
賃貸アパートの空室が埋まらないときはどうすればいい?原因と対策を解説
不動産投資としてアパート経営をしているなかで、空室が埋まらず、収入の減少に困っている方も多いのではないでしょうか?空室の原因や対策は賃貸マンションの経営とも共通する部分があります。今回は、空室が埋まらない原因と対策を詳しく解説します。
目次
アパートの空室が埋まらない原因
アパートや賃貸マンションの経営では、空室が生まれる可能性が常にあります。安定した賃貸経営のためには、空室の長期化を避けなければなりません。そこで今回の記事では、賃貸物件の空室が埋まらないことへのリスクや、空室が埋まらない原因と対策について解説します。
アパートや賃貸マンションの空室が埋まらない主な原因は、以下の5つです。
・募集方法が非効率
・賃料が相場より高い
・清掃・メンテナンスがされていない
・トラブル対応が適切でない
・セキュリティに不安がある
それぞれの原因について、以下で詳しく解説します。
募集方法が非効率
アパートや賃貸マンションの空室が埋まらない原因の1つに、チラシや不動産会社からの紹介など、募集方法が従来のままで効率が悪いことが挙げられます。近年、賃貸物件を探す人の多くは、不動産ポータルサイトをはじめとしたインターネットで、検索から内見の申し込みまで行っています。そのため、チラシや不動産会社からの紹介だけでは、入居希望者が集まりにくいでしょう。
なお、自主管理で賃貸経営を行っている貸主の場合、不動産ポータルサイトに物件情報を掲載できないことがあります。インターネットを上手に活用できないと、物件を周知する機会が減り、空室が埋まらない状況が続いてしまうかもしれません。
賃料が相場より高い
アパートやマンションといった不動産の賃料相場は時間とともに変動します。そのため、気付かないうちに周辺の類似物件より賃料設定が割高になっていることもあります。
貸主は当然、似た条件の物件が複数あれば賃料が安いほうを選ぶでしょう。近年は、インターネットを活用すれば、賃料の比較が簡単にできます。空室を埋めるために割高な賃料設定は避けるようにしましょう。
清掃・メンテナンスがされていない
清掃や、室内設備の修繕などのメンテナンスが不十分だと、借主が不満を感じ、空室が生まれやすくなります。内見の際にも清掃や修繕を徹底し、古い物件という印象を与えないことが重要です。リフォームやリノベーションをすることも1つの手です。
トラブル対応が適切でない
騒音やごみ、異臭といった近隣住民とのトラブルも、空室が生まれる大きな要因の1つです。これらの問題に適切に対応して解決できなければ、借主の不満を招き、短期間で退去されてしまう恐れがあります。
室内設備の故障は、借主の生活に影響します。早急に対応し、放置しないように気を付けましょう。
セキュリティに不安がある
築年数が経過したアパートやマンションでは、モニター付きのインターホンがない場合もあり、部屋のセキュリティに不安を持つ人もいるでしょう。オートロックや監視カメラの付いたアパート・マンションが周辺に新築された場合、そちらに人気が集まって空室が長期化する可能性もあります。
また、部屋が1階であったり、人目に付きにくい部屋であったりする場合も一般的には避けられやすい傾向があります。
空室の平均期間
アパートや賃貸マンションの平均空室期間は、約4か月~5か月です。この期間は、地域や時期によっても変動します。賃貸物件の需要が大きい都市部や、引越しをする人が増える1月~3月、9月~10月などは、空室期間が短くなりやすいでしょう。
4か月~5か月を超えても空室が続く場合は、後述する対策を検討しましょう。対処が難しい場合は、賃貸管理会社に相談してみるのも1つの手段です。
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アパートの空室が埋まらないことのリスク
空室が続くことの主な問題点は、キャッシュフローの悪化です。キャッシュフローとは、事業を運営するうえでのお金の流れを意味し、賃貸経営においては家賃収入から必要経費を差し引いて最終的に残るお金のことです。賃貸経営を長く続けるためには、キャッシュフローの安定が欠かせません。
空室になると、その賃料分の収入が得られません。これまで得られていた収益がなくなることに加えて、空室の状態でも税金やローン返済、設備の修繕費などの費用がかかるため、支出が収入を上回ってしまうこともあるでしょう。
このようなキャッシュフローの悪化を防ぐためにも、空室対策をしっかり行いましょう。
アパートの空室対策
アパートや賃貸マンションの空室対策では、埋まらない原因を特定し、それに合わせて適切な方法をとることが重要です。空室への主な対処法は以下の5つです。
・募集方法を見直す
・賃料の変更を検討する
・定期的に清掃・メンテナンスを行う
・セキュリティを強化する
・管理会社を見直す
募集方法を見直す
所有している物件が不動産ポータルサイトに掲載されていない場合や、アパートや賃貸マンションの情報が広く認知されていない場合は、募集方法を見直してみましょう。自主管理で賃貸経営している貸主の方は、賃貸管理会社に集客を依頼してインターネットを効果的に活用するとよいでしょう。所有する物件を目にする人が増えるため、より多くの申し込みが期待できます。
賃料の変更を検討する
周辺地域の相場と比べて賃料を高く設定している場合は、賃料の引き下げも有効な対策です。ただし、空室を埋めることを優先して安易に賃料を下げ過ぎると、収益が減ってキャッシュフローが悪化してしまうので注意が必要です。ほかの対策を試したり、賃貸管理会社と相談したりして、慎重に設定しましょう。
定期的に清掃・メンテナンスを行う
室内設備のメンテナンスが必要かどうかは、入居者が入れ替わるタイミングで確認するとよいでしょう。貸主自身が共用部分の清掃からメンテナンスまで行っている場合は、こまめな作業が大切です。賃貸管理会社が担当している場合は、定期的な対応ができているのか状況を随時確認しましょう。
セキュリティを強化する
セキュリティに不安がある物件の場合は、部屋のインターホンをモニター付きに変えたり、監視カメラを設置したりしましょう。さらに、オートロックの設置が可能ならば、物件の魅力がより高まるでしょう。
分譲マンションで賃貸経営をしている場合も、定期的な鍵の交換に応じたり、窓に防犯フィルムや補助錠を取り付けたりすると、室内のセキュリティ対策として有効です。
管理会社を見直す
賃貸管理会社の管理に不満がある場合は、空室対策の実績・経験がある会社を選び直すことも一案です。よりよい会社に変更することで、募集方法の効率化や、トラブル対応力の向上が期待できます。
また、空室対策の悩みをすぐに相談できる管理会社を選ぶのもポイントです。
【物件の特徴別】空室が埋まらない原因と対処法
ここでは、アパートや賃貸マンションの特徴別に、空室が埋まらないときの要因と対処法について説明します。先に解説した対策に加えて、所有する物件の状態に合わせた対処法を試してみましょう。
新築アパートの場合
賃貸経営において「新築」という特徴は強みとなります。ただ、新築でも空室が埋まらないケースもあり、考えられる原因と対処法は以下の通りです。
原因 | 対処法 |
---|---|
・競合のアパートや物件の調査不足 ・需要のない時期に入居者を募集している | ・周辺の賃貸物件を踏まえて募集活動する ・賃料の値下げ |
たとえば、近隣エリアの賃貸物件のほうが周辺に利便性の高い施設が多かったり、間取りや設備が魅力的だったりすると、新築物件でも人気が落ちてしまいます。新築物件だからといって入居希望者がすぐに集まるとは限らないので注意しましょう。その場合は特に競合を意識した募集活動をしなければなりません。しかし、競合の物件情報や賃料の相場を調査するのには時間と手間がかかってしまいます。三井のリハウスは幅広いネットワークを持ち、競合の情報収集・分析をもとにサポートさせていただいておりますので、空室に悩んでいる方はぜひご相談ください。
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1年以上も空室が埋まらない場合
借主が1年以上見つからない場合は、根本的な改善が必要かもしれません。賃貸管理会社の変更を検討し、経験豊富なプロに相談するのがよいでしょう。また、自主管理の場合、個人の力では解決しにくい空室の要因もあるため、信頼できる賃貸管理会社に相談してみるのも有効です。
原因 | 対処法 |
---|---|
・管理状態が悪く、第一印象がよくない | ・不動産会社を変更する |
たとえば、内見の際に設備に付いている「消毒済み」といった張り紙の日付が1年以上前のものであったり、部屋の中に虫が飛んでいたりと、管理状態が悪い物件は、それだけで入居を敬遠されがちです。
賃貸物件が埋まらないときは三井のリハウスへご相談を
ここまで、アパートや賃貸マンションの経営では、空室を埋めて賃料収入を得て、安定したキャッシュフローを保つことが重要だとお伝えしました。空室が埋まらない原因を特定しながら、適切な対策を講じましょう。
個人で管理を行っている方には、賃貸管理会社への委託がおすすめです。なぜなら、より効率的に入居者を募集したり、空室対策の手間を省いたりできるからです。三井のリハウスは、特に分譲マンションで賃貸経営している方を中心に、管理戸数約2万5,500戸(※1)の豊富な実績を生かし、空室のお悩みを解消しながら賃貸経営をサポートしております。一般的な管理受託プランのほかにも、収入が安定しやすいサブリース契約による転貸プランもご用意しております。賃貸物件の空室でお悩みの方は、ぜひ三井のリハウスにご相談ください。
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※1 2024年3月末時点
