老後も住み慣れた自宅に安心して住み続けるために!リフォームと見守りサービスをチェック

老後も住み慣れた自宅に住み続けたいと考えているなら、住み続けるための対策が必要です。今回は、その対策として、「リフォーム」「二世帯住宅」「見守りサービス」の3つをご紹介します。

目次
  1. 老後も住み慣れた自宅に住み続けたい
  2. 老後も安心して暮らすために、自宅を改修しよう!
  3. リフォームや二世帯住宅の施工業者はどう選ぶ?
  4. 老後をより安心して暮らすために「見守りサービス」の検討も!
記事カテゴリ 老後のすまい シニア
2021.01.07

老後も住み慣れた自宅に住み続けたい

老後の住まいについて考え始めたとき「住み慣れた自宅に住み続けたい」と思う方もいるのではないでしょうか。老後も現在の自宅に住み続けるのであれば、老後の生活を見据えた対策を早いうちから行うことが大切です。

今回は老後も住み慣れた自宅に住み続けたい人が知っておくべき「リフォーム」や「二世帯住宅」「見守りサービス」についてご紹介します。

老後も安心して暮らすために、自宅を改修しよう!

これから先も住み慣れた自宅に住み続けるなら、老後も安心して暮らせるように「リフォーム」や「二世帯住宅」を考えてみてはどうでしょうか?独り、もしくは夫婦二人で暮らしていく場合は通常のリフォームを、子どもと同居をする場合は二世帯住宅を検討しましょう。

ここからは、老後を見据えたリフォームと二世帯住宅について詳しくご紹介していきます。今の自宅の状態と照らし合わせながら、ぜひチェックしてみてくださいね。

家の模型と夫婦

リフォーム

老後も安心して暮らすためのポイントは「自宅のバリアフリー化」です。今の自宅を見渡してみて、危険な場所や使いづらいところ、これから不便に感じそうなところがないかチェックしてみましょう。

「躓きやすい段差はないか?」「玄関や浴室などに手すりはあるか?」「部屋の温度差は大きくないか?」などを確認し、気になる部分があれば、リフォームを検討するのがおすすめです。

なかでも住まいのチェックで見落としがちなのが、部屋の温度差です。脱衣所や浴室など、温度差が出やすい場所は、ヒートショックを引き起こす可能性があります。ヒートショックとは、急激な温度差によって血圧が大きく変動し、失神や心筋梗塞などを引き起こすことを指します。

気になる場合は、施工業者に相談して、脱衣所に室内暖房を付けたり、断熱効果の高い窓や壁にしたりするなどの対策を取るとよいでしょう。

またリフォームの際には、家のバリアフリー化に加えて、老朽化による不具合の改修も忘れずに行うとよいでしょう。屋根や外壁は、劣化したまま放置してしまうと、結果的に改修費用が多くかかってしまうことがあります。定期的にメンテナンスをしておくと費用が抑えられますよ。

さらに、リフォームをするならば、災害時の安全を考えて、家の耐震性の確認と対策も外せないポイントです。特に昭和56年以前に建てられた家は旧耐震基準が適用されているため、耐震診断を行い、必要であれば修繕を検討してみてもよいかもしれません。

二世帯住宅

子ども世帯との同居を考えている方なら、二世帯住宅もおすすめです。現在の持ち家のままで同居することも出来ますが、家族同士がより住みやすく、老後も暮らしやすい環境にすることでお互いの家族が快適に過ごしやすくなりますよ。

親世帯と子ども世帯が一緒に住む二世帯住宅は、建築費やローンを負担し合えたり、日々の生活をお互い助け合えたりするといったメリットがあります。

しかし、生活リズムの異なる2つの世帯が同じ家に住むため、それぞれのスタイルに合わせた間取りにすることが大切です。たとえば、玄関やキッチンだけを共有にしたり、階層で完全に住居スペースを分けたりと、間取りを工夫することで後々のトラブルが避けやすくなるでしょう。

親世帯が利用する住居ペースは、老後も暮らしやすい環境を考え、手すりを付けたり、段差をなくしたりとバリアフリーに配慮しておくとよいでしょう。

いずれにせよ、二世帯住宅にする場合は子世帯とよく話し合って、老後や孫の成長など、それぞれの将来を見据えた間取りにすることがおすすめです。

リフォームや二世帯住宅の施工業者はどう選ぶ?

老後に向けた対策として、「リフォーム」と「二世帯住宅」をご紹介しましたが、これらを成功させるには自分に合った施工業者を選ぶことも重要です。

ここからは老後のリフォームや二世帯住宅にするうえで、施工業者選びのポイントをご紹介します。

リフォーム業者の男性

リフォームしたい内容に合った実績があるか

老後を考えたリフォームをする場合は、シニア向けの住宅改修の実績のある施工業者を選ぶのがおすすめです。また、バリアフリーにする場合は、福祉住環境コーディネーターがいる施工業者を選ぶと、適切なアドバイスのもとでリフォームができるので安心ですよ。

リフォームの施工業者といっても、水まわりの修繕や壁紙の張り替えが得意な会社から、増改築や耐震工事を得意とする会社など、得意分野はそれぞれ異なります。業者の過去の実績や、得意分野を事前に調べておくとよい判断材料になりますよ。

利用者に寄り添った提案をしてくれるか

施工業者を選ぶ際は、利用者の立場に立ってヒアリングや提案をしてくれるかをチェックしてみてください。具体的には、「リフォームの目的や予算に応じた改修プランを立ててくれるか?」「分かりやすい見積書を提示してくれるか?」などのポイントを重視するとよいでしょう。

特に費用面においては、補助金や助成金、介護保険が使える場合があるので、それらの提案をきちんとしてくれるかも信頼できる業者かどうかの判断材料になります。

なお、介護保険制度を利用する場合は、地域包括支援センターまたは担当のケアマネジャーに相談すると、より安心して進められますよ。地域包括支援センターとは、地域に居住する高齢者の暮らしや介護に関する総合相談窓口です。ぜひ利用してみてくださいね。

●地域包括支援センターに関する詳細はこちら

また、アフターサービスがしっかりしているかもチェックしておきましょう。実際に住んでみて不具合が出てくる可能性もありますから、アフターサービスの内容や保証してくれる範囲なども確認することが大切です。

施工業者選びは、複数の業者を比較検討することも大切です。無料の見積もりサービスを利用して、費用や担当者の対応などを見ながら、信頼できる施工業者を選びましょう。

老後をより安心して暮らすために「見守りサービス」の検討も!

リフォームを行えば、今の住まいを老後も暮らしやすくすることができるでしょう。さらに安心して暮らし続けるためにおすすめしたいのが「見守りサービス」です。

見守りサービスとは、自分の安否や健康状態を、離れた場所に住む子どもに周知してくれるサービスです。見守りサービスのなかには、万が一の場合は救急センターに繋がる機能があります。老後の不安を軽減したい方にはおすすめのサービスと言えるでしょう。

自宅で過ごす女性

便利で安心な見守りサービスですが、直接カメラで生活を監視するようなタイプですとあまりよい気がしないという方もいるかもしれません。

見守りサービスの内容は商品によって異なりますが、生活動線にセンサーを設置して利用者の動きを検知したり、家電の利用状況で活動を把握したりするものがあります。このような見守りであれば、プライバシーが守られた状態で利用できますよ。

見守りサービスは安全・安心のためにおすすめしたいサービスです。高齢になってからも親世帯のみで暮らす予定ならば、いざというときに備えて、利用を検討してみてはいかがでしょうか?

自分に合う見守りサービスはどう選ぶ?

さきほど紹介したセンサー型を始め、見守りサービスにはいくつかの種類があります。種類が多いため、どれを選べばよいのか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか?

どの見守りサービスにすべきか悩んでいる方のために、サービスごとの特徴とどんな方におすすめかをまとめました。自分の生活スタイルや状況と照らし合わせながら参考にしてくださいね。

訪問型
サービス事業者のスタッフが定期的に利用者の自宅を訪問し、健康状態や生活状況をチェックする

●メリット
・担当者と直接交流するため、利用者の状況や健康状態を把握しやすい
・人と話す機会が定期的に持てるので、利用者の孤独感が軽減できる

●注意点
・定期的な訪問になるため、緊急時に対応しづらい
・訪問時に時間が取られる
また、人とコミュニケーションを取るのが億劫な人にはおすすめしにくい

●こんな人におすすめ
・人とコミュニケーションを取ることが好きな人
・自分の健康状態や状況を直接伝えたい人

センサー型
家電やガスメーターにセンサー機器を設置し、利用状況で利用者の安否を確認する

●メリット
センサーを設置するだけで、特別なことをする必要がなく、プライバシーが守られる

●注意点
センサーによる安否確認なので、細かな健康状態の変化までは把握しにくい

●こんな人におすすめ
・普段通りの生活を送りたい人
・プライバシーを重視したい人

カメラ見守り型
自宅内にカメラを設置し、目視で利用者の状況を確認する

●メリット
利用者の行動や状態をリアルタイムで画像として認識できるので安心感があり、僅かな変化にも気付きやすい

●注意点
プライバシーの問題や、常に監視されていることが精神的な負担になる場合がある

●こんな人におすすめ
カメラによる確認に抵抗がない人

緊急時通報型
利用者が小型の通報装置を携帯し、緊急時にボタンを押して通報する

●メリット
・いざというときに、24時間体制で通報が出来る
・プライバシーも守られるうえ、万一の備えとして安心感も持てる

●注意点
・ボタンが押せないような緊急時の場合、通報できない場合がある
・利用者の日々の状況を確認できない

●こんな人におすすめ
・プライバシーを優先したい人
・万が一の備えを準備しておきたい人
・持病があり日常生活に不安を感じている人
・一人暮らしが不安な人

宅配、配食型
毎日の食事の配達と一緒に、利用者の安否も確認する

●メリット
安否確認だけでなく、食事や栄養面も安心して任せられる

●注意点
・献立が決まっているので食べたいものが食べられず、食事が合わないと負担になる場合もある
・配達するスタッフは医療や介護の専門職ではないので、健康状態の細かいチェックは出来ない

●こんな人におすすめ
・人とコミュニケーションを取りたい人
・自分で食事を用意するのが面倒な人
見守りサービスにはさまざまな種類があり、どれが合うかは個人によって異なります。種類ごとの特徴を知って、自分に合うものを見つけてくださいね。

スタッフとシニア世代の女性

今回は老後も安心して暮らせるためのリフォームと二世帯住宅、見守りサービスについてご紹介しました。

住み慣れた自宅に住み続けたいと考えている人は、老後の暮らしやすさと安心できる環境を整えることをおすすめします。

そのために、今回ご紹介した、自宅のリフォームや二世帯住宅、見守りサービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか?

自宅の改修や見守りサービス導入の検討は必要になってから行うのではなく、元気なうちから進めておくことがおすすめです。快適で安心できる老後のために、今のうちから将来の生活設計を考えてみてくださいね!

三井不動産株式会社 ケアデザイン室

三井不動産グループが培ってきた住まいと不動産に関する総合力・専門性を生かし、豊かな老後を過ごすためのお手伝いをするとともに、福祉の専門職が豊富な経験に基づいたコンサルティングを通して高齢期のさまざまなお悩みにお応えしています。