古家付き土地を売却するには?費用や税金、よくあるトラブルも解説

古家付き土地をスムーズに売却するには、境界の状況を把握して明確化するとともに、かかる費用や税金など、いくつかのポイントを押さえる必要があります。この記事では、古家と一緒に土地を売却する際のポイントや注意点を解説します。

目次
  1. 古家付き土地とは?
  2. 古家付き土地を売却するメリットとデメリット
  3. 古家付き土地にかかる解体費用は?
  4. 古家付き土地の売却に必要な費用と税金
  5. 古家付き土地を売却するときの注意点
  6. 【体験談あり】古家を残したいときは古家付き土地としての売却が有効
  7. 古家付き土地の売却は実績のある不動産会社へ依頼しよう
記事カテゴリ 売却 費用 税金 一戸建て 土地
2026.01.30

古家付き土地とは?

古家付き土地とは、築年数等からそのままでは住宅としての利用が難しい建物が建っている土地や、もう誰も住む予定がない建物が建っているような土地を指します。つまり、古家付き土地を売却するということは、古家と一緒に土地を売却することを意味します。

資産価値の低い建物が建っていることから、更地に比べると成約価格が下がったり、古家の状態次第では購入者が見つかりにくかったりする傾向があります。その一方で、古家付き土地は建物が建っている状態で土地が売却されているため、土地を購入したい人と中古住宅を購入したい人のどちらのターゲットにもアプローチできる場合があります。

更地にして相場に近い売り出し価格で売却活動を行う方法もありますが、古家を解体するには解体費用がかかるため注意が必要です。

古家付き土地に関する売主と買主のメリット

古家付き土地を売却するメリットとデメリット

古家付き土地を売却するには、かかる費用や税金に関する点に加え、売却のしやすさなどの観点からメリットとデメリットが挙げられます。それぞれのメリットとデメリットについて、表にまとめました。

比較項目古家付き土地として売却する場合
メリット ・古家の解体費用がかからない
・固定資産税等が軽減される
・「3,000万円特別控除」が適用される可能性がある
デメリット ・建物の状態次第では、買主が見つかりにくい
・成約価格が低くなる傾向がある

以下でそれぞれの内容について詳しく解説します。

メリットとデメリットを紹介する担当者

メリット

古家付き土地を売却するメリットとして、解体費用がかからない点が挙げられます。通常、土地を売却する場合は、建物を解体して更地にする必要がありますが、古家付き土地として売却すると建物の解体費用がかかりません。

また、古家が土地上に建っていることにより「住宅用地の特例」が適用されることで、更地としての売却に比べて、固定資産税等が軽減されるというメリットもあります。ただし、2015年に施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」にもとづいて、特定空家等に指定され、勧告を受けると、住宅用地の特例措置が利用できなくなるので注意が必要です。また、2023年からは、特定空家等の前段階にあたる「管理不全空家等」も、指導・勧告の対象となっているため、併せて確認しましょう。

●土地の固定資産税の計算方法や特例についてはこちら

居住している、もしくは居住していた古家と一緒に売却する際は、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例(以下、3,000万円特別控除)」が適用される可能性があります。3,000万円特別控除が適用されると、売却時の譲渡所得から最高で3,000万円を控除できるため、節税効果は大きいでしょう。

●居住用財産の3,000万円特別控除についてはこちら

デメリット

古家に建物としての資産価値がない場合、買主にとっては、古家の存在が購入に踏み切れない原因にもなり得るのがデメリットです。古家を解体する場合、費用は「解体を希望する側」の買主負担となることもあるからです。ただし古家の状態によっては、買主は購入後に居住することもできるため、むしろ喜ばれる可能性もあります。

買主が土地だけを活用したいと考えている場合や、古家の状態が悪く解体するしかない場合は、解体前提で値引き交渉されることがあります。そのため、結果的に売り出し価格よりも低い価格で成約するかもしれません。

●古民家売却を成功させる方法についてはこちら

古家付き土地にかかる解体費用は?

建物の解体費用は、「構造」「坪数」「立地条件」などによって決まります。木造住宅の場合、5万円~7万円/坪(廃棄物処理費用含む)くらいが費用の相場です。古い建物がある土地は、解体にどのくらいの費用がかかるのかを算出して、建物を解体するほうがよいのか、古家付きのまま売却するのがよいのかを判断することが大事です。

●家の解体費用の相場についてはこちら

建物を解体するイメージ

古家付き土地の売却に必要な費用と税金

古家付き土地を売却する際には、以下の費用や税金がかかります。

費用税金
・仲介手数料
・測量費等
・登記費用
・登録免許税
・印紙税
・譲渡所得にかかる税金

費用

古家付き土地の売却では、主に仲介手数料と測量費等の費用、登記費用がかかります。

仲介手数料
仲介手数料とは、不動産会社の仲介により土地の売買契約が成立した際に発生する費用です。宅地建物取引業法で「上限額」が定められており、不動産会社が自由に金額を設定してよいわけではありません。

測量費等
測量費等とは、土地の面積や境界を明確にするためにかかる費用です。実際の測量だけでなく、隣地土地所有者の立ち会いや境界の復元・設置など、多岐にわたります。土地を売却する際、売主には境界を明示する義務があるため、測量費等が発生します。

登記費用
登記費用とは、土地の売却に伴い登記簿上の情報を修正したり、抵当権を抹消したりする際に必要な費用を指します。古家付き土地の売却において売主が負担する可能性があるのは、登記簿上の住所と現住所が異なる場合の住所変更登記や、住宅ローン完済に伴う抵当権抹消登記にかかる登録免許税です。

●土地建物の売却についてはこちら

税金

古家付き土地を売却する際は、登録免許税と印紙税、譲渡所得にかかる税金を支払う必要があります。

登録免許税
登録免許税は、登記を行う際に課税される税金です。売主の場合は、一般的に住所変更登記や抵当権抹消登記が必要な場合にかかります。

印紙税
印紙税は、売買契約書に課税される税金です。納税額は、契約書に記載された金額によって異なります。

譲渡所得にかかる税金
譲渡所得にかかる税金とは、土地を売却して利益(譲渡所得)が発生した際に課税される所得税と住民税です。譲渡所得とは、土地や建物などを売却して得た所得のことで、所得税(復興特別所得税)と住民税をまとめて「譲渡所得税」と呼ぶこともあります。

●土地売却にかかる税金の種類についてはこちら

古家付き土地の売却にかかる費用と税金の計算

古家付き土地を売却するときの注意点

古家付き土地を売却するときは、売却後に買主との間でトラブルを起こさないための注意点があります。たとえば、境界の曖昧さ、土地の瑕疵(欠陥)をめぐる責任、残置物の放置などは、トラブルのきっかけになりやすいでしょう。スムーズに売却を進め、売却後も買主に満足してもらうためには、事前準備が必要です。以下で、それぞれの注意点について解説します。

境界を明示する

土地の境界が不明確なまま売却してしまうと、「隣地との境界が違う」「越境している」など、売却後にトラブルが発生する可能性があるでしょう。特に古家付き土地の場合、境界標が劣化していたり、測量図が古かったりするケースもあります。売却するには境界の明示が必要になるため、境界標があるかどうかを確認しておきましょう。

三井のリハウスでは、経験豊富な担当者が測量の手配から査定、売却活動、売買契約の締結までをサポートします。古家付き土地の売却を考えている方は、お気軽にご相談ください。

●古家付き土地の無料査定はこちら

インスペクションを行う

建物の瑕疵(欠陥)をめぐる責任問題に対しては、インスペクションが効果的です。古家付き土地を売却する際は、建物を修繕せずに現状のまま(現況有姿)で引渡すのが一般的です。しかし、建物や土地に不具合が見つかった場合には、買主が古家を解体予定だったとしても「契約不適合責任」を問われるリスクがあります。

契約不適合責任に関するトラブルを未然に防ぐためには、「ホームインスペクション(住宅診断)」が効果的です。「ホームインスペクター」と呼ばれる専門家が、建物の現状を細かく診断するので、買主の安心にもつながります。

土地だけでなく、建物内のごみも処分しておく

古家付き土地を売却する際の注意点として、建物内や庭先に、家具や家電、ごみなどを放置しないことも挙げられます。残置物が残ったままだと、処分費用をめぐって買主とトラブルになる可能性があるためです。

不用品やごみは、売却前に処分しておくことが基本です。特に現況有姿で引渡す場合は、清掃や整理をしっかり行っておくことで印象がよくなり、売却活動をスムーズに進めやすくなります。

古家付き土地を売却する際の注意点

【体験談あり】古家を残したいときは古家付き土地としての売却が有効

古家に思い入れがあるため解体せずに残したいというときも、古家付き土地として売却する方法がおすすめです。先述した通り、古家のみだと建物の築年数が古く、資産価値が低いことが一般的です。そのため、中古物件としてはなかなか買主が見つかりにくいこともあります。土地と一緒に売却することで、古家を解体せずに売却できることがあります。ここからは、三井のリハウスで実際に査定をし、古家付き土地を売却した方の体験談や口コミを一部抜粋してご紹介します。

【体験談の集計概要】
三井のリハウスが独自に集計した体験談を掲載しています。
募集期間:2024年3月1日~2024年3月31日
対象者:三井のリハウスで不動産売買をしたことがある方
回答人数:14,281人
調査方法:Webでのアンケート

【70代・古家付き土地の売却からマンションを購入した方の体験談】
担当の方には一軒家の売却からマンション購入まで大変お世話になりました。大変思い出のある家だったため、始めは中古物件として売りに出したのですがなかなか売れず、最終的に古家ありの土地で売りに出しました。しかし、担当者の方は最後まで私たちの「家を残したい」という思いに寄り添い、古家を使いたいという購入者さまを探してくださいました。また、価格面でもこちらの要望をしっかり聞いてくださり、交渉をしっかりしていただきました。マンション購入時も大変人気のある物件だったため、難しいかなと思っていたところ、三井のリハウスさんが売主さまへしっかり交渉してくださり、価格、場所、部屋、全てに満足できる新居を購入することができました。大変お世話になりました。ありがとうございました。

さまざまな体験談

古家付き土地の売却は実績のある不動産会社へ依頼しよう

古家付き土地を売却する際、建物自体に価値がないときは「土地の評価」が重要です。そのため、古家を解体するか否か、古家をリフォームするかなど、周辺の取引事例なども参考にしつつ判断してくれる不動産会社に、仲介を依頼するのがおすすめです。

特に、不動産売買の実績が多く、「古家付き土地」を販売した経験が豊富な不動産会社だと安心できます。三井のリハウスでは、100万件を超える取引事例と豊富な知見をもとに、古家付き土地の売却をサポートしています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

●古家付き土地の売却をご検討の方はこちら

監修者:三上隆太郎

株式会社MKM 代表取締役
大手ハウスメーカーにて注文住宅の受注営業、家業の建設会社では職人として従事。
個人向け不動産コンサルティング会社のコンサルタントやインスペクターを経験し、中古+リノベーションのフランチャイズ展開、資格の予備校にて宅地建物取引業法専属講師など、不動産業界に幅広く従事。
https://mkm-escrow.com/