、絞り込みを行うとき、対象とできるエリアの絞り込みは町名までとなります。

なお、土地総合情報システムに掲載されている情報には、不動産を実際に売買した人に対して実施したアンケート調査の結果が反映されています。アンケートの回答は任意であることも手伝い、データ量はレインズマーケットインフォメーションと比較すると少なくなるため、レインズマーケットインフォメーションの補足として用いるのがおすすめです。また、更新頻度もレインズマーケットインフォメーションと比較すると少なく、レインズマーケットインフォメーションのほうがタイムリーな相場を知ることができます。

家と紙とボールペン

相場が分かったら査定を受けてみよう

ここまで、専用サイトを使って、売りたい不動産の相場を自分で調べる方法をご紹介してきました。実際に紹介してきたサイトを利用して、売却しようと検討している物件の相場がつかめたら、簡易査定を受けてみましょう。

簡易査定は、築年数や面積などの物件情報や最寄り駅や周辺環境などの立地情報をはじめとする査定に必要な情報を送り、類似物件の取引価格をもとにして査定価格が算出される方法です。机上で行えるため、机上査定とも呼ばれます。また、基本的に費用をかけず無料で受けることができる査定(無料査定)です。

査定には、大きく分けて、AIですぐに結果がでるもの、不動産会社が机上で行うもの、一括査定サイトの3種類があります。AI査定は個人情報を提示せずに匿名査定とも呼ばれています。AI査定は机上査定や訪問査定と比べて精度が低いため、売却を迷っている人向けといえるでしょう。本気で売却を検討している人には、気になる不動産会社に直接依頼したり、複数の不動産会社から一括で依頼できる一括査定サイトを利用するのがおすすめです。

売りたい物件の相場が自分で把握できていれば、不動産会社が提示する査定価格が適切かどうかが判断できます。適切でないと判断した場合は、不動産会社にその根拠を問い合わせることもできます。このようなやりとりのなかから誠実で信頼できる不動産会社を絞り込むことも可能です。
自分で相場感をつかみ査定を行うことで、納得のできる不動産会社選びをしましょう!

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不動産鑑定士 竹内英二

株式会社グロープロフィット代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士をはじめとしたさまざまな資格を保有。不動産の専門家として、不動産鑑定やコンテンツのライティングなども行なっている。
https://grow-profit.net/