家の査定はネットで受けられる?メリットや注意点、失敗しないコツをご紹介

家の査定はネットでも受けられます。この記事では、不動産査定を検討している方に向けて、ネット査定の種類や利用するメリット、依頼する際の注意点などをご紹介します。

目次
  1. 家の査定はネットでも可能!
  2. 家のネット査定の種類
  3. 家の査定をネットで受けるメリット
  4. 家の査定をネットで受ける場合の注意点
  5. 家のネット査定で失敗しないためには相場を調べるのがおすすめ
  6. 家のネット査定は売却への第一歩!
記事カテゴリ 売却
2024.01.04

家の査定はネットでも可能!

家の売却を検討している場合、まず行いたいのが家の査定です。査定を受けることで、おおよその不動産価値を知ることができるほか、売却時の資金計画にも役立ちます。また、実際に家を売却する際には、この査定で提示された査定額(査定価格)を参考に売り出し価格を決めることになるため、売却において査定は重要なステップの1つです。

この査定はあくまで家の価値を調べるためのもので、受けたら必ず媒介契約や売却を行わなければならないわけではありません。しかし、売却をまだ迷っている方にとっては、実際に不動産会社の担当者と会って話すのはハードルが高いと感じることもあるのではないでしょうか?

そんな方には、ネット査定がおすすめです。今回は、家のネット査定の種類やメリット、注意点などをご紹介します。

住宅模型と電卓

家のネット査定の種類

ネット査定には、匿名査定(AI査定)と、簡易査定(机上査定)の2種類があります。それぞれの特徴を比較し、自分に合った査定方法を選びましょう。

匿名査定(AI査定)

AI査定とも呼ばれる匿名査定は、物件の基本情報のみで査定が行われる方法で、個人情報の入力は必要最小限に抑えられます。匿名査定で入力する基本情報は、物件の面積・築年数・住所などです。これらの物件情報と、過去の膨大な取引情報をもとに、AIが査定額を導き出します。電話番号の登録は不要なので、営業担当者と直接連絡を取り合う負担がなく、気軽に査定を依頼できるでしょう。

三井のリハウスは、マンションの無料査定の1つとしてAI査定を行っています。過去100万件以上の取引事例に基づいたデータを使用しており、精度の高い査定額を算出できるのが強みです。売却をご検討中の方は、ぜひご活用ください。

●三井のリハウスのAI査定はこちら

簡易査定(机上査定)

簡易査定は、インターネット上で入力した不動産の所在地や、物件の専有面積、間取りといった基本的な物件情報などから不動産を査定する方法です。AI査定との大きな違いは、不動産会社の担当者が査定を行うという点で、査定額は通常、数日後に算出されます。またメールアドレス以外の電話番号といった個人情報も入力し、営業担当者とやり取りをする必要がある点も、AI査定との違いとして挙げられます。

一方で、AI査定と同様に、物件の築年数や間取りといった基本情報や類似物件の取引価格などで査定を行うため、営業担当者が実際に現地を訪れることはありません。

●家の査定に関する記事はこちら
不動産査定とは?方法や流れについて、不動産売却を成功させるポイントと併せて解説

●簡易査定のお申し込みはこちらから

家を査定している様子

家の査定をネットで受けるメリット

ネットで査定を受けるメリットは、主に次の2点です

・結果が出るまでが早い
・気軽に行える

結果が出るまでが早い

ネット査定では、簡易査定なら依頼から数日、AI査定では即時に査定結果を得られます。なぜならネット査定は、物件の基本情報や過去の取引といったデータのみを用いて査定を行うためです。ちなみに、不動産会社の営業担当者が現地を訪問して行う訪問査定では、結果を得られるまでに1週間程度かかることが一般的です。

気軽に行える

ネット査定は、パソコンやスマートフォンを用いて、24時間いつでも、どこからでも簡単に受けられます。時間と場所を選ばず、手軽に受けられるため、忙しい方でもすぐに査定額が分かるのはうれしいポイントです。また、査定を受ける際は情報をネットで入力するだけで、営業担当者を家に招いて対応する必要がないため、日程調整をする手間もかかりません。

一方、訪問査定ではより精度が高い分、物件を調査するのに30分~1時間ほどかかり、査定当日は立ち会う必要もあります。

査定担当者と一戸建てとマンション

家の査定をネットで受ける場合の注意点

さまざまなメリットがあるネット査定ですが、いくつかの注意点もあります。これらの注意点も踏まえたうえで、自分に合った査定方法を選択しましょう。

不動産会社から電話がかかってくる場合がある

簡易査定のように電話番号を入力するネット査定の場合、利用した後に不動産会社から電話がかかってくる場合があります。そもそも家を売却するかどうか意思が固まっていない段階で、不動産会社から電話がかかってくると困ってしまう方もいるでしょう。電話がかかってくることを避けたい場合は、電話番号を伝える必要がないAI査定の利用がおすすめです。

ただし、不動産会社からの電話のなかには、精度の高い査定を行うためのヒアリング目的でかけられるケースや、査定結果を直接伝えるものもあります。ヒアリングが目的の場合、ネット上のやり取りでは伝えにくかった情報も加味され、さらに精度の高い査定結果を得られるでしょう。

査定額は参考価格である

ネットでの査定は、過去の取引データから不動産の価格を予測する査定方法です。そのため、劣化や汚損、日当たり、騒音といった、物件を実際に見なければ把握できない条件を加味できません。現物を見なければ分からない項目まで含めた査定額を知るには、訪問査定を受ける必要があります。売り出し価格は査定額を元にして設定するため、家を売却することが決まっている方は、必ず訪問査定を受けましょう。

●三井のリハウスへの訪問査定の依頼はこちら

また、査定額は正確な成約価格ではなく、あくまでも参考価格です。実際の成約価格は、売主と買主の話し合いや交渉を通じて決定します。査定額は、売り出し価格を決める際の参考値として捉えるようにしましょう。

マンションと査定調査

家のネット査定で失敗しないためには相場を調べるのがおすすめ

ネット査定をうまく活用するには、提示された査定額の妥当性を判断できるかどうかがポイントとなります。判断するためには、相場価格を把握することが有効な手段の1つです。物件の相場価格を知るには、過去の取引価格から類推するほかに、いくつかの方法があります。ここからは、物件の売却相場を調べる方法をご紹介します。

土地総合情報システムで調べる

まずは、「土地総合情報システム」で、該当する市や区名、用途区分を選択・検索し、公示地価・基準地価・取引価格情報を調べてみましょう。

公示地価とは、国が毎年発表しているもので、一般の不動産売却や公共事業を行う際に、取得価格の基準として使われます。一方で基準地価は、各都道府県が調査をして、毎年発表している価格です。どちらも価格水準はほぼ変わりませんが、公示地価と基準地価では、発表される価格時点が半年ずれています。

また、取引価格情報では、国土交通省が行っている不動産取引事業者を対象にしたアンケートの結果をもとに、市場で取引された価格を知ることができます。ただし、アンケートが任意回答であり、実際の取引件数に比べるとデータの数が少ないため、ほかの複数の方法でも相場を調べるのがおすすめです。

●土地総合情報システムはこちら
国土交通省 | 土地総合情報システム

レインズマーケットインフォメーションで調べる

「レインズマーケットインフォメーション」というサイトから、相場を調べる方法もあります。このサイトは、不動産流通機構が運営しているもので、一般の方でも過去の取引データから抽出された相場情報を知ることができます。マイホームに近い条件の家が、どれくらいの値段で購入されたのかを調べ、物件の成約価格の相場をおおまかにつかみましょう

不動産会社のパンフレットやチラシで調べる

不動産会社のパンフレットやチラシで売り出されている物件のなかに、マイホームと似たようなものがないか確認するのもおすすめです。マイホームから近いエリアにある物件情報のなかから、間取り・築年数などの条件が似ている物件がいくらで売り出されているかを見れば、おおよその相場価格を把握できるでしょう。

固定資産税納税通知書で調べる

土地の相場であれば、「固定資産税評価額」から調べることが可能です。固定資産税評価額は、毎年郵送される固定資産税納税通知書に記載されています。実際の成約価格の相場を「実勢価格」といいますが、土地の固定資産税評価額との関係は以下の通りです。

公示地価 = 土地の固定資産税評価額 ÷ 70%
実勢価格 = 公示地価 × 1.1~1.5程度

公示地価とは、国が公表している土地価格のことです。まず、固定資産税評価額を0.7で割ることにより、公示地価水準の価格が分かります。さらに、実勢価格は郊外なら公示地価の0.9~1.1倍程度、都市部なら1.5~2.0倍程度であるため、間を取って1.1~1.5倍程度を公示地価に乗じることで、実勢価格に近い水準の価格が推測できます。

このように公示地価との関係性を利用することで、固定資産税評価額からいくらで売れそうかが分かりますが、あくまで目安とし、把握するようにしましょう。

ただし、上記の方法は土地部分のみに適用できるものであり、建物に関しては評価額と実勢価格に関係性がない点に注意しましょう。マンションの場合も同様です。

ネットでの家の査定

家のネット査定は売却への第一歩!

査定を受け、信頼できる会社であると判断したら不動産会社と媒介契約を結び、売却活動が始まります。しかし、査定を受けたからといって、必ず契約を結ばなければいけないわけではありません。そのため、家の売却をまだ迷っている方や、まずはどのくらいで売れるか知りたい方は、より気軽に受けられるネット査定を受けるのがおすすめです。

また、査定額はあくまで売り出し価格の参考となる値であるため、同じ金額で売り出す必要もありません。自身の希望価格や住宅ローンの返済状況、住み替えに必要な費用などを併せて、不動産会社と相談しながら売り出し価格を決めるとよいでしょう。また、ネットで相場についての情報収集もしておくことで、より具体的な売り出し価格のイメージが固まってきますよ。

三井のリハウスでは、100万件以上もの取引実績から積み重ねた経験や知見を生かして、精度の高い無料査定を受け付けています。ぜひお気軽にお申し込みください。

●三井のリハウスのネット査定はこちら

●AI査定はこちら

不動産鑑定士 竹内英二

株式会社グロープロフィット代表取締役。不動産鑑定士、宅地建物取引士をはじめとしたさまざまな資格を保有。不動産の専門家として、不動産鑑定やコンテンツのライティングなども行なっている。
https://grow-profit.net/