一軒家購入のタイミング

目次
  1. 家を購入する年齢とタイミングの“ひとつの目安”
2016.08.25

自分の家を買う、というのは人生のなかでもかなりの大きな決断でしょう

まだ自分には早いのではないか、いや、むしろ住宅ローンのことを考えれば、遅いのかもしれない、などと考え込んでしまう人も多いはずです。

マイホームの購入は個々の問題ですからタイミングも十人十色。しかし、あまりにも思い悩んでしまうという人は、マイホーム購入者の平均年齢を参考にしてみてはどうでしょう。

2016年7月8日、国土交通省が発表した「平成27年度住宅市場動向調査」(※1)によると、初めて住宅を取得した世帯の平均年齢は、注文住宅(新築)で平均38.5歳、分譲戸建住宅が平均37.6歳、分譲マンションでは平均39.2歳となっています。

つまり、だいたい40歳までをメドにして、はじめてのマイホーム購入という決断に踏み切る人が多いということです。

平成27年度住宅市場動向調査

もちろん、割合でみれば30歳代が最も多いです。グラフ(世帯主の年齢 一次取得者)を見ていただければ一目瞭然ですが、注文住宅、分譲戸建、分譲マンション、中古マンションというすべての形態において、購入者は、30歳代が最も多い割合を占めています

このようなデータをふまえると、家の購入を決断するタイミングは、30歳代から40歳までをひとつの区切りにしているといえるでしょう。

家を購入する年齢とタイミングの“ひとつの目安”

分譲マンションの購入は、年収や住宅ローンの期間などのバランスをふまえると、30~35歳あたりが適齢期とされていましたが、実際には、やや年齢が上がっているようです。

その原因は、「ライフスタイルの変化」によってマイホームを購入するという動機が大きく関係しています。

2014年8月に大成建設ハウンジングが発表した「マイホーム購入に関する意識調査」によると、マイホーム購入を検討している600人のうちの31.2%が、「現在の住まいが手狭になったから」、2位が「資産になるから」で26%、3位が「子どもができたから」が22.2%でした。

この調査から浮かび上がるのが、マイホーム購入の半数以上が、「ライフスタイルの変化」が背中を押しているという現実です。

夫婦だけであれば気ままに賃貸でという人も、家を購入するのは、やはり「子ども」がきっかけとなることが多いでしょう。保育園や幼稚園の入園はもちろんのこと、やはり小学校の入学までに居住地をしっかりとさせたい人は多いのではないでしょうか

厚生労働省が発表した2013年の「人口動態調査」(※2)によれば、父親の第一子誕生時の平均年齢は32.5歳。2人目の出産の平均は、34.2歳となっています。

子どもが生まれたと同時に、マイホームの購入に踏み切る人は少ないかもしれませんが、幼稚園や保育園、あるいは小学校に入る時期をひとつの区切りにする人は多いでしょう。学区を変えて転校や転園をすることで、子どもが友だちとなじめなくなる…などの懸念をなくせるからです。

そう計算すると、入園や入学時期の子どもを1人持つ父親が35~38歳で、2人目を持つ父親は37~40歳あたりですから、マイホームを購入する年齢が上がったのもうなずける話です。

もちろん、これらの数字はあくまでも購入年齢の平均値です。一軒家や分譲マンションなど、マイホームの購入を検討する際の”ひとつの目安”程度でいいかもしれません。

※1 参考データ「平成27年度住宅市場動向調査(国土交通省)」
http://www.mlit.go.jp/report/press/house02_hh_000107.html

※2 参考データ「人口動態調査(厚生労働省)」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1.html