Column / 2019 12,05

不動産購入で活用したい「フラット35」とは?審査に落ちないポイントも解説 

「いつかはマイホーム」と考えたとき、まず気になるのが住宅ローンのことではないでしょうか。一生に一度あるかないかの大きな買い物です。自己資金でまかなえるという人もいるかもしれません。しかし、大多数の人がある程度の借り入れを行っているのが実情です。

なかには「自分は住宅ローンを組むことができるのか?」「住宅ローンを組むのが心配」など、住宅ローンに関する不安を持つ方もいらっしゃるでしょう。

そんな方におすすめの住宅ローンの1つに「フラット35」があります。すでに住宅ローンを調べていらっしゃる方は聞いたことがあるかもしれません。この記事では「フラット35」のローン内容について、詳しく解説していきます。

不動産取得時に利用できる「フラット35」とは?

不動産取得時に利用できる「フラット35」とは?

マンションや一戸建て など、マイホームご購入時に活用できる「フラット35」は、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して扱っている「全期間固定金利型住宅ローン」のことです。

住宅金融支援機構とは、住宅金融市場の安定的な資金供給を支援し、住生活向上への貢献をめざす独立行政法人機関です。証券化というシステムで投資家から資金調達を行い、「フラット35」を提供することで省エネ住宅など質の高い住宅の普及を推進しています。

「フラット35」は誰でも利用できるの?

「フラット35」は申し込む時の年齢が満70歳未満であれば利用できます。さらに、一定条件を満たす後継者がいれば、二世代で返済する制度「親子リレー返済」を使うことができるため、満70歳以上でも利用できる住宅ローンです。

また、日本国籍保有者か特別永住者、永住許可を受けている人が対象です。外国人でも一定の要件を満たしていれば利用することが可能です。

中古マンションでも大丈夫

融資されたお金は「フラット35」を申し込む本人、またはその親族が居住する一戸建て新築住宅の建設費用やご購入資金のほか、中古マンションなど中古住宅のご購入資金としても利用できます。

しかし、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合する住宅であることなどの条件があります。これについては後ほど詳しく説明します。

8,000万円以下まで借り入れが可能

「フラット35」では100万円以上、8,000万円以下(1万円単位)の融資を受けることができます。また、借入対象となるのは、建設する一戸建て住宅の請負契約書に記載された請負金額や、ご購入する中古マンションなどの売買契約書に記載のある売買金額です。

さらに、カーテンやエアコン、照明器具なども、住宅の売買金額に含まれている場合は借入対象となるケースもあります。

住宅ローン「フラット35」4つのメリット

住宅ローン「フラット35」4つのメリット

ここでは、「フラット35」が備えている4つの魅力を紹介していきます。

最長35年間、金利が固定で安心

全期間固定金利型のため、最長で35年間、返済期間中は金利が変わりません。毎月の返済額が資金受取時に確定するため、資金計画やライフプランが立てやすいことが「フラット35」最大の特徴です。

質が高い住宅は金利優遇あり

「フラット35」の対象となる住宅には基準が設けられていることは前述しましたが、さらに耐震性や省エネ性などが一定の基準を満たす質の高い住宅をご購入すると、借入金利を一定期間(当初5~10年間)年0.25%引き下げる制度「フラット35S」を利用できます。

保証料や繰上返済手数料が0円

住宅ローンを借りるときには、連帯保証人の代わりとして保証会社に保証を依頼します。このとき数十万円のローン保証料が必要になりますが「フラット35」は保証人・保証料ともに不要となります。

また、返済中に借入額の一部を前倒しで繰上返済する場合も、数万円程度の手数料が必要となるのが一般的ですが、「フラット35」はこの手数料も不要となるのは大きなポイントといえるでしょう。

団信制度で万が一のときも安心

「フラット35」の返済中に病気やケガなど万が一のことがあった場合でも安心です。この住宅ローンには団体信用生命保険という保証制度があるため、ローン返済者が所定の身体障害状態になった場合や、死亡時には保険金が債務に当てられ、以降の住宅ローンが返済不要になります。

一般的な住宅ローンとの違いは?

一般的な住宅ローンとの違いは?

ここまで「フラット35」の特徴やメリットなどを見てきましたが、新築一戸建て・マンション購入はもちろん、中古住宅ご購入時にも活用できそうです。ところで、普通の金融機関で扱われている住宅ローンとは、どんな点が異なるのでしょうか?

貸付先が窓口になっていない

「フラット35」は住宅金融支援機構が提供している住宅ローンですが、借入希望者が実際にお金を借りるために手続きするのは、同機構と提携している民間の金融機関です。普段利用している都市銀行や地方銀行、ネット銀行などのほか、フラット35を専門に扱う「モーゲージバンク」という金融機関も窓口の1つとなっています。

金融機関によって金利や手数料が異なる

お金を借りられる人や住宅の条件などが一律で決められている「フラット35」ですが、受付窓口となる金融機関によって金利や手数料が異なります。また、金融機関によっては「フラット35」以外の固定金利型住宅ローンを扱っている店舗もあるため、混同しないように注意しましょう。名称や融資利率が似通っていますが、諸費用に違いがあります。

中古住宅ご購入時にフラット35を利用するためには

中古住宅ご購入時にフラット35を利用するためには

「フラット35」を利用して住宅ローンの融資を受けるためには、対象となる住宅や技術基準があることを前述しました。ここでは、中古一戸建てと中古マンションの技術要件を確認してみましょう。

中古一戸建て物件の技術要件

中古住宅の場合は、ご購入価額が1億円以下(消費税込み)で、一戸建てのほか、重ね建て、連続建ての住宅も対象となっており、70平方メートル以上の床面積があることが条件となっています。

重ね建て・連続建てとは?

1 一戸建て 1戸が独立した住宅をいいます。
2 共同建て 2戸以上の住宅が廊下、階段、広間等を共用する建て方をいいます。(共用する面積は問いません。)
3 連続建て 2以外の建て方で2戸以上の住宅を連結する建て方をいいます。
4 重ね建て 2以外の建て方で2戸以上の住宅を重ねる建て方をいいます 。

参考URL:
一戸建て、連続建て、重ね建て、共同建ての住宅とは、それぞれどのような住宅ですか。(FLAT35公式ページより)
https://www.flat35.com/faq/faq_204-4.html

ただし、車庫やバルコニーは住宅部分には含まれず、床面積として加算されません。また、店舗や事務所がある併用住宅の場合、住宅部分の床面積が全体の半分以上を占める必要があります。

また、「フラット35」の申込時点で竣工後2年以上経っているか、過去に人が住んだことのある中古住宅であることも条件の1つです。

建築確認日が昭和56年5月31日以前(建築確認日が確認できない場合は、新築年月日が昭和58年3月31日以前)の場合は、住宅金融支援機構の定める耐震評価基準等に適合していなければなりません。

さらに、住宅の耐久性も求められており、検査機関や適合証明技術者が発行する適合証明書を取得できる物件であることなど、住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合していることが必要です。

中古マンションの技術要件

中古マンションの場合は床面積が30平方メートル以上であること以外は、一戸建てもマンションも条件に差は少なく、住宅金融支援機構が定める技術基準に適合していることが証明できれば問題ありません。

適合証明を取得するには

住宅金融支援機構が定める、独自の技術基準に適合していることを証明する「適合証明」取得は、不動産会社へ依頼するのが一般的です。満足できるサービスや適確な結果が提供してもらえるなど、信頼できる不動産会社を選びましょう。

トラブル回避の可能性を高めるには、豊富な実績をもつ企業から紹介を受けることも大切です。三井のリハウスでも専門の調査会社を紹介しています。

なお、フラット35適合証明業務として、住宅金融支援機構「中古住宅 適合証明書(フラット35およびフラット35S)」の発行にかかる費用は41,000円(税抜)~となっています。

フラット35の弱点

フラット35の弱点

マンションや一戸建てなど不動産取得時に利用できる「フラット35」は、金利が長期にわたり固定され、安心してライフプランが立てられることなどから注目を集めている住宅ローンです。しかし、申し込みを検討するにあたり注意すべき点がいくつかあります。以下で説明していきます。

事前審査は通過したのに本審査でNG判定

一般的な金融機関で扱っている住宅ローンの場合、事前審査はお金を融資する側である銀行や保証会社が実施しますが、「フラット35」では住宅金融支援機構は事前審査を行いません。同機構の代わりに窓口となっている金融機関が事前審査をした後、同機構が本審査のみ行います。

その結果、窓口の金融機関による事前審査ではOKだったのに、住宅金融支援機構の本審査でNG判定が出ることもあります。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

一説によると、住宅金融支援機構の審査基準はすべて公開されておらず、各金融機関は今までの実績などから判断します。その店舗による基準の違いが審査結果に影響を与えているとみられています。

窓口の金融機関では判断できないため判定留保

通常の住宅ローンの場合、事前審査と本審査で結果が変わる例は少数と言われています。理由は、融資先や保証会社が自社の基準で審査を行うからです。留保という判定もありません。しかし、「フラット35」の事前審査では留保判定がでることもあるようです。

フラット35の審査に通過するポイント

フラット35の審査に通過するポイント

「フラット35」の審査が通らなかった人には、どんな原因があるのでしょうか?ここでは、今後審査を受ける方に向けて対策を紹介します。

金融機関が最も重視しているのは「フラット35」の利用者が「約束通り返済してくれるのか」ということです。そのため審査時には、本人の支払い能力だけでなく、遅延や未払いなどの個人信用情報を確認しています。

将来的に住宅ローンを申し込みたいと思っているならば、クレジットカードや公共料金など、支払期限に遅れることのないよう注意しておくことがポイントです。また、自動車ローンやカードローンなどの借り入れがある場合には、できるだけ返済しておくと良いでしょう。

また、勤続年数が短いために審査に通らなかったというケースもあります。この場合は、勤続年数の基準を満たすまで待つことも対策の1つです。

まとめ

住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して扱っている「フラット35」は、最長35年の「全期間固定金利型住宅ローン」で、ライフプランが立てやすく、金利が上昇するリスクからも解放されるなどメリットが多いことがわかりました。

「フラット35」のお申込みには、ご購入を検討している物件が住宅金融支援機構の定めた技術基準に適合しているかを確認し「適合証明」を取得することになります。

トラブル回避のためにも、適合証明は信頼できる不動産会社に依頼することが大切でしょう。

三井のリハウスには豊富な実績があり、専門の調査会社の紹介が可能です。
「フラット35」のご利用をご検討の際は、お気軽にご相談ください。

調査に関するご相談はこちらから

※この記事は2019年10月11日執筆時点での情報に基づいています。


参考サイトURL:
【不動産取得時に利用できる「フラット35」とは?】
https://www.flat35.com/loan/index.html
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/sumai_nyumon/money/flat35_demerit/
https://www.flat35.com/faq/faq_206-4.html
【住宅ローン「フラット35」4つのメリット】
https://www.flat35.com/loan/flat35s/index.html
【一般的な住宅ローンとの違いは?】
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/sumai_nyumon/money/flat35_demerit/
【中古住宅ご購入時にフラット35を利用するためには】
https://www.flat35.com/loan/tech_cyuko.html
https://www.rehouse.co.jp/support/tatemonoc/
https://www.flat35.com/faq/faq_601-5.html
https://www.homes.co.jp/cont/money/money_00040/
【フラット35の弱点】
http://yourside-estate.com/category19/category21/entry33.html
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49218230Q9A830C1EA4000/
【フラット35の審査に通過するポイント】
https://magazine.aruhi-corp.co.jp/0000-1359/