Column / 2019 12,19

不動産共有名義のメリット・デメリットは?名義変更についても解説

ご夫婦もしくはご両親と一緒にマイホームなどの不動産を購入されるケース、共有名義にすることはできるのでしょうか。

本記事では不動産を共有名義にするメリットとデメリットについて解説しています。

さらに、共有名義の変更や解消方法についてもケースごとにまとめました。
共有名義で不動産のご購入を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

不動産の共有名義とは?

不動産の共有名義とは?

共有名義とは、一戸建てやマンション、土地などの不動産を取得するために共同で出資し、出資額の割合に応じた所有持分で登記(権利関係などを社会に公示するため登記簿に記載)することを意味します。

例えば、4,000万円の一戸建てをご夫婦でそれぞれ2,000万円ずつ出資して購入されたケース、それぞれ「2分の1」の所有持分で共有名義となります。

共有名義で不動産を所有する方々のなかには、単独で購入される資金がなく共有名義でなければご購入できないというケースや、不動産を相続したといったケースもあります。

共有名義のメリット

共有名義のメリット

不動産を共有名義で登記したケース、ご自分の出資分については、いつでも内容を確認できるほか、次のような税制上の優遇を受けられるというメリットがあります。

住宅ローン控除を二重に受けられる

ご夫婦でマイホームを購入されて共有名義にすると、それぞれの収入に対して「住宅ローン控除」の適用を受けることができます。
住宅ローン控除とは、住宅ローンの年末残高の1パーセント(または最大控除額)が10年間にわたって所得税、または住民税から減税されるという制度です。共有名義のケースは住宅ローン控除が二重で受けられるため減税額が多くなります。

売却時の特別控除を二重に受けられる

マイホームを売却されたときは、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除を受けられる特例があります。

ご夫婦の共有名義である不動産を売却するケースには、ご主人様と奥様それぞれが3,000万円の控除を受けられるためメリットがあるといえるでしょう。

共有名義のデメリット

共有名義のデメリット

不動産を共有名義にすると、次のようなデメリットが生じる可能性があるため、不動産取得の際にはよく検討したうえで名義を決定しましょう。

共有者全員の承諾がなければ売却できない

不動産の所有者はご自分だけではないため、他の所有者の承諾なしに売却することはできません。例えご自分に9割の持分があったとしても同様です。
不動産を売却するときには、共有名義になっている名義人全員の署名・捺印が必要になります。

共有者が他界すると相続の対象になる

不動産の共有名義人が亡くなれば、その方の持分は相続の対象となります。
共有名義人の相続人が複数いらっしゃるケースでは、もともと2人の共有名義だったのが、3人、4人と増えていく可能性があり、不動産売却時などに共有者全員の意見がまとまらないこともあるでしょう。

贈与税の対象となるケースもある

例えば、不動産の共有名義人である奥様が仕事を辞めて収入がなくなれば、ご主人様が奥様の分も住宅ローンを払うこともあるでしょう。
このケースでは「奥様からご主人様への贈与」とみなされ、ご主人様に贈与税がかかることがあります。

また、ご主人様の出資だけで購入した不動産を奥様と2分の1の共有名義で登記してしまうと、ご主人様から奥様へ「不動産購入価格の2分の1相当額の贈与」があった判断され、奥様に贈与税が課せられるおそれもあります。

住宅ローン諸費用などが余分にかかる

不動産購入や住宅ローン契約にともなう諸費用として、事務手数料や登記手数料などがあります。
共有名義人分かかるケースもあり、契約が2本になったり登記が2本になったりしたケースでは増額することもあります。

共有名義の変更や解消方法

共有名義の変更や解消方法

ご夫婦でマイホームを購入されたケースや一戸建てを相続したケースなど、1つの不動産がご夫婦や他の相続人と共有名義となっていることも多くあります。

共有名義のままにしておくとトラブルになることもあるため、共有名義の変更や解消を考えている方もいらっしゃるでしょう。

離婚などによる名義変更のケース

離婚の際に財産分与で不動産の名義変更をするケースでは、離婚届の提出と夫婦間の協議が合意に達していることが求められます。

名義変更はご夫婦ともに申請しなければなりませんが、どちらか一方が合意していないケースでは裁判所で解決することになります。
ただし離婚届の提出から2年以上が経過していると、財産分与請求ができなくなるため注意が必要です。

ご夫婦の合意があれば、必要書類に署名押印し、法務局へ申請をすれば名義変更をすることができます。

共有者が他界した際の相続のケース

不動産が共有名義になっている状態で共有者の1人が亡くなられたとき、共有持分はどうなるのでしょうか。

亡くなられた方に相続人がいれば遺産相続の対象となります。
共有関係を解消して単独所有とすることも可能ですが、共有者全員で遺産分割協議などを行う必要があります。

亡くなられた方に相続人がいないケースでは、持分は他の共有者に帰属するとされています。
このケースでは共有の状態が解消され、その不動産を単独で所有することになります。

まとめ

不動産をご夫婦の共有名義にすると住宅ローン控除などの税制上のメリットもありますが、売却や相続の際にいくつかのデメリットも発生します。

特に離婚をしたケースなど、共有している不動産について合意できないこともあるため注意が必要です。
共有名義の変更や解消についても、共有者全員で協議などを行う必要があり、話し合いに時間がかかることもあるでしょう。

不動産を共有名義で取得する際は、メリットだけではなくデメリットもしっかり理解することが大切ですね。

※この記事は2019年11月21日執筆時点での情報に基づいています。


参考URL:
【不動産の共有名義とは?】
https://www.homes.co.jp/cont/buy_mansion/buy_mansion_00189/【共有名義のメリット】
https://kitakyu-group.co.jp/?p=2634
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/joto/3302.htm
【共有名義のデメリット】
https://kitakyu-group.co.jp/?p=2634
https://www.homes.co.jp/cont/press/buy/buy_00818/
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4411.htm
【共有名義の変更や解消方法】
https://hikari-souzoku.com/zaisan-bunyo
https://office-takashima.com/is-02/%E4%BA%A1%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E4%B8%8D%E5%8B%95%E7%94%A3%E5%85%B1%E6%9C%89%E8%80%85%E3%81%AB%E3%80%81%E7%9B%B8%E7%B6%9A%E4%BA%BA%E3%81%8C%E3%81%84%E3%81%AA%E3%81%84%E5%A0%B4%E5%90%88.html
https://chester-tax.com/encyclopedia/dic03_069.html