中古マンションの間取りはどう選ぶ?タイプ別にメリット・デメリットを解説

目次
  1. 間取り別のメリット・デメリット
  2. 中古マンションの間取りは変更できるの?
  3. まとめ
2019.12.20

中古マンションを検討する際、価格や立地のほかに「間取り」選びもポイントになります。昨今は中古マンションを自由な間取りにリノベーションすることも一般的ですが、そのまま住む場合や、元の間取りを生かして住む場合は特にライフスタイルや家族構成にマッチした間取りを選択することで日々の生活がより快適になるでしょう。

今回は中古マンションの代表的な間取りをご紹介し、タイプ別に特徴やメリット・デメリットを解説します。

間取りごとの特徴を知ることで、ご自分のライフスタイルに適した物件を絞り込む参考にしてはいかがでしょうか。

間取り別のメリット・デメリット

間取り別のメリット・デメリット

マンションのおもな間取りには「田の字型」「ワイドスパン型」「センターイン型」のほか、タワーマンションでよく採用されている「タワーマンション型」や両面にバルコニーが設置されている「両面バルコニー型」などに分類できます。

それぞれのタイプと特徴、メリットとデメリット、ライフスタイルや家族構成ごとの向き不向きなどを解説していきます。

「田の字型」の間取り

田の字型の間取りは、昔から一般的なマンションによく採用されているタイプなので比較的リーズナブルな物件に多く見られます。
構造上、多くの住戸数を設置しやすいため、建築コストが低く抑えられることもあり、結果的に物件価格が抑えられると言われています。

田の字型の間取りでは、長方形の住戸が一般的。共用廊下側の居室の窓が開けづらくなる点ではデメリットのある間取りです。

しかし、物件価格が抑えられるので、日中は留守が多く窓を開けない方や、窓に目隠しをするなど、工夫次第で対応できる方にはおすすめです。

またリノベーションで開放的な間取りに変更しやすいのはメリットと言えるでしょう。

「ワイドスパン型」の間取り

ワイドスパンの間取りは、ご家族の時間を大切にしたい方におすすめです。

リビングを中心にすべての部屋とつながっている間取りが多く、ご家族が顔をあわせやすいメリットがあります。

その反面、居室の独立性が低くなり、プライバシーを優先したい方にはデメリットになるかもしれません。
また、マンション内で供給される住戸数が少ない場合もあり、物件価格は比較的高く設定されることもあります。

コミュニケーションが遮断されやすい思春期のお子様の帰宅時に顔を合わせやすいので、ご家族のコミュニケーションを重視する方、特に子育て中のご家庭にはおすすめの間取りです。

「センターイン型」の間取り

センターインの間取りは、パブリックとプライベートのスペースをきちんと区別したい方におすすめです。

住戸の玄関が中央に設けられている構造のため、リビングルームとベッドルームを分離しやすいメリットがあります。
また、どの居室も玄関から近いので、利便性の高い住まいといえるでしょう。

デメリットは、他の間取りに比べて建築コストがかかるため、物件価格が割高になることです。

またホームパーティがお好きな方や来客が多い方にも適しています。

「タワーマンション型」の間取り

タワーマンションによく採用されているこの間取りは、「眺望の良さ」を活かした空間を求める方におすすめです。

眺望が優先される構造のため、リビングやダイニングを角(かど)に配置することが多く、開放的で二方向の眺めが楽しめるメリットがあります。

デメリットは、夏場は日差しが直撃することもあり、室内が暑くなりやすいことです。
加えて、光熱費がかかることもあります。

しかし、タワーマンションタイプの魅力を存分に活かした間取りのため、眺望を楽しみたい方、リビングで過ごすことの多い方にはおすすめです。

「両面バルコニー型」の間取り

両面バルコニー型の間取りは、日当たりや風通しのよさを求める方におすすめです。

すべての居室がバルコニーに面していることが多く、通風・採光に優れているメリットがあります。
また、共用廊下に接する居室がないため、一戸建てのような独立性が得られる点もよいでしょう。

しかし、両面バルコニーの間取りは設計コストがかかるため、マンションの中で設けられる住戸数は限られており、物件価格が高く設定されているのがデメリットです。

物件数が限られていますが、日当たりのよい居室を多く確保したい、という方にはおすすめの間取りです。

中古マンションの間取りは変更できるの?

中古マンションの間取りは変更できるの?

気に入った中古マンションでも、「間取りの変更ができれば申し分ないのに」ということがあります。
昨今話題のリノベーションで間取りはどこまで変更できるのでしょうか。
リフォーム・リノベーションで間取りを変更できるのは「専有部分」のみです。

マンションの「共用部分」をリフォームしたい場合は、管理規約に基づき、事前申請を行う必要がありますが、許可取るのに難しいケースが多いと言われています。
マンションの共有部分は、エントランス、共用廊下、屋上、エレベーターなど、一般的にイメージされるものだけではなく、ベランダ、バルコニー、専用庭、玄関扉・窓の外側なども共有部分です。

部屋内の天井、床、壁なども、マンションの構造強度にかかわるため、プロの建築士による建築基準法などに基づいた設計でないと自由度高くリノベーションすることはできません。専有部分であっても、必ず事前に管理組合に確認しましょう。

まとめ

中古マンションにある代表的な間取りをご紹介しました。
間取りのタイプ別にメリット・デメリットがあります。
間取りごとの特徴を知ることで、ご自分のライフスタイルにあった物件を選ぶことができるのではないでしょうか。

お子様の成長による家族構成、ライフステージの変化によっても適切な間取りは異なります。間取りを検討する際には理想や流行だけではなく、ご家族の生活スタイルをイメージして、可変性が高く暮らしやすい間取りを選ぶことがポイントです。

※この記事は2019年11月27日執筆時点での情報に基づいています。


参考URL:
【間取り別のメリット・デメリット】
https://www.nomu.com/mansion/library/trend/special/inoue03.html#tab484-524
https://kawlu.com/journal/2015/10/31/9007/
https://suumo.jp/yougo/s/centerin/【中古マンションの間取りは変更できるの?】
https://www.craftdesign.co.jp/cc/%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%81%A7%E9%96%93%E5%8F%96%E3%82%8A%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%81%AE/