
賃貸住宅のエアコンが故障したら費用は誰が負担する?対応の仕方や注意点について詳しく解説
賃貸住宅に備え付けられているエアコンが故障した場合、費用は貸主が負担するのが一般的です。ただし、借主が勝手に修理をすると、借主負担になるケースもあります。この記事では、賃貸住宅のエアコンが壊れてしまった場合の費用負担や対処方法、注意点などについて解説します。
目次
賃貸住宅のエアコンの修理費は誰の負担?
賃貸物件では入居時にエアコンが備え付けられているケースがありますが、使用年数が長いエアコンの場合、入居期間中に故障してしまうことがあります。
そのような場合には、「エアコンの修理費用の負担は誰になるの?」と疑問に思う方がいるのではないでしょうか?賃貸住宅に備え付けられている設備や備品は貸主のものとなるため、賃貸物件のエアコンが故障した際の修理費用は基本的に貸主負担となります。
この記事では賃貸住宅に住んでいる方へ向けて、借りている物件のエアコンが故障した際の対応や注意点、また故障を防ぐポイントなどについてお伝えします。賃貸物件のエアコンが故障した際にはこの記事を参考に、スムーズに対応してくださいね。
賃貸住宅のエアコンが故障した際の対応
ここからは賃貸物件の入居期間中に、エアコンが故障した場合の対応についてお伝えします。
エアコンの状態を確認する
まずはエアコンの状態を確認しましょう。原因を見つけることで、自分で対処できる場合があります。確認する箇所は主に以下の3つです。
[ 1 ] リモコンの電池
使用期間が長いエアコンの場合、リモコンの電池が切れてしまっていることがあるため、電池の残量をチェックしましょう。
[ 2 ] 室内の設定温度
室内の設定温度が適切かどうかを確認するとよいでしょう。エアコンは自動運転の場合、設定温度に合わせて動くため、設定温度が高いと動かなかったり、設定温度に達すると微風になったりします。
[ 3 ] 室外機の状態
室外機の状態もエアコンの不具合に影響します。室外機の周辺にものがあると、熱がこもって冷風が出なくなったり、冬では排水ホースが凍って運転が停止したりするケースもあります。また直射日光や雨風はエアコンの負担になるため注意が必要です。
契約書を確認する
賃貸物件の設備や備品が故障した際の費用負担については、契約書に記載されています。先ほどもお伝えしたように、一般的には貸主負担ですが、借主の不注意や過失による故障の場合は借主負担になることが多くなります。契約書で費用負担についての詳細を確認しましょう。
貸主や管理会社に連絡する
「故障の原因が分からない」「自分では対処できない」といった場合には貸主や管理会社に連絡します。貸主や管理会社は修理業者と提携していることがあるため、連絡をすることで早く修理できる可能性があります。
また、連絡する相手は契約や引渡しなどの際に不動産会社から案内されることが多いので、確認しておくとよいでしょう。
賃貸住宅のエアコンが故障した際の注意点
賃貸物件のエアコンが故障してしまった場合の対応には注意点があります。費用負担にも影響するため、覚えておきましょう。
勝手に修理に出さない
貸主や管理会社に連絡をせずに勝手に修理をすると、修理費用が借主負担になる場合があります。貸主や管理会社が修理業者と提携しているケースでは、借主が個人的に修理を依頼すると貸主が依頼するよりも費用が高くなることがあるためです。
ただし2020年の民法の改正により、以下の場合の借主による修繕については、貸主は借主に対して責任追及(借主が自己負担とするように追及すること)ができなくなりました。
・借人が貸人に修繕が必要である旨を通知した、または貸人がその旨を知ったのに相当の期間内に必要な修繕をしないとき
・急迫の事情があるとき
一方で、借主が故障を放置してエアコンの状態を悪化させた場合は、修理費は借主負担になることがあります。そのため、エアコンの故障に気付いたら、すぐ貸主に報告するようにしましょう。
残置物は借主負担になる
前の借主が自費で設置したエアコンを残置したまま退去し、次の借主がそのまま使用した場合には、次の借主自身が故障への対処をする必要があります。なぜなら、残置物にあたる設備においては新たな借主の責任とすることを説明し、借主が承認したうえで賃貸借契約を締結することが多いためです。なお、借主の責任については特約に記載があります。
エアコンの故障リスクを減らすポイント
エアコンの故障リスクを減らして、できるだけ長く使えるようにするためのポイントをご紹介します。
掃除やメンテナンスを行う
汚れがたまるとエアコンの負担になるため、定期的に掃除やメンテナンスをすることは効果的です。フィルターの掃除は2週間に1回程度、行うとよいでしょう。フィルターを掃除することでエアコンの効率が上がるため、故障リスクを減らすだけでなく節電につながる可能性もあります。エアコン内部の掃除は難しいため、業者にクリーニングを依頼するのがよいですよ。
定期的にエアコンを稼働させる
月に数回、エアコンの慣らし運転をすることがおすすめです。夏と冬以外には、エアコンを使用しない方も多いのではないでしょうか?ほかの家電と同様に、エアコンも使用しない期間が長くなると壊れやすくなるというリスクがあります。
また定期的に稼働させることで、エアコンの状態も確認できるため、「使おうとしたら壊れていた」といった状況も回避できるでしょう。
エアコンの修理の流れ
エアコンが故障したときの一般的な修理の流れを見ていきましょう。ここではエアコンの修理費用が貸主負担になる場合をご紹介します。
エアコンの修理の流れ |
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貸主や管理会社から業者へ依頼 ↓ 業者が見積もりを作成 ↓ 貸主や管理会社が見積もりを承諾 ↓ 貸主や管理会社が発注 ↓ 修理作業 |
修理を依頼してから修理が完了するまでの期間は状況によって異なります。真夏や真冬などの繁忙期にはなかなか修理を始められないこともあるため、前もってエアコンの状態を確認し、故障している場合は早めに対処することが大切です。真夏や真冬にエアコンが使用できないと、体調を崩すリスクがあるため季節が変わる前に確認しておきましょう。
設備や備品の故障は管理会社に相談しよう!
ここまで、賃貸住宅のエアコンが故障した際の費用負担や対応の仕方、注意点についてお伝えしてきました。基本的に費用負担は賃貸人ですが、場合によっては賃借人になるケースもあるため、契約書を確認するようにしましょう。
エアコンは使い方や手入れ次第で長く使えます。お手入れやメンテナンスなど、この記事でお伝えしたことをぜひ参考にしてみてくださいね。
賃貸物件に入居期間中、エアコンのほかにもさまざま設備や備品の故障のリスクがあります。問題が起きたときに、すぐに対応してくれたり相談に乗ってくれたりする不動産会社や管理会社を選ぶことも重要なポイントです。三井のリハウスには、建物や設備の故障、不具合に関するご相談を受け付ける借主向けの「賃貸コールセンター」があります。信頼できる会社を選び、設備が故障しても落ち着いて対処しましょう。
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