Column / 2019 12,05

不動産の維持費、一戸建てとマンションどちらがかかる?

マイホームとしての不動産を選ぶうえで大切なことは、物件自体の価格だけでなく、ご購入後にかかるお住まいの維持費も忘れてはならないポイントです。しかしご購入を検討し始めた段階では、維持費がどれくらい必要なのか把握しにくいのではないでしょうか。

そこでこの記事では、一戸建てとマンションについて、それぞれどのような維持費がかかるのかを比較します。

不動産の維持費とは?

不動産の維持費とは?

マイホームのご購入は、多くの方にとって人生最大の買い物です。一戸建てやマンションをご購入するとき、ほとんどの方が数千万円の住宅ローンを組むことになります。さらにその後にかかる維持費もありますので、維持費という観点から見た「一戸建てとマンション、どちらが得か」という点は把握しておきたいところです。

それでは、はじめに一戸建てにかかる維持費から確認しましょう。

一戸建てにかかる3つの維持費

一戸建てにかかる3つの維持費

一戸建てにかかる維持費は主に「固定資産税」「都市計画税」「修繕費」「損害保険料」などです。税金や保険料はおおむねの支払い額について予想できますが、修繕費に関しては住んでいる状態によりかかる費用に差が出る項目です。

一戸建てにかかる3つの維持費①【税金】

一戸建てをご購入すると「固定資産税」を毎年支払わなくてはいけません。これは、毎年1月1日時点で、固定資産となる土地や建物など不動産を所有している人に課税される地方税です。

さらに都市計画事業・土地区画整備事業の費用にあてることを目的とした「都市計画税」の納税が義務付けられており、先の固定資産税と一括して納税します。

ただしこの都市計画税は不動産所有者全員が支払うのではなく「市街化区域」に土地・建物を所有している人が対象になります。そのため一戸建てをご購入予定の場合、市街化区域内であるか否かで思わぬ税金が発生する可能性もあります。市街化区域の情報は、自治体や不動産会社に尋ねるか、インターネットで検索して調べておきましょう。

また、固定資産税の納税額については「固定資産評価額×1.4%」であり、都市計画税は「固定資産税評価額×上限税率0.3%」の計算式で求めることができます。なお、都市計画税は市町村が課す地方税のため税率は市町村によって異なるため、自治体のホームページなどで確認しましょう。

一戸建てにかかる3つの維持費②【修繕費】

ご購入したい一戸建てが新築であれば、入居後しばらくは修繕が必要となる可能性は低いはずですが、年月が経つと壁や屋根の修繕費用がかかります。
また、中古物件を取得した場合は、すでにその時点で外壁や内装設備などが傷んでいることも多いでしょう。すべて修繕するとなると数百万円、さらに大規模なリフォームを行えばさらに費用がかかる場合も想定できます。

一戸建ての場合は修繕費用を全て自分で支払わなくてはいけません。将来、修繕費用としてある程度の資金が必要になるのはわかっていることですから、毎月コツコツと積み立てておきましょう。

一戸建てにかかる3つの維持費③【損害保険料】

万が一に備え、火災保険や地震保険へ加入しておくと安心です。住宅ローンを利用する際に加入が義務となっている場合も多くあります。火災保険料は各損害保険会社によって異なりますが、おおむね年間1~2万円程度です。

また、火災保険では地震等による損害は補償されないため、火災保険とセットで地震保険を契約しておきましょう。地震保険は単独での加入はできません。

火災保険は各損害保険会社がさまざまな保険料を設定している一方、地震保険は災害リスクの大きさなどから、政府と日本地震再保険株式会社、および損害保険会社が保険金を負担する官民一体の制度のもと運用されています。
地震保険の保険料率は不動産の所在地と建物の構造(耐火・非耐火)によって定められているため、保険会社によって補償内容や保険料が異なることはありません。
したがって、まず火災保険を比較して選び、地震保険をセットとして申し込むとよいでしょう。

マンションにかかる3つの維持費

マンションにかかる3つの維持費

マンションにかかる維持費は、毎月支払わなければいけない「管理費」「修繕積立金」「駐車場代」などです。また、マンションでも「固定資産税」の支払い義務があり「火災保険」への加入を求められるケースもあります。

マンションにかかる3つの維持費①【管理費】

マンションの「管理費」は、日常生活を快適で安全なもとに過ごすためにかかる費用です。例えばエレベーターや自動ドアの電気代・メンテナンス費用、共用廊下やエントランスホールなどの電気代、ゴミ置き場などの清掃業務、植栽の手入れ、電気・給排水設備の保守点検費など、共用部分の管理に使われます。

そのほかにも、管理員の人件費、警備員や防犯カメラ、共用部分の火災保険・地震保険料などが含まれることもあります。

管理費はマンションにより異なりますが、一般的にファミリータイプといわれる3LDK(75平方メートル程度)であれば、約1~2万円です。

マンションにかかる3つの維持費②【修繕積立金】

管理費が日常生活の管理にかかる費用であるのに対し、「修繕積立金」は大規模な建物の修理工事費として蓄えられる費用です。例えば外壁や屋上などの塗り替えや防水、給排水などの配管設備の維持管理、消防・防災用設備の取替修繕などです。

マンションの老朽化を食い止めるとともに、快適に長く住み続けられるようにするためにも修繕は欠かせません。通常これらの作業には多額の費用がかかるため、毎月積み立てる必要があります。

修繕積立金はマンションにより異なりますが、先ほどの3LDK(75平方メートル程度)のマンションで、月々1~2万円程度が目安です。ただし、予想を超える大きな工事をしなければならず、蓄えた修繕積立金が不足する場合には、一時金を負担しなければならないこともあります。

マンションにかかる3つの維持費③【駐車場代】

さらにマイカー保有者には駐車場代もかかります。マンションや地域により異なりますが、月々5,000円~3万円程度が費用の目安です。

駐車場のなかでも、機械式の場合は維持管理費のほか修繕や交換に費用がかかります。ただし機械式駐車場は共用部のため、通常は修繕積立金でまかなうことになります。もし不足するようであれば一時金を求められることもあります。

一戸建てとマンションの維持費の違い

一戸建てとマンションの維持費の違い

ここまで一戸建てとマンションのおもな維持費について説明しました。固定資産税や修繕費はマンションでも一戸建てでもかかりますが、差が出てきそうな日常的な維持費について見てみたいと思います。

手間がかかる一戸建て

一戸建ての維持費は、工夫次第で節約可能です。

例えば敷地内の手入れや外壁の塗装など、専門業者に頼まずとも自分自身で作業すれば労力かかりますが費用を大幅に減らすことができます。

手間の少ないマンション

不動産の管理や修繕を自分で行わなければいけない一戸建てに対して、マンションの場合は管理費や修繕積立費といった維持費を支払う代わりに、管理会社が行ってくれるので、手間がかからないうえに安全性も高いというメリットがあります。

ただし、新築マンションの修繕積立金について、当初は低めに設定されていることが多く、年が経つにつれて増額される場合がほとんどです。また、マンションは住宅ローンの支払いが終わったとしても、管理費と修繕積立金、マイカーのための駐車場代は毎月支払い続けなければなりません。

まとめ

この記事では一戸建てとマンションの維持費について解説してきました。修繕費用という観点では、一戸建てもマンションも老朽化とともにある程度の費用がかかり、それほど大きくは変わりませんが、管理費や駐車場代という要素では一戸建ての維持費が工夫次第で安くできることがわかりました。

しかしながら、マンションの管理費などは便利なサービスの対価であり、自分やご家族が望むライフスタイルをしっかりと考えて、一戸建てかマンションかという選択をしたいものです。
自分自身で工夫したり手間暇かけたりすることが好きな人や、維持費を低く抑えたいと考える場合は一戸建てが適当な選択肢になるかもしれません。

一戸建てかマンションか、あなたはどちらが向いているでしょうか?

※この記事は2019年10月9日執筆時点での情報に基づいています。


参考サイトURL:
【不動産の維持費とは?】
https://ieul.jp/column/articles/406/
【一戸建てにかかる3つの維持費】
https://www.homes.co.jp/cont/money/money_00215/
https://hoken.kakaku.com/insurance/kasai/select/jishin/
https://www.homes.co.jp/cont/money/money_00138/
https://www.rehouse.co.jp/relifemode/column/life-column/mr-0388/
【マンションにかかる3つの維持費】
https://ieul.jp/column/articles/406/
https://www.rehouse.co.jp/relifemode/column/life-column/mr-0388/
【マンションと一戸建ての維持費の違い】
https://www.homes.co.jp/cont/money/money_00138/
https://www.rehouse.co.jp/relifemode/column/life-column/mr-0388/
【不動産を相続したときの維持費】
https://www.shoukei-law.jp/isanbunkatsu/qa23/