湾岸タイムズ Vol.16|築地市場跡地の事業予定者が決定/芝浦プロジェクトの街区名称が「BLUE FRONT SHIBAURA」に決定

目次
  1. 築地市場跡地の事業予定者が決定。三井不動産他11社の共同事業体
  2. 芝浦プロジェクトの街区名称が「BLUE FRONT SHIBAURA」に決定
2024.10.09 /Vol.16

築地市場跡地の事業予定者が決定。三井不動産他11社の共同事業体

東京都は、築地市場跡地における「築地地区まちづくり事業」について、2022年3月に事業実施方針を策定し、同年11月には事業者募集要項等を公表。2024年4月には、三井不動産株式会社を代表企業として、トヨタ不動産株式会社、株式会社読売新聞グループ本社などの11社を事業予定者として決定しました。5万人収容の大規模集客・交流施設(マルチスタジアム)を核に、健康長寿社会に向けた「ウェルネスイノベーション」、「食・体験・にぎわい」、「迎賓・ホスピタリティ」の3つの主要機能を導入する計画で、東京の国際競争力強化と、観光都市としての魅力向上を目指します。

全体鳥瞰図(イメージパース)

超可変性を備えた5万人収容のマルチスタジアム

世界屈指の可変性と多機能性を備えた屋内全天候型施設で、最大で約5万人(2万~5万7000席に可変)を収容。用途に応じてフィールドと客席が形を変え、スタジアム、アリーナ、劇場、展示場など幅広く活用できるマルチスタジアムとなる計画です。また、最先端のデジタル技術と音響・演出装置によって、最高の臨場感、高揚感、没入感を提供。多様なVIPルーム、国内最大規模のラウンジによる迎賓機能も付帯します。

■ マルチスタジアムの場面転換イメージ

ラグビー、アメリカンフットボール、サッカー

野球、ソフトボール

コンサート

展示場

MICE・ホテル・レジデンス棟低層部イメージ

※写真提供:ONE PARK × ONE TOWN

ホテル・住居・オフィス・商業・エンターテインメントを9つの施設に配置

マルチスタジアムのほか、先端研究開発やインキュベーションなどの機能を備えた「ライフサイエンス・商業複合棟」、上質な大規模ホテルや短~中期滞在拠点として利用可能な居住機能を持つ「MICE・ホテル・レジデンス棟」、日本の食文化や文化・芸術を発信する「舟運・シアターホール複合棟」、さらに、多彩な働き方や、ニーズに対応するシェアオフィスを含む商業機能を備えた「オフィス棟」などを9つの施設に配置する計画です。

芝浦プロジェクトの街区名称が「BLUE FRONT SHIBAURA」に決定

野村不動産株式会社と東日本旅客鉄道株式会社が、共同で推進している特定事業「芝浦プロジェクト」の街区名称が「BLUE FRONT SHIBAURA(ブルーフロント芝浦)」に決定。同プロジェクトは、浜松町ビルディングの建替事業として、高さ約230mのツインタワーの建設を予定しており、竣工はS棟が2025年、N棟が2030年度と約10年に及ぶ大規模複合開発となっています。「BLUE FRONT SHIBAURA」という名称は、東京都心部における空と海の最前列に位置する本事業の圧倒的な開放感を表現したもの。「水辺ならではのライフスタイルを創造し、これを広め、東京のベイエリアをつないでいく」ことを目指しています。

計画地イメージ

世界的建築家槇文彦氏の設計。高さ約230m、延床面積約55万㎡に及ぶ大規模計画

設計を手がけたのは、建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」を受賞した世界的建築家の故・槇文彦氏。区域面積約4.7ha、延床面積約55万㎡という大規模開発で、オフィス、ホテル、商業施設、共同住宅、駐車場を主用途としています。なお、S棟は2024年3月に上棟を迎え、2025年2月の竣工に向けて工事が進行中です。N棟は2027年度、着工予定です。

©Gensler

ラグジュアリーホテル「フェアモント」が日本初上陸

東京都心のパノラマビューが広がるS棟の高層部には、欧州最大手のホテルグループ・アコーによるラグジュアリーブランド「フェアモントホテル」の日本初進出が決定。スイートを含む219室のゲストルーム、3つのレストランとバー、スパ、フィットネスセンター、プール、バンケット、カンファレンス、チャペルを備える予定です。開業は2025年度予定。国際都市・東京のさらなる賑わい創出と国際競争力の向上に期待が高まります。

ホテル「フェアモント東京」イメージ

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