東京BRTがプレ運行を開始

東京の臨海部と都心部を結ぶ新たな交通機関「東京BRT」。BRTとは「Bus Rapid Transit」(バス高速輸送システム)の略称で、連節バスを採用し走行空間を整備するなど、LRTや新交通システムと遜色のない輸送力と機能を有し、定時性・速達性を確保したバスシステムを指します。新型コロナウイルスの影響で運行開始が延期となっていましたが、2020年10月1日からプレ運行を開始。2022年度以降、環状2号線本線トンネル開通後、本格運行を開始する予定です。

「晴海BRTターミナル」と「虎ノ門ヒルズ」を約30分で結ぶプレ運行ルート

プレ運行ルートは「晴海BRTターミナル」(晴海2丁目)と「虎ノ門ヒルズ」を約30分で結び、「新橋」「勝どきBRT」を経由。平日のラッシュ時には1時間あたり6便程度、日中や週末は同4便程度を運行します。運賃は1回の乗車で220円(小学生以下110円)。

本格運行時は4ルート、13停留所に拡大。

2022年度以降の本格運行時には「虎ノ門ヒルズ」と「東京テレポート」を結ぶ幹線ルート、「虎ノ門ヒルズ」と「豊洲市場前」を結ぶ晴海・豊洲ルート、「新橋」と晴海5丁目地区を結ぶ「選手村ルート」、「新橋」「勝どきBRT」を結ぶ勝どきルートが運行予定。また、「東京ビッグサイト」「東京国際クルーズターミナル」へのルート伸長も検討されています。

新豊洲にNIKEがデザインを手がける「TOKYO SPORT PLAYGROUND」が開園

2020年10月10日、ゆりかもめ「新豊洲」駅北口より徒歩2分の場所に、NIKEがデザインを手掛けた「TOKYO SPORT PLAYGROUND」がオープン。6つのエリアにランニングトラック、バスケットボールコートや遊具などを備えたスポーツ施設です。使われなくなったスニーカーを細かい粒状に分解した「Nike Grind」を床材に使用するなど環境にも配慮。すべての人が使えるインクルーシブデザインを採用し、全エリアに段差なくアクセスできるバリアフリー設計になっています。

一般開放日は入場無料。アプリ予約でだれでも利用可。

イベント等が開催されない一般開放日は、スマートフォンのNIKEアプリから事前予約すれば誰でも無料で利用可能。営業時間は、平日15~21時(最終受付20時)、日曜・祝日10~21時(最終受付20時)です。詳しくは公式ホームページ(https://tokyo-sp.com/)を参照。※イベント時や年末年始は、営業時間が異なる場合あり。

豊洲市場の集客施設「千客万来施設」が2020年10月、予定通り着工に

全国に温浴施設を展開する万葉倶楽部グループは、豊洲市場に計画されている集客施設「千客万来施設」の工事を、2020年10月中に着手することが明らかになりました。もともと、東京オリンピック・パラリンピック終了後に着工する予定でしたが、同大会は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期に。しかし、予定通り着工が決まった形になります。
場所は市場の6街区にあたり、江戸の街並みを再現し飲食・物販店舗を展開するオープンモールなどが入った商業ゾーン、24時間営業の温浴施設やホテル、足湯などを配置する温泉・ホテルゾーンからなります。
2020年9月には整地工事及び立体駐車場の建設が完了。5街区では、三井不動産が集客施設「江戸前場下町」を運営しており、「千客万来施設」がオープンするまで暫定的に営業を続けることになっています。

湾岸Time Machine 過去・現在・未来
もんじゃ焼きの街、月島はどうして生まれた?昭和初期の月島にタイムスリップ!
明治時代中頃から、東京の下町で親しまれてきたもんじゃ焼。もともとは「文字焼き」といわれていました。大正から昭和初期にかけて子供たちに親しまれていた駄菓子屋には大きな鉄板があり、遊んでお腹の減った子ども達は僅かなお小遣いで「文字焼き(もんじゃ)」を作って食べていました。これが今のもんじゃ焼きの原形といわれています。平成になると、もんじゃ焼き屋が増え始め、NHK連続テレビ小説をきっかけに知名度があがり、商店街にはもんじゃ屋が急増。今では、54店舗のもんじゃ屋がひしめき、商店街は“もんじゃストリート”と呼ばれています。

〈参考サイト〉
■東京BRT公式サイト
■東京都中央卸売市場公式サイト
■TOKYO SPORT PLAYGROUND公式サイト
■万葉倶楽部公式サイト 豊洲 千客万来施設のイメージ動画

2029年開業を目指しJRが羽田空港アクセス線建設を推進

JR東日本は東京都心部と羽田空港を直結する「羽田空港アクセス線」の建設を計画。2019年5月には環境影響評価(アセスメント)の手続きに着手したことを発表しました。

「東山手ルート」及び「アクセス新線」から着手

JR東日本は、田町駅付近から東京貨物ターミナル付近を結ぶ「東山手ルート」(約7.4km)と、東京貨物ターミナル付近と羽田空港新駅を結ぶ「アクセス新線」(約5.0km)について環境影響評価の手続きを始めました。計画が実現すれば現在東京モノレール経由で約28分の「東京」駅と羽田空港間が約18分に短縮され、利便性が大きく向上します。その他、東京貨物ターミナル付近とりんかい線を結ぶ「臨海部ルート」、東京貨物ターミナル付近と大井町駅を結ぶ「西山手ルート」の建設も計画されています。

第一田町ビル他跡地周辺を再開発。2023年度には29階建てタワーが完成予定

田町駅付近では、「第一田町ビル」や「徳永ビル」など複数ビルを解体し、一体的に建て替えて高さ160m・29階建てタワーを新しく建築する「(仮称)TTMプロジェクト」が進んでいます。新ビルは、中高層部にオフィス、低層部に商業施設、地下に駐車場を計画しています。2021年1月に着工し、2023年5月に竣工する予定です。

スマートシティ構想が竹芝で始動。東京ポートシティ竹芝

国家戦略特別区域計画の特定事業として建設されてきた「東京ポートシティ竹芝」が、2020年9月14日に開業しました。オフィスタワーは、官民合築により店舗や展示室・ホール、スタジオなどの多様な施設を配置。ソフトバンクグループ本社も入居する建物内にはセンシングデバイスが設置され、解析したデータをプラットフォームに収集して、リアルタイムに処理・配信する最先端のスマートビルを構成しています。それにより、ビル内の施設や飲食店舗の混雑状況を確認でき、快適な行動を支援。また、効率的なビルの管理、店舗テナントのマーケティング支援も実現します。商業エリアの「竹芝グルメリウム」には人とロボットが一緒に働く次世代型コンビニ「ローソン Model T 東京ポートシティ竹芝店」をはじめとする、21の店舗が揃います。

湾岸Time Machine 過去・現在・未来
品川の駅前は海だった。江戸時代の品川にタイムスリップ!
品川とはそもそも目黒川の下流部を指す河川の名でした。河口は品川湊として開かれ、漁港として、また物流の拠点として賑わっていたといいます。海苔の養殖もさかんで、歌川広重『名所江戸百景』にもその様子が描かれています。鉄道敷設のために八ッ山下(現在の港区)が埋め立てられ、そこに品川駅ができたのは明治時代に入ってからのこと。その後、幾度か改築がすすめられ、300mほど北にできたのが現在の品川駅です。

〈参考サイト〉
■環境影響評価調査計画書 ―羽田空港アクセス線(仮称)整備事業―
■JR東日本グループ経営ビジョン 変革2027
■(仮称)TTMプロジェクト 環境影響調査書案について
■東急不動産リリース
■東京ポートシティ竹芝公式サイト