オリンピック競技施設のその後

現在、開催中の「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会」。競技会場等の跡地を持続可能なレガシーとして次世代に引き継ぐべく、大会終了後の施設運営計画が策定されています。

恒久利用が予定されている湾岸エリアの6施設

・東京アクアティクスセンター
・海の森水上競技場
・有明アリーナ
・カヌー・スラロームセンター
・大井ホッケー競技場
・アーチェリー会場(夢の島公園)

有明アリーナ

提供:東京都

国際大会、プロリーグ、全日本選手権など、国内外の大規模大会の会場として、年間10大会を開催することを目標にしています。また、コンサートや文化イベントなどのエンターテイメントを提供する場や、都民に身近なスポーツ実践の場としても活用されます。

東京アクアティクスセンター

提供:東京都

日本水泳の中心となる世界最高水準の水泳場として、年間100大会を目標に、国際・国内大会やジュニア大会などを開催する方針です。また、子どもから高齢者まで、都民がスポーツや健康増進に取り組むための水泳場としても運営される予定です。

チームラボプラネッツ TOKYO DMMに新エリア『Garden Area』が誕生

Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体 / Floating Flower Garden; Flowers and I are of the Same Root, the Garden and I are One
teamLab, 2015, Interactive Kinetic Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

Floating Flower Garden: 花と我と同根、庭と我と一体 / Floating Flower Garden; Flowers and I are of the Same Root, the Garden and I are One
teamLab, 2015, Interactive Kinetic Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

2021年7月、東京・豊洲の体験型アートミュージアム「チームラボプラネッツ TOKYO DMM」に、新エリア『Garden Area』が誕生し、2つの大型庭園作品が加わりました。新作2作品は、自然とデジタルが融合した、ここでしか見ることのできないアート空間に。自然光が取り入れられているため、日中と日没後では違う様相を見せてくれます。「Floating Flower Garden」は、本物のランを13,000株以上利用し、ランに埋め尽くされた空間に。花は、鑑賞者が近づくと徐々に浮遊しはじめ、やがて、自分が花と一体化するかのような体験ができます。「呼応する小宇宙の苔庭 – 固形化された光の色」は、苔庭に無数のovoid(卵形体)が並ぶアート。ovoidは日の出とともに周りの世界を映しはじめ、日の入りとともに、自ら光り輝き出します。そして、人に押されたり、風に吹かれたりして倒れると、音色を響かせ光を発し、再びまた立ち上がり、周辺のovoidも呼応し、音と光が連続していきます。苔庭は屋外につくられた大型庭園作品のため、開放的な空間で、安心してアートが楽しめます。

パークタワー勝どき 地上58階建サウス棟が9月販売開始へ

商業施設・共用施設・住宅の開発が一体となった商住複合大規模再開発タワー「パークタワー勝どきミッド/サウス」の58階建となるサウス棟が、いよいよ、2021年9月上旬に第1期1次販売を開始します。

外観完成予想CG

スカイデッキ完成予想CG

エントランスホール完成予想CG

パークタワー勝どきは、商業、スポーツアリーナ、保育園、駅の新設出入口などを街内に設けた約2.3haの商住複合大規模再開発プロジェクト「GRAND MARINA TOKYO」内に誕生します。外観は海の上に帆が連続するウォーターフロントならではのデザイン。ミッド棟よりも高い58階建サウス棟の上層部にはスカイデッキを設置するなど都心の眺望を堪能でき、一方で、足元には広大な緑地と水辺を生かした共用部やニューノーマル時代の生活様式に対応した施設も用意されています。都心に近い、「勝どき」駅徒歩2分という立地でありながらも、自然を享受できる新しいライフスタイルがここに。

〈参考サイト〉
■東京都オリンピック・パラリンピック準備局 公式HP
https://www.2020games.metro.tokyo.lg.jp/
■パークタワー勝どきミッド/サウス公式HP
https://www.31sumai.com/mfr/X1972/
■チームラボプラネッツ TOKYO DMM 公式HP
https://planets.teamlab.art/tokyo/jp/

湾岸Time Machine 過去・現在・未来
鉄道路線の遺構があちこちに残る豊洲エリア「旧晴海鉄道橋」が遊歩道として生まれ変わる。
昭和初期の豊洲にタイムスリップ!
大正時代後期から埋め立て事業により形成された豊洲地区。昭和初期には、造船需要が高まり、東京石川島造船所(現在の株式会社IHI)の造船工場ができ、越中島と豊洲石炭埠頭をつなぐ「深川線」や、深川線から分岐し晴海ふ頭につながる「晴海線」など東京都港湾局専用の貨物線が通されました。しかし、次第に、鉄道輸送からトラック輸送へと移り変わり貨物線は次々と廃線に。1989年2月に「晴海線」が廃線となり、豊洲の貨物線は消滅しました。現在は、再開発によりタワーマンションや商業施設、オフィスビルが建ち並び、その面影はほとんどありませんが、鉄道路線の遺構は街のあちこちに見られます。もっとも有名なのが、豊洲と晴海を結ぶ「春海橋」に平行して走っていた「旧晴海鉄道橋」。現在は通行禁止ですが、現在、耐震補強工事が進行中。2023年度以降に、バリアフリーに配慮した遊歩道になる計画です。その他、豊洲北小学校周辺の路線跡、豊洲運河には豊洲と越中島をつないでいた橋梁の橋脚なども。鉄道路線の遺構を探しながら歩いてみるのもおもしろいでしょう。

浜松町駅西口周辺開発計画(世界貿易センタービル等建替)の計画地

計画の概要や予定は?

出典:「浜松町二丁目4地区」都市計画変更手続きの開始について(プレスリリース)

浜松町駅西口周辺再開発では、3つのブロックで開発が進行中。B街区は完成済みで、2018年に「日本生命浜松町クレアタワー」が竣工。A街区では、超高層ビル2棟を含む計4棟のビルが建設される計画で、その内、「世界貿易センタービルディング」南館(A-3棟)は2021年3月に竣工しました。A街区の最終的な竣工は2029年度を見込んでおり、現世界貿易センタービルの解体工事が始まりました。A-1棟とA-2棟は2026年度、モノレール棟は2028年度に整備完了予定です。C地区では、共同住宅、商業施設、港区文化芸術ホール等となる「浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業」が進行中で、2026年12月の竣工予定となっています。

A街区では世界貿易センタービルが解体され 高さ約235mの超高層ビルを建設

本プロジェクトは、国内における過去、最も高い超高層ビルの解体を含む、建て替え事業。「世界貿易センタービル等」を解体し、新たに、高さ約235mのA-1棟、高さ約50mのA-2棟の2棟を建設する計画で、高さ約200mの南館は2021年3月15日に竣工しています。新しいビルは、ホテルやコンベンションホールなど国際的な会議・展示会などの会場となるMICE拠点として、ポストコロナを見据えた観光拠点形成に向けた交通結節点としての機能を期待されています。また、災害時の帰宅困難者支援機能も強化する方針です。

外観イメージ/旧芝離宮恩賜庭園より
出典:「浜松町二丁目4地区」都市計画変更手続きの開始について(プレスリリース)

旧芝離宮恩賜庭園と立体的な繋がりを意識した屋上緑化
出典:「浜松町二丁目4地区」都市計画変更手続きの開始について(プレスリリース)

〈参考サイト〉
■「浜松町二丁目4地区」都市計画変更手続きの開始について(プレスリリース)
https://www.wtcbldg.co.jp/info/images/20210712.pdf
■東京圏における今後の地下鉄ネットワークのあり方等に関する小委員会(国土交通省公式HP)
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/s304_tokyochikatetsunetwork.html
■東京圏における国際競争力強化に資する鉄道ネットワークに関する調査(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/common/001288006.pdf

東京メトロ南北線白金高輪~品川間が延伸か。
国土交通省が交通政策審議会で方針を示す

検討中の迂回ルート

2021年7月8日、国土交通省は、「東京圏における今後の地下鉄ネットワークのあり方等に関する小委員会」を開催し、東京メトロ有楽町線の豊洲~住吉間と、南北線の白金高輪~品川間の延伸について、整備を進めるのが適切という素案を示しました。南北線のルートについては高輪台駅の北側を通るAルートと、南側を通るBルートの2案が検討されています。実現すれば、六本木等都心部と、リニア中央新幹線の始発駅となりJR東日本や京浜急行電鉄が再開発を進める品川駅や、国際競争力の拠点となる周辺エリアとのアクセスが向上。未整備時と整備時を比較すると、溜池山王~品川間で所要時間が約14分から約9分へ、乗り換え1回が0回に。また、利用者の経路転換により、銀座線新橋駅での駅構内混雑の緩和が期待されています。ただし、現時点においては、整備主体営業主体ともに未定です。

港南三丁目に34階建タワーマンション建設計画

(仮称)港区港南3丁目プロジェクト

公団港南3丁目住宅や港南3丁目第2市街地住宅跡地に計画中の(仮称)港区港南3丁目プロジェクト。建築主は、日鉄興和不動産株式会社で、34階建・高さ約120mのタワーマンションを建設予定です。周辺には広場状空地、歩道状公開空地も設けられる計画となっています。2022年度に着工予定で、2025年度に竣工の予定です。なお、建設地から品川駅までは徒歩13分程となります。

計画地となっている公団港南3丁目住宅

湾岸Time Machine 過去・現在・未来
品川駅は日本最古の駅だった。明治時代の品川にタイムスリップ!
東京(新橋駅)~横浜(桜木町駅)間で、日本初の鉄道が走り始めたのは明治5年10月14日のこと。しかし、実は、先立つ6月12日に品川~横浜間で仮開業されていたため、品川駅は日本最古の駅ともいえます。
品川~横浜間が仮開業されたのは、新橋~品川間でトラブルが起きたため。陸上に土地がなく海となっていたところに路線を敷くことになり、「品川築堤」を建設していましたが、波浪で積み上げた石が崩れてしまったのです。そのため、品川駅は新橋駅よりも早く開業し、横浜駅とともに日本最古の駅になりました。
(画像:東京高縄品川口蒸気車往来之図 港区立郷土歴史館所蔵)